船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
情報について雑感
2025.1.16(Thu)
社名:(株)本物研究所
名前:服部 真和

年末に「サピエンス全史」などの著作で知られ、世界で最も注目されると言われているイスラエルの歴史学者のユヴァルノア・ハラリ氏のインタビュー番組があったのですが、彼の新書のタイトルが「Nexus」で」、情報について考察したもので、情報について話していました。それを見て、いろいろ思うことがありました。

私は64歳になったのですが、この情報という言葉から思い出すのが、「ぴあ」という情報誌です。「ぴあ」は、イベント、コンサート、映画、美術などの情報を一冊にまとめたもので、これを見ればどんなことが街中で行われているかが、一目でわかるというもので画期的なものでした。当時、学生だった私は「ぴあ」は必須のものでした。「ぴあ」を広げてみるのが楽しみでした。蛍光ペンは、本来、勉強のために使う文房具として発売されたと思うのですが、勉強には、ほとんど使ったことはなく、「ぴあ」をチェックして、面白そうなこと、興味がある情報にマーカーを入れることに使っていました。

興味がある分野の情報がまとまっているということ。これは画期的で行動パターンを変えたように思います。転職するために会社を探したい時にはリクルートが出している「Bing」、これから放送されるテレビ番組を見るには「テレビガイド」とか、ジャンル別の情報誌がたくさん刊行されたのも同じような時代です。

この情報という言葉は、明治時代、森鴎外がクラウゼッツの戦争論を翻訳するときに作った造語が語源と言われ、情報とは「情けに報いる」と書くので、情けに報わないものは情報とは呼べないのだ、という話を誰か忘れてしまったのですが、当時だれかの講演で聞き、「ぴあ」世代の私は、なるほど!と思った記憶があります。

記号にすぎないただの文字の羅列も、興味があるからこそ意味のあるものみ見えてくる。それはまさに、情けに報いているんだなと。全く興味がなければ、それは書店で売られている雑誌なので、ただの紙の集積、いずれゴミになってしまう。書店に入っても見向きもしません。勤務している会社の仕事で悩んでいて転職しようかな?と思うから「Bing」を開くわけで、仕事に充実し毎日が楽しければ「Bing」を開くことも考えません。

それがインターネットの登場で大きく変化しました。誰もが情報を発信できる時代になり、情報という名の記号が氾濫するようになりました。その情報洪水は恐ろしいほどです。情報操作、情報検閲、情報規制、バンする、ヤミバイト、マスゴミ、YouTuber、陰謀論、ネトウヨ、SNSでの罵詈雑言、フェイクニュースなどなど、ネットがらみでいろいろな言葉が浮かんできます。選挙にもSNSが大きな影響を与える時代になりました。まさに情けに報いる現象が百花繚乱といった感じです。それは簡単に情報操作されないという意味でいいこともあるのですが、一方で匿名性の罵詈雑言で人を死に追い込むということある。

年末に「関心空間」という映画を見て、情報というものに、さらに考えさせられました。この映画はポーランドのアウシュビッツ収容所を描いたもので、収容所の様子は一切描かれていません。収容所に隣接する所長のルドルフ・ヘスの自宅を描いたもの。その家は女中がいて、プールがあって、豪華な生活をしています。その塀の向こう側ではユダヤ人の虐殺が行われていて、彼らを焼却した煙が煙突から立ち上がる様子が、ヘスの庭から映し出されます。ヘスが転勤を命じられた時、夫人はこの生活を手放したくないので、単身赴任してと言います。

「関心空間」があれば、「無関心空間」もある。ヘスの家庭は塀一枚向こうで行われていることには、無関心なのです。情け(ここでは家族の楽しい生活)に報いないので、塀の向こうで、人がどんなに惨いことをされていても無関心なわけです。この関心、無関心は極端な状況を描いていますが、実は誰にでもあること。私自身、関心、無関心領域が多いなと思います。

かつて井上陽水が「傘がない」という名曲で歌ったこと。雨の日、テレビでは自殺する若者が増えているというニュースが流れているけど、僕にとっては彼女に会いに行くために傘がないので、ずぶ濡れになってしまう。傘がないんだという歌です。これも、情けに報いるか否かということが、テーマにあるのだと思います。関心、無関心を生み出す情報という概念、なかなか深く難しいなぁ、と思った雑感です。


2周目:「映画館へ行こう!」
3周目:「清々しいメロディに紡ぎだすハート」
4周目:「刺激的な人物がいた!」
5周目:「人の変化で時代を感じる」
6周目:「ひまわり大作戦」
7周目:「雑感」
8周目:「あらためて「プラス発想、素直、勉強好き」を・・・」
9周目:「想いは実現するということの私なりの解釈」
10周目:「宮沢賢治と手帳」
11周目:「防災の心得」
12周目:「書と陶の融合・・・私探しの旅に出て私になる」
13周目:「麻について」
14周目:「歩くことが楽しくなってきた」
15周目:「工夫をしよう!」
16周目:「アルゴ」
17周目:「私が過ごした本物研究所について」
18周目:「「笑いとばせ」という感性」
18周目:「「ありがとう」の言葉の力」
19周目:「美術館は妖怪ブーム」
20周目:「インフレ時代到来か?」
21周目:「20代の仕事の思い出」
22周目:「舩井幸雄が遺してくれたもの」
23周目:「まっ直ぐなやさしさ」
24周目:「山口敏太郎さんという方にお会いした印象」
25周目:「突出したことをしないでセミ・リタイアした男性」
26周目:「「精麻」で幸運を呼び込む」
27周目:「新春はこの人に注目!」
28周目:「20年前を振りかえる」
29周目:「新しいことをやるには……」
30周目:「月並みですが持続のコツ」
31周目:「やってみて気づく」
32周目:「運を味方にするサイトがオープン!」
33周目:「雑感」
34周目:「セルフ・ブランディングの時代を感じて」
35周目:「絶望と無気力の淵から立ち上がって・・・」
36周目:「今から、ワクワクしています!」
37周目:「スピ・サミ・レポート」
38周目:「3・3・3の原則」
39周目:「この人、イイね!」
40周目:「エジプトに行ってきました!」
41周目:「違和感を感じる自分」
42周目:「スピリチュル・サミットの季節が・・・」
43周目:「禅を新発見」
44周目:「道教」
45周目:「ゴッズ・オブ・エジプト」
46周目:「タオという宇宙観」
47周目:「ドラゴン・イン台湾」
48周目:「テレサ・テンは菩薩だった!」
49周目:「宮沢賢治の言葉に触発されて」
50周目:「新しい女性美の提案企画スタート!」
51周目:「響」
52周目:「イスラエルに行き感じたこと」
53周目:「不思議な施術体験、すごかった!」
54周目:「次元上昇」
55周目:「呪詛大国日本」
56周目:「遥かなるイスラエルへの旅」
57周目:「伊勢神宮の月次祭を奉拝して」
58周目:「古本屋で昔、買えなかった本に出合う」
59周目:「カバラの衝撃」
60周目:「女神の時代へ」
61周目:「フェニックス=火の鳥=鳳凰」
62周目:「不思議大好き!知られざる日本」
63周目:「今、最も注目される哲学者は何を語るのか?」
64周目:「奇想のクリエイティブ」
65周目:「熱き心の姿勢が多くの人に希望の火を灯す」
66周目:「チベット死者の書」
67周目:「100年以上前にチベットで修業した僧侶の話」
68周目:「世界にはすごい聖地があるもんだ」
69周目:「極限状態から起こる気づきの嵐」
70周目:「ミャンマーに行ってきました」
71周目:「ヴィパッサナー瞑想の聖地へ」
72周目:「魂が喜ぶ瞬間へ」
73周目:「イスラエルを巡る3つの謎」
74周目:「幸運は準備している人に訪れる」
75周目:「ゴーイチプレミア」
76周目:「協力と情報共有」
77周目:「オンライン化の波」
78周目:「魔術的要素があるという古代ルーン文字」
79周目:「数字の持つ神秘な側面」
80周目:「エジプトに注目」
81周目:「女神の知恵を取り入れていく時代へ」
82周目:「エジプトの息吹を感じる」
83周目:「聖書に隠された数の暗号の秘密とは?」
84周目:「カバラって複雑で難しいけど興味深い」
85周目:「紫微斗数(しびとすう)ってご存じですか?」
86周目:「コロナ禍の状況下、絶体絶命下で開かれた叡智の光がヒントになる?」
87周目:「私という謎と数の関係性」
88周目:「ケルト文明の謎に惹かれて」
89周目:「アーサー王伝説について」
90周目:「2つの「死者の書」と死んだらどうなるのか?」
91周目:「ケルト巡り」
92周目:「黒い聖母マリアとケルト」
93周目:「「カバラ」に興味を持った、そのわけは?」
94周目:「「不思議の国のアリス」というキーワードは外せない!」
95周目:「気軽に知的エンターテイメントを楽しむ」
96周目:「ベリーダンスは神々に捧げる踊り? 神託タロットに影響されて・・・」
97周目:「<学魔>と呼ばれる知の巨人からのメッセージ」
98周目:「「フール・オン・ザ・ヒル」、覚醒へ向かえ!」
99周目:「タロット、自由自在!」
100周目:「アーカーシャとゼロ・ポイント・フィールド」
101周目:「「不思議の国のアリス」は、ぶっち切りの逆転ゴール?」
102周目:「不思議な結晶の塩は何をもたらしてくれるのか?」
103周目:「黒い聖母子像の謎」
104周目:「デビルマンという傑作漫画について」
105周目:「善と悪の聖獣の終わりなき戦い」
106周目:「イエス・キリストの深奥のコトバに触れて」
107周目:「Belly dance inspired by tarot cards"The universe of Tarot."」
108周目:「古代インドの叡智を日常生活に取り入れる」
109周目:「健康維持のためのホリスティックな全体像を知る」
110周目:「サルバドール・ダリの表面と深層の秘密」
111周目:「アーユルヴェーダの辛味スパイスと「いちご」の幸福な出会い」
112周目:「新年、誕生日、私って誰?」
113周目:「フランケンシュタインの幻影」
114周目:「アラビアのロレンスとイギリス三枚舌外交」
115周目:「人種という誤解を長くしていたということ」
116周目:「横浜ホンキートンク・ブルース」
117周目:「松本清張が結ぶ2つの巨石の謎、ゾロアスターの痕跡?」
118周目:「ロートレックの絵から想いは広がる」
119周目:「ジャンヌ・ダルクを知っていますか?」
120周目:「221年ぶりに数兆匹ものセミが大発生した自然の神秘」
121周目:「AIやアプリを活用して発信力をつけよう!」
122周目:「アンコールワット遺跡群と謎?」

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