“超プロ”K氏の金融講座

このページは、舩井幸雄が当サイトの『舩井幸雄のいま知らせたいこと』ページや自著で、立て続けに紹介していた経済アナリスト・K氏こと
朝倉 慶氏によるコラムページです。朝倉氏の著書はベストセラーにもなっています。

2025.06
米国、イスラエルの圧勝劇

「世界のみなさん、おめでとう。平和の時が来た」
 6月23日、トランプ大統領はSNSに投稿しました。米国がイランの核施設を攻撃してから、この米国とイランとの争いは泥沼状態に発展していくのではないか、という懸念が広がっていたのですが、そのような懸念は一気に沈静化しました。イランは報復攻撃を事前に米国側に通知、米国側は非常に弱い報復措置と評価してトランプ大統領は「イランが事前に通知してくれて、死傷者が出なかったことに感謝したい。おそらくイランはこの地域において、平和と調和へと進んでいくだろう」と言うのです。そしてトランプ大統領はイスラエルとイランの停戦合意ができたことを発表しました。あまりに早く劇的な展開についていけないようですが、ともかく中東における戦火の拡大は防げそうな気配です。
 それにしても見事なイスラエルの先制攻撃と、見事な米国の核施設の攻撃でした。今回の戦争ではイラン側は制空権を取られてしまって全く手が出ない状況です。このような一方的な展開ではイラン側もこれ以上の被害を出さないためには、一刻も早く停戦に持ち込む必要があったわけで、イラン側は実質的に面子を捨てて、米国とイスラエルに好きなようにやられた後に、ほとんど無条件降伏に近い形で今回の停戦となりそうな気配です。これで米国やイスラエルにとってイランの脅威は劇的に下がり、イランはこの地域での力を失って、今後イランは今までのような無謀な言動や行動は慎むようになると思われます。
 米国とイスラエルの連合軍による圧倒的な軍事力をバックにした力の行使による要求は受け入れられたのです。

 それにしても今回の戦争で驚かされたのは、そのハイテク技術の凄さです。イスラエル側はイランからの度重なるミサイル攻撃に対して、そのほとんどを迎撃しています。また米国は地中80メートルという奥深くにある核施設を正確に爆撃して、原子炉を避けて放射能漏れが起きないように攻撃しているのです。これらのハイテク技術には驚愕です。今や戦争の帰趨はハイテクと情報戦が決めるようになってきたと思われます。
 戦争が始まった初日、イスラエルはイランの軍の最高司令官であるホセイン・サラミ氏と参謀本部のトップであるモハンマド・バゲリ氏の殺害に成功しました。更に核科学者10人の殺害にも成功したのです。これらはイスラエルの攻撃に備えて集合場所で会議をしていたところや、自宅にいたところをドローンで攻撃されたのです。このイスラエルの見事な作戦の成功をみて、トランプ大統領は戦争に参戦してイランの核施設を攻撃することを決めたと言われています。トランプ氏も「自分も功績を挙げたい」「偉業を成し遂げる千載一遇のチャンス」という気持ちに傾いていったということです。
 現代戦はかようにドローンや通信ネットワークを使った戦いになってきたようです。ここではより小型で強力なバッテリー、爆発物などの技術進歩が見られます。それと共に敵陣奥深く入る諜報活動も重要です。この正確な諜報活動とハイテク技術を駆使することで現代戦では圧倒的な勝利を得られることが証明されました。
 ウクライナによるロシアへの空軍基地の攻撃も圧巻でした。ウクライナはロシア国内にドローンを持ち込み、大型トラックに隠して遥か極東の基地にまで運び、それを正確に作動させてロシアの戦略爆撃機を破壊したのです。この時使ったウクライナのドローンの製作費はわずか2億円、そしてロシア側に与えた被害は1兆円超と言われています。これも諜報活動とハイテクを駆使して使った資金の5000倍の効果を生み出したわけです。
 イスラエルによるヒズボラ(=レバノン南部にあるイスラム教シーア派組織)に対してのポケベル攻撃も見事でした。レバノン国内において誰がヒズボラであり誰が一般の人であるか見分け方が難しく困難です。これをイスラエルの諜報機関はヒズボラの組織の内部深くに潜入して、自らの爆薬の詰まったポケベルを買わせて、それを使わせることに成功して、そのポケベルを一気に爆発させたわけです。古今東西、戦史においてこのような見事な作戦は聞いたことがありません。これもイスラエルによる長年に渡る諜報活動とハイテク技術の成果です。そしてイスラエルは今回、戦争が始まった初日にイランの軍と参謀本部のトップを殺害することに成功したわけです。最高指導者ハメネイ師もやろうと思えば殺害できたと思います。トランプ氏はハメネイ師の殺害について「簡単な標的だ」と言っていましたが、それは事実だと思います。まさに今回のイスラエルと米国との連合軍とイランとの戦争は大人と子供の戦いのようでした。米国、イスラエル軍がイランを完全に圧倒しました。今後イランの力は急速に衰えて中東の勢力図は一変するでしょう。

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Profile:朝倉 慶(あさくら けい)

K朝倉慶経済アナリスト。 株式会社アセットマネジメントあさくら 代表取締役。 舩井幸雄が「経済予測の“超プロ”」と紹介し、その鋭い見解に注目が集まっている。早い時期から、今後の世界経済に危機感を抱き、その見解を舩井幸雄にレポートで送り続けてきた。 実際、2007年のサブプライムローン問題を皮切りに、その経済予測は当たり続けている。 著書『大恐慌入門』(2008年12月、徳間書店刊)がアマゾンランキング第4位を記録し、2009年5月には新刊『恐慌第2幕』(ゴマブックス刊)および『日本人を直撃する大恐慌』(飛鳥新社刊)を発売。2009年11月に舩井幸雄との初の共著『すでに世界は恐慌に突入した』(ビジネス社刊)、2010年2月『裏読み日本経済』(徳間書店刊)、2010年11月に『2011年 本当の危機が始まる!』(ダイヤモンド社)を、2011年7月に『2012年、日本経済は大崩壊する!』(幻冬舎)を発売。2011年12月に『もうこれは世界大恐慌』(徳間書店)を、2012年6月に『2013年、株式投資に答えがある』(ビジネス社)を、2012年10月に朝倉慶さん監修、ピーター・シフ著の『アメリカが暴発する! 大恐慌か超インフレだ』(ビジネス社)を発売。2013年2月に『株バブル勃発、円は大暴落』(幻冬舎)を、2013年9月に『2014年 インフレに向かう世界 だから株にマネーが殺到する!』(徳間書店)を 、2014年7月に『株は再び急騰、国債は暴落へ』(幻冬舎)を、2014年11月に舩井勝仁との共著『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(ビジネス社)を発売、2015年5月に『株、株、株!もう買うしかない』、2016年3月に『世界経済のトレンドが変わった!』(幻冬舎刊)を発売、最新刊に『暴走する日銀相場』(2016年10月 徳間書店刊)がある。

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