トップが語る、「いま、伝えたいこと」
私は経営のプロだと思います。
ただ経済や金融については「セミプロ」以下の知識しかありません。
それでも9月26日のこのページで書きましたように、すでに世界は経済恐慌に突入していると思っています。
その理由については、私の新著『有意の人』(10月8日、徳間書店刊)や『生きる!!』(10月1日、あ・うん刊)に詳述しているので、お読みください。
ところで先週びっくりしたのは、9月23日付けの日本経済新聞によりますと、三菱UFJはモルガンに9000億円出資して、20%の株式を保有するとありました。これで持ち分適用会社にしてしまうということになります。
私は、ここ1年くらい、戦略専門家として、アメリカのこの面での戦略を研究していましたが、現在の金融情勢では、日本に米金融機関を助けさせようという圧力がかかると思っていました。
これは、それを引き受けたところが大損をすること、ひいては日本の銀行の株主や預金者だけでなく、日本国民も大損することになると思えますので、「そんなことを日本の金融関係者はしないだろう」と思っていたのですが、とうとう恐れていたことが実現したようなので、びっくりしたのです。私も三菱UFJの株主の一人です。
このことについて、金融の超プロのKさんはつぎのように言っています。
「三菱UFJは、基本的に世界の金融危機は峠を超えたと考え、現在はチャンスと認識しているらしいですが、日本の最高蜂がこの程度か、とあきれるばかりです。つい先日、ファニーメイ、フレディマックの救済で冷や汗をかいたという感覚は皆無なようです。モルガンも、ヘッジファンドに巨額の資金を融資して、大量の証券化商品を抱え、合併なしでは生きられない、と報道されていたばかりです。20%も出資をするということは、完全に、欧米金融機関の持つ巨大な闇(巨額不良資産)を引き受けるようなものです。昨年からの欧米金融機関への資本参加で、中東の投資家もアジアの投資家も日本のみずほコーポレート銀行も、投下資金は半分以下になり、現在のこの手の投資の危険性は嫌というほど、わかっているはずです。誰も手を差し伸べなかったモルガンですが、いったい、どんな情報や裏があって今回の決定に至ったのでしょうか? 信じがたい決断です。今回、三菱UFJのとった行動は象徴的で、このアメリカのツケを共有するという流れは結局、日本国そのものの流れとなって、全米の住宅バブルのツケを日本国民が支払わざるを得ない形になっていくでしょう。世界的危機の共有化のもと、全世界で力を出し合って、お金も出し合って、乗り切ろうという将来のスローガンが聞こえてくるようです。
ジョージ・ソロスはテレビインタビューに答え、<金融危機は収束したとは思わない、我々は嵐から出たというより、嵐に向かっている、という状況なのです>と述べました。知らぬ間に、日本国民も嵐の中に導かれています」と。
私もほぼ同感です。これは、びっくりだけでなく、非常に気になることです。
=以上=
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