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このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2008年7月14日
理解、納得、確信が、これからの意志決定にはもっとも大事

 以下は、おなじみのKさんが6月29日に私に送ってくれたレポートの一部ですが、ここに書かれていることは、多少は業界のことを知っている私のような者にもよく分ります。正しい指摘だと思います。ここに載せる内容を読んで、標題は私が「あきれた権威者のレポート」と付けました(この標題は私のつけた題で、Kさんはちがう題名をつけていました)。

あきれた権威者のレポート

 権威というのは恐ろしいものです。証券界では、格付けとか有名外資系証券のアナリストレポートなどは、〈天の声〉です。先日ニューヨークダウは 3月10日につけた安値を一気に割れてきましたが、そのきっかけを作ったのは、ゴールドマン・サックスのアナリストレポートでした。5月初め、政府要人や中央銀行関係者、証券大手幹部から、〈金融危機は峠を越えた〉との大合唱となり、これを裏づけするかのように、アナリスト達が一斉に金融機関の投資判断を強気に転換させ、買い推奨しました。これが世界中に伝播し、サブプライム問題は収束したとの世論形成がなされました。つい2週間前まで、同じような発言を操り返していたにもかかわらず、6月24日、相場の下げを追認するかのように、ゴールドマン・サックスの金融アナリストは〈5月の投資判断の引き上げは明らかに間違いだった〉と、なんと1ヶ月半で180度見方を転換したのですからたまりません。それと相応したかのように、リーマンの危機やシティーバンクの1兆円の追加損失の話が浮かび上がってきました。この間世界中の投資家は期待感から株を積極的に買い付けたと思いますが、いったい誰が売っていたのでしょうか? 金融機関の動きをつぶさに追い続けてきた外資大手のアナリスト達は5月の段階で本当に危機は去ったと思っていたのでしょうか? 
 考えてみると格付けとアナリストレポートなるものに翻弄されてきた世界の金融界だったわけです。山一や拓銀が倒産したきっかけも格付け会社による勝手な格下げ(頼んでもいないのに、格付けされた)が原因でしたし、サブプライムローンの高格付けが問題を引き起こしたのは記憶に新しいところです。しかし今回のような露骨な短期間での見方の極端な変更はまれです(転載ここまで)。


 ともかくわれわれは毎日行動しなければなりません。そのためには意志決定が必要です。
 私の経験上、どんな意志決定も、理解でき、納得でき、成功の確信のあることなら、実行するとそのとおりにうまくいきます。
 そうでないのは、えてしてうまくいかないものです。
 われわれは、新聞やテレビの一般情報の他、権威者、情報通などの特別の人からの情報に囲まれています。
 いまは激変期ですから、これらの情報を参考にする場合、どうしても鵜呑みにしないで「理解」「納得」「確信」の三つの条件を充たしているかどうかを確認することだと思うのです。
 そのうえで、意志決定をし、行動しましょう。それが失敗を無くするベストな方法だといえます。よろしく。
                                             =以上=

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