船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる
このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。
名前:塚田 明彦
『舩井幸雄.com』をご覧の皆様、こんにちは。
イリアール株式会社の塚田です。
以前、大腸がんと闘ったK君の話を4回に分けて掲載させていただきました。
「この治療法なら、K君は手術をしなくてすんだかもしれない」という医療技術が、いよいよ実用化に向けて本格的に動き出したので、今回ご紹介したいと思います。
日進月歩でどんどん新しい技術が開発される医療の中で、米国立保健研究所(NIH)国立癌研究所(NCI)の小林久隆・主任研究員(医学博士)が中心となって開発した、
がん治療方法の一つが世界中で話題になっています。5月6日の新聞各紙に掲載されたので、ご存じの方も多いと思いますが、特定のがん細胞に結びつくたんぱく質(抗体)に結合させた薬を体内に入れ、人体に無害な光(近赤外線)を当てて、がん細胞を壊す新しい治療法です。
この研究は2011年11月6日発行の『Nature Medicine』誌電子版2011年11月号に発表され、副作用が少ない新治療法になると注目を集めます。(参考:米国国立癌研究所NCIニュース)
http://www.cancerit.jp/13203.html
翌12年にオバマ大統領が一般教書演説で取り上げたことでも話題になりました。また今年4月には、米食品医薬局(FDA)が治験(治療試験の略:製薬会社で、開発中の医薬品や医療機器を患者や健康な人に使用してもらい、データを収集して有効性や安全性を確認する試験)を許可。通常、動物実験から治験までは5年以上かかるとされていて、今回は異例の早さだそうです。いかにこの研究の有効性や期待度が大きいかがわかります。
現在の主ながん治療は、手術、化学療法(抗がん剤)、放射線治療の3つですが、どれも正常な臓器や細胞にダメージを与えるため、患者の身体に大きな負担をかけることになります。小林博士の研究室では「正常な細胞を殺すことなく、体内のがん細胞を壊したり、取り除いたりすることができれば、より散らばったり、広がったりした進行性のがんに対しても、患者の体に大きな負担なく、治療が行えるはずである。
近赤外光線免疫療法は、全く新しい概念のがん治療であるのと同時に、方法論としては、ある種の細胞を生体の局所から取り除くことができる、初めての方法である」という考え方の元に研究を進めてきたそうです。詳細は下記をご参照ください。
(出典:Isotope News 2012年5月号 No.697)
http://www.jrias.or.jp/member/pdf/201205_TENBO_KOBAYASHI.pdf
『二人に一人はがんにかかる』と言われていますが、昭和56年から、がんは日本人の死因の第一位で、平成14年に新たに診断されたがんは、58万9,293例(男性:33万9,650例・女性:24万9,643例)あり、近年は、生活習慣の欧米化に伴い、これまで多かった胃がん、子宮がんが減少し、それに代わって、乳がん、大腸がん、肺がんが増加しています。(出典:厚生労働省:政策レポート がん対策について)
http://www.mhlw.go.jp/seisaku/24.html
もちろん治療技術の進化により、がんは「治る病気」になってきています。最新の放射線治療では、重量子線治療、陽子線治療や、巡航ミサイルにも使われている最新の追尾システムを利用し、患者の呼吸による腫瘍の移動を追尾しながら、正確に照射できる素晴らしい技術のサイバーナイフなどが実用化されています。
しかし、高額の治療費自己負担の先進医療であったり、治療を受けられる病院自体が、まだまだ少なかったりと、だれでもが簡単に治療を受けられる訳ではないことも事実です。
私たちにできるのは、まずは普段から、なるべくがんを予防できる生活や食に留意することと、的確な判断をしてくれる良いお医者様を見つけておき、定期的に健診を受けて、もし、がんが発見されても早期に治療できるよう心掛けていくことです。
世界に誇れる一人の日本人研究者の信念が、早く実用化されて、より安全に治療できるようになることを、心から期待したいですね。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
5周目:「自分にしかできないこと」
6周目:「自分にしかできないこと−その2」
7周目:「自分にしかできないこと−その3」
8周目:「「正しい日本語」を考える−その1」
9周目:「「日本語」を考える−その2」
10周目:「「日本語」を考える−その3」
11周目:「「日本語」を考える−その4」
12周目:「「日本語」を考える−その5」
13周目:「「日本語」を考える−その6」
14周目:「「日本語」を考える−その7」
15周目:「「日本語」を考える−その8」
16周目:「「日本語」を考える−その9」
17周目:「「日本語」を考える−その10」
18周目:「「がん・・・!!」その1」
19周目:「「がん・・・!!」その2」
20周目:「「がん・・・!!」その3」
21周目:「「がん・・・!!」その4」
22周目:「311」
23周目:「よもやま話」
24周目:「「日本語」を考える−その11」
25周目:「よもやま話・・・その2」
26周目:「よもやま話・・・その3」
27周目:「本物のおしゃれ」
28周目:「よもやま話・・・その4」
29周目:「よもやま話・・・その5」
2015.05.28: 都内パワースポット
2015.05.27: お引越し
2015.05.26: 「がん・・・!!」その5
2015.05.25: 電車の中であらためて感じること
2015.05.22: 大いなる自己との対話
2015.05.21: 理想と現実
2015.05.20: 運命の出会い
2015.05.19: 脳には番地があるんです。
2015.05.18: 「フーチ」の正しい測定
2015.05.15: 船井本社グループは、四ツ谷に移転致しました
2015.05.14: 何か食べたい!
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2015.05.12: 舩井幸雄 想い出の地 皇居東御苑へ
2015.05.11: 品川から四ツ谷へ
2015.05.08: 断捨離の秘訣