トップが語る、「いま、伝えたいこと」
5月2日のこのHPで、私のいま書いている本の「まえがき」を載せました。そこで最近の私は「無用のことに、まったくと言っていいほどこだわらなくなり、執らわれなくなった」と書いたところ、「具体的に教えてほしい」という御質問が多くきて、びっくりしました。
こういうのは常識的に考えてほしいのです。それでいいのです。
われわれは社会人として生活を送る上で、いろいろな法律や規則にしばられます。躾というものもあり、それ以外にも、儀式の作法とか席次などいろいろなルールがあります。
お茶の飲み方、洋食の食べ方にもルールがあります。しかしたいてい有用です。
いわゆる有用か否かは各自の常識なのです。
やった方が気持いいこと、あるいはやった方がよいと思うことは、こだわり、執らわれてやればいいのです。そんなものです。
「やってもやらなくともいいな」と思うことは、できれば、それにこだわったり、執らわれない方がいいでしょう……と私は思い、最近はそれができるようになったということです。
私は小さいころ「ご先祖のお墓にお詣りしてから、お宮さんに参拝してはいけない」とか「家族が亡くなったら、少なくとも100日間くらいは、お宮さんの鳥居の中に入ってはいけない」と教えられました。当時は国家神道の時代だったからですが、いまはできることなら、こんなことはこだわらなくともいいでしょう。しかしそのように信じている人と行動する時は、それなりに気をつける必要があるでしょう。うまく合わせてください。
また小中学生時代には「天皇陛下は神さまだから、お写真にでも姿勢を正して最敬礼しなさい」とか「神さんや仏さんの前では正座するのですよ」と躾けられました。
これなんかも、いまではあまり気にすることはないでしょう。私は正座が苦手なので、長年まったくこれにはこだわっていません。ただし、一応断ってからひざを崩します。
私が言いたいのは、社会生活上、必要なことは別としても、「不用なことには私は、まったくと言っていいほどこだわらなく、執らわれなくなりました」ということなのです。
それがどんなことかは、皆さんが各自で考えてください。
ともかくこのように生きたら、生きるのがめっぽう楽になりますよ、とだけここでは言っておきます。
=以上=
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