トップが語る、「いま、伝えたいこと」
私の尊敬する実務家兼エコノミストに朝倉慶さん(仮名)がいます。彼は週に1回くらい貴重なレポートを送ってくれます。
実は今年4月29日朝、「異次元の世界」というレポートが彼から4枚ほど(約4000字)とびこんで来ました。
私は安倍内閣は「いまの日本を壊す政権」とも考えており、安倍首相と彼の仲間には警戒感を抱きつづけていますが、その辺を実に上手にしかも株や為替の実務家兼エコノミストとして、朝倉さんは分りやすく述べてくれています。
その主旨(内容)につきましては、私のこのHPの「“超プロ”K氏の金融講座」という朝倉さんのコラムページに原文のまま載っていますので、ぜひお読みください。
日銀の黒田総裁は、4月4日に「質量ともに次元の違う金融政策を行なう!」と、「物価上昇率2%を達成するために、これから2年間で2倍のマネーの供給にふみきる」と宣言し、着々と実行をしはじめました。これを実感した朝倉さんは、結果的に日本は株高と円安が止まらなくなり、やがて猛インフレが出現することは、まちがいない……というのです。
私はいまの段階では、100%近く朝倉さんの意見に賛成です。
それにしても、経済も未来も目先だけしか分らないと言ってよい変(?)な首相を日本は選んだものだと私自身は80才をこえた老人ながら、経済の実務家兼経営のプロとしてそれなりに、経験上びっくりしています。
朝倉さんは、ムチャクチャになった日本は、それによって目ざめ、そこではじめて覚醒し、大きな力を発揮するだろう……と多少ヤケクソな結論を述べています。が、「さもありなん」です。
彼の試算では、毎年物価が2%ずつ上がると3年後には消費税の引き上げが決まっているとしますと、それを加味して、2%+2%+2%+5%(消費税)で、約11%の物価上昇が訪れる計算になるとのことです。
もちろん、株や不動産も上がるでしょう。が、これからは消費者物価指数の品目には入っていないので、表面上では分りません。
お金(現金とそれに近いもの)は、その時は、必ず目減りするでしょう。
そこでは、働いた人よりも、投資家のような人の方が報われることになりますし、国民の生活格差をいまより極端に拡げて行きそうです。
そこまでしても、経済知らずの安部首相のいうことを聞いて国民が苦しまねばならないのか……というのが、現在の私の意見ですが、何事も「必然、必要」とこれを割り切るかです。
ともかく、安倍政権の政策は、株高、不動産高、円安、そして名目上の年間2%の物価上昇をやみくもに目ざして行く政策ですし、この安倍首相に対する国民による支持率が60−80%もいまなおあるということですから、政府支持型のいまのマスコミ報道も、ほとんど真実ではないと考えてみておいた方がよいと思います。
ともかく、変化はいいことです。
しかし知恵あるのが人間の特性ですから、ここで人間は少しは考えて日本人としての知恵を活用し、未来志向をしてもいいのでは? と思うのですが、いかがでしょうか?
きょうは、こんな4月末の朝倉さんのレポートなどをここに紹介する気は全くなかったのですが、あまりにも多くの日本人が無知にも見えかねませんので、彼の尻馬に乗って、私らしくもなく、よけいなことを書いてみました。
というのは、私の拙い知識、知恵でも朝倉さんの言が当る、というよりは正しいと強く思えるからです。
一つ、自分の周辺の経済や政治に詳しい方を動員して読者なりにいろいろ考えてみてください。経営に詳しい人もよいですよ。それとともに安倍首相が官僚に使われているのか、官僚に指示しているのか、だれの言うことをもっともよく聞いて自分の政策をつくっているのかにも充分注意してください。あんがい、いいかげんな学者らしくも思います。
なお私は、個人的には昔から安倍晋三さんは大好きです。
いまでもそれは変りません。
とはいえ、去年の総選挙で自民党が勝ってからの彼は、段々危なっかしくみえてきて、仕方がなくなってきているというのも本音です。
80才を過ぎたら老兵には引退あるのみ、すべては若い人に委せよう……というのはゼネラル・マッカーサーの言ったコトバだったと思いますが、きょうの私の一文も出すぎたような気がします。
というくらい朝倉慶さんの4月29日朝にとどいたレポート( http://www.funaiyukio.com/money2/index_1304.asp )には、何かを言わせられたくなったのです。悪しからず。
=以上=
2013.06.17:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】日の丸のよさ
2013.06.10:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】朝倉慶さんの「異次元の世界」(レポート)をぜひ読むこと
2013.06.03:【いま 一番知らせたいこと 、言いたいこと】肉体は死んでも魂(われわれの本質)は死なない