中村陽子の都会にいても自給自足生活

このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の中村陽子さんによるコラムページです。
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。

2024.08.20(第117回)
「黒焼療法五百種」(昭和7年主婦の友)の復刻版ができました。

 今から20年位前だと思いますが、野草料理と黒焼きの師匠である若杉友子さんから、梅干しの黒焼きや、籾付き黒焼き玄米茶を教えていただいて作り始めました。そのころ、私は黒焼きについて何の知識も持っていなかったのですが、伊豆大島で塩づくりをしていた阪本章裕さんが、『黒焼療法五百種』という本を貸してくれました。それは昭和7年に主婦の友社から出版された本で、全国各地に伝えられている黒焼きの作り方と、実際に病気が改善されたという体験談が集められていました。

 パラパラとめくってみると、タニシやトンボやメダカといった田んぼの生きものや、梅干や南天の実などの植物、牛の目玉や猿の頭といったギョッとするものまで、日本にはこんなにたくさんの黒焼き療法が残っていたのかと感心しました。黒焼きは未だ科学的に証明されたものではなく、ただ効くことで民間に残ってきた療法です。炭の浄化力、デトックス力、極陽性であることから陰性の化学物質や放射能や電磁波で弱った体を立て直す力があります。過信せずに、おもしろい実験のつもりで楽しめます。

 そこでパソコンで打ち始めたのですが、読めない漢字が多く、昔のかなづかいも読みにくいので、遅々として進みません。 暇を見つけては、少しずつ、また申し出てくれる方が少しずつ、打ち込むのが得意な方でも読み取るのに時間がかかって、私を筆頭にほとんどの方が挫折しました。2年ほど前一人の諦めない方が現れ、最後まで打ち込んでくれました。20年の月日が経っていました。

 打ち終わってみると、とてもおもしろく、復刻版を作ってはどうかという話になりました。
 一応主婦の友社に再版をお願いしてみようと電話してみると、内容に責任が持てないということで、お断りされました。著作権は大丈夫かと、著作権協会に電話してみると、90年以上経っているので問題はないと言っていただきましたので、復刻できることになりました。
 これを一番喜んでくださったのは、本を貸してくださった阪本章裕さんです。まえがきにもあるように、阪本さんご一家は、黒焼を実際に作り、家族のけがや病気に使って結果を出してきています。1年ほど前メダカのがっこうに訪ねてきた時、この黒焼き療法を後世の日本人に残したいという夢を持っていることを知り、復刻する心が決まりました。

 少し、阪本さんの紹介をしますと、彼は、日本の塩がイオン交換膜法による塩化ナトリウムの化学物質の塩になった時に、これでは日本人の健康が守れないと始まった日本自然海塩運動の草分けの方で、瀬戸内海にあった塩田が廃止されてから、塩づくりの場所探しから始め、伊豆大島に太陽と風が強い土地を見つけ、家族を連れて移住して、塩づくりの方法から模索して今の製法にたどり着くまで、発明と工夫を重ねた方です。彼が、海の精の最初の試験場長さんです。

 阪本家は、玄米採食の家庭で、この地で子ども5人を育てました。また針灸や黒焼きなどの民間療法に通じていて、家族のケガや病気を食養生と手当法で治しています。子どもの百日咳には白南天の黒焼き、ぜんそくや気管支炎には、モグラの黒焼きがよく効くそうです。体験が豊富で、お話が面白いので、出版記念講演をすることにしました。

「黒焼療法五百種」の復刻版が出る日は、今年の10月5日になります。この日は、オーガニックフェスタ井の頭があり、その最初の講演でお話いただきます。聞き役は私です。
 時間は10:30〜11:30です。メダカのがっこうと、大地の再生と、オオシマオーシャンソルトのブースが2つのテントに出ています。「黒焼療法五百種」の販売もあります。

https://organicfesta.morinohito.net/
聞きに来てくださいね。


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Profile:中村 陽子(なかむら ようこ)
中村 陽子(なかむら ようこ)
首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。

1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。 長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/

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