船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
終わりよければ全て良し
2012.4.18(Wed)
社名:(株)船井メディア セミナー事業部
名前:河原 朋子

 皆様こんにちは。
 株式会社船井メディアセミナー事業部 河原朋子です。

 いつもお読みくださいまして、ありがとうございます。

 今回はタイトル通り「終わりよければ全て良し」になる、という事柄についてお話いたしたいと思います。

 先日、イタリアへ旅行に行ってまいりました。
 10日間、実質8日間の長旅のスタートはなんと、飛行機の5時間遅れから始まりました。
 過去、海外含め、旅行で飛行機がこれほどまでに遅れたことは初めて。途方に暮れる同じ飛行機に乗る人達・・・。
 5時間を空港で過ごすなんて、できるのだろうか。
 そんなことを思いつつも、航空会社から支給されたミールクーポンで昼食をとってから、空港内の様々な店舗をぐるぐると回ってから出国しました。

 ふう。やっと搭乗ね。
 そう思ったのもつかの間。
 飛行機に乗る為、シャトルバスに乗り込んだ乗客の面々。
 「飛行機どこ?」「ずいぶん遠いね」
 などと、不安気な声があちこちから聞こえてきました。
 貨物飛行機がたくさん停まっている場所です。

 目標とする機体が見えないまま、バスは停車。

 おんぼろ飛行機が目の前に見え、乗客のあちこちから「飛行機が違う」「本当にこれなの?」といった声があがりました。

 そう、実はローマからの直行便が機体に不具合が見つかり、急遽、かわりの飛行機に荷物を積みなおして飛んできたのです!

 機内の設備は大変なお粗末ぶりで、あちこちから不満の声がひそひそ聞こえてきます。シートの色がちがうものがあったり、毛玉だらけのシートがあったり・・・。初めてこんなシートを見ました。
 こんなときも日本人は控えめなのね。そんなことを一人思い座席に座ると、座席にモニターが付いていません。「12時間も乗るのに、どうするんだ!」と連れはいきなりテンションが下がり、これからの10日間に不安を感じたようでした。

 そしてなんと、元々夜中の12時現地ホテル着だったのですが、飛行機遅延で朝5時に着くとのこと。朝8時にはそのホテルを出発という、ありえない行程になってしまいました。

 スタートから踏んだり蹴ったりでしたが、実はは幸運なことが待っていたのです。

 今回の旅行のメインはカプリ島の『青の洞窟』に入る事です。
 ご存知の方も多いでしょうが、この洞窟は夏場のほうが晴天で海も穏やかになり、潮位が下がるため洞窟に入れるチャンスが高くなります。今は時期としてはあまり適していないのです。
 入れないことも多々あるスポットですが、同じツアー参加者は入る気満々で、「入れなかったら、何のために来たのかわからないわ!」という方が大半です。もちろん私も。
 聞くと、洞窟前の入口に当たる場所で小さなボートに乗ったまま4時間!待ったこともあるくらいとのこと。7回渡伊しても入ることが出来ないひともいるくらい、運がものをいう場所だと添乗員さん。

 当日。
 朝、ナポリ港から見た海は大変穏やかでした。
 時間も早かったせいか、カプリ島に着くなりすぐ小型船舶に乗って、洞窟前で小型手漕ぎボートに乗り換え、そのまま青の洞窟に入ることが出来ました!
 これにはツアー参加者全員が大満足!しかも、お客様が少ないからといって、そのままカプリ島を小型船舶で半周観光(コースに入ってない!)したのです。

 実際、お客様が少ないとは思えなったのですが、シーズンになると当日の3〜4倍の数にお客様になるので、炎天下、入口の小型手漕ぎボートに乗ったままで順番待ちがおこなわれます。それはもう、大変な暑さになるのでぐったりする方も出るそうです。

 その他、たくさんの幸運なことがありましたが、特筆すべきは泥棒です。
 イタリアは泥棒が多いと皆さん聞いていると思います。
 添乗員さんもたくさんの泥棒エピソードを聞かせてくださいました。
 ホテルのロビーでお客のふりをして、金品を盗む人やホテルの従業員に扮して荷物を盗む人などなど・・・。手が込んでいるのがイタリアの泥棒の特徴かもしれません。
 実は同じ旅行会社の別ルートのグループは、ホテルでポーターに扮した泥棒にスーツケース二つを盗まれたのだそうです。泥棒ネタで盛り上がった翌日に聞きました。防犯カメラにははっきりと、違う方向に向かう泥棒ポーターの姿が映っていたそうですが、この場合、ホテルに賠償してもらえないときいて驚きました。ホテルは4つ星です。しかも、スーツケースが壊れてしまった人もいました。ガムテープで閉じられたスーツケースはなんとも切ないです。別ルートの方たちとは、ツアー中、何度も観光スポットで出くわしています。同じようなところを回っていたわけですね。でも、私たちのグループにはなんらかの被害を受けた人は一人もいませんでした。
 それは、大きな幸運だと感じました。
 きっと、最初の遅延があとの幸運を運んでくれたのだと思います。

 今思うと、最初の遅延についてうつうつとして文句ばかり言うひとは一人も居なかったと思います。それが、結果良かったのだと感じます。

 毎日お天気にも恵まれました。予報は雨が出ていた日もあったのですが、見事に晴れました。15年前に購入したカメオの作者に偶然再会したマダムもいたりと素敵なことが満載です。

 終わりよければ全て良し。
 そして、なにが起こっても受け流すことでいいものがやって来るのだと実感した旅行になりました。


3周目:「災害時に思う事」
4周目:「その次」
5周目:「愛情というものについて」
6周目:「福島にて」
7周目:「かわいい子には旅をさせよ  ホラー映画論」
8周目:「感謝すること」
9周目:「仙人は霞を食べて生きている」

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