“超プロ”K氏の金融講座

このページは、舩井幸雄が当サイトの『舩井幸雄のいま知らせたいこと』ページや自著で、立て続けに紹介していた経済アナリスト・K氏こと
朝倉 慶氏によるコラムページです。朝倉氏の著書はベストセラーにもなっています。

2025.10
米中対立と好調な日本経済

「日米は世界で最も偉大な同盟になった。日本も世界の平和を繁栄に貢献していく、日米同盟の新たな黄金時代を共に作り上げていきたい」
 初の日米首脳会談で高市首相は日米同盟の深化に言及しました。一方、トランプ大統領は「日米の同盟関係は最も強固だ、これまで以上に強力になる」と答えました。
 今回の日米首脳会談では両首脳の初対面ということもあり、日本側が懸念していた米国からの強い要求はありませんでした。まさに和気あいあいとした会談であり、多くの国民はこのムードをみて安心したと思います。とにかく日本にとって一番大事なことは米国との絆をしっかりと強くしておくことであり、日本の首相がトランプ大統領と良好な関係を持つことは日本の国益にとって不可欠なことです。今回の高市首相による初の日米首脳会談は120点満点と評されていますが、その通りでしょう。日本が米国との関係を密にすること、そして日本が米国にとって不可欠なパートナーになっていくことは、日本の先を見据えれば最も重要なことでもあります。そして皮肉なことですが、かような情勢を作り上げているのが、実は国際緊張、特に米国と中国との関係の悪化、そして民主主義国と中国、ロシアなど権威主義国との関係が悪化していることが背景にあります。

●造船業の復活など、活性化する日本経済
 今回も米国トランプ政権として韓国で行われる米中首脳会談を前にして、米国が日本や韓国との強い絆があることを強調して、民主主義国の結束を見せて、対中国との交渉に当たる必要があるわけです。まさに米国と中国、米国とロシアとの仲が悪くなればなるほど、米国、並びに民主主義陣営における日本の存在感、重要性は増していきます。これはひいては日本の様々なビジネスの喚起を引き起こす流れとなります。
 今回、米国との交渉において、様々な協力体制が発表されました。レアアースを巡る日米の協力、半導体を巡る協力、米国からF35を提供されることも発表されました。更に日米でサプライチェーンを強化していくこと、造船やエネルギーで協力することなど多岐に渡って日米の協業体制が構築されていくわけです。
 この一連の流れは日本経済に大きな刺激を与えていくことは必至です。例えば造船ですが、今までは日本の造船業は斜陽で中国や韓国に押され続けてきて、世界のシェアを失い続けてきました。日本の造船大手であった三菱重工や川崎重工などは相次いで造船部門を分離、縮小してきたわけです。株式市場においても造船業は構造的な不況業とみなされて全く人気がなくなっていたわけです。造船株というだけで投資家に嫌われて、それらの会社は存続を危ぶまれる会社も多々あったわけです。ところが世界の造船業のシェアをみて、中国が独占状態に入りつつある中で、米国は自前で船が作れない現実がありました。気が付いてみると世界の船のほとんどは中国製に置き換わろうとしていたわけです。これでは米国の防衛などできるはずもありません。そこで白羽の矢が立ったのが日本の造船業でした。もともと日本は世界に冠たる造船大国だったのですが、中国や韓国の勢いに押されていつの間にか、造船業は衰退に衰退を続け、構造不況業種になっていってしまったのです。
 今回、米中の貿易摩擦が激しさを増す中で、米国側がこれでは中国に頼らなければ何もできない、レアアースも手に入らないし、船すら作れない、という厳しい現実を知るに至りました。これは米国にとって、切迫した危機感をもたらすようになったわけです。こうして米国は中国とは貿易交渉を行いながらも、一方で日本などの力を借りて、自前で船を作る体制を早急に整備する必要があることを悟ったわけです。こうなると米国にとって一番頼りになるのは、何と言っても日本です。ですから米国は日本を重要視して、日本に様々なバックアップを行って、日本の造船業、あるいは半導体、あるいはAI関連などの協力も強く行うようになっていきました。こうした流れの中で、日本経済は大きな恩恵を受けて、日本経済全体の盛り上がりに繋がってきたようです。
 かように日本は世界の対立が激しくなればなるほど、そして米中の関係が悪くなればなるほど、そしてロシアの脅威が大きくなればなるほど、日本はその存在感を増していき、その結果として日本の経済も活性化するというわけです。このような背景があって、現在日本経済が復活、株価も新値を追っているわけです。

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暴走する日銀相場『大恐慌入門』(2008年12月、徳間書店刊)に引き続き、『恐慌第2幕』(ゴマブックス刊)が2009年5月に発売。その後 家族で読めるファミリーブックシリーズ『日本人を直撃する大恐慌』(飛鳥新社刊)が同年5月30日に発売。さらに2009年11月には、船井幸雄と朝倉氏の共著『すでに世界は恐慌に突入した』(ビジネス社刊)が発売され、2010年2月『裏読み日本経済』(徳間書店刊)、2010年11月に『2011年 本当の危機が始まる!』(ダイヤモンド社)を、2011年7月に『2012年、日本経済は大崩壊する!』(幻冬舎)を、2011年12月に『もうこれは世界大恐慌』 (徳間書店)を発売、2012年6月に『2013年、株式投資に答えがある』(ビジネス社)を、2012年10月に朝倉慶さん監修、ピーター・シフ著の『アメリカが暴発する! 大恐慌か超インフレだ』(ビジネス社)を発売。2013年2月に『株バブル勃発、円は大暴落』(幻冬舎)を、2013年9月に『2014年 インフレに向かう世界 だから株にマネーが殺到する!』(徳間書店)を 、2014年7月に『株は再び急騰、国債は暴落へ』(幻冬舎)を、2014年11月に舩井勝仁との共著『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(ビジネス社)を発売、2015年5月に『株、株、株!もう買うしかない』を発売、2016年3月に『世界経済のトレンドが変わった!』(幻冬舎刊)を発売、最新刊に『暴走する日銀相場』(2016年10月 徳間書店刊)がある。

★朝倉慶 公式HP: http://asakurakei.com/
★(株)ASK1: http://www.ask1-jp.com/

Profile:朝倉 慶(あさくら けい)

K朝倉慶経済アナリスト。 株式会社アセットマネジメントあさくら 代表取締役。 舩井幸雄が「経済予測の“超プロ”」と紹介し、その鋭い見解に注目が集まっている。早い時期から、今後の世界経済に危機感を抱き、その見解を舩井幸雄にレポートで送り続けてきた。 実際、2007年のサブプライムローン問題を皮切りに、その経済予測は当たり続けている。 著書『大恐慌入門』(2008年12月、徳間書店刊)がアマゾンランキング第4位を記録し、2009年5月には新刊『恐慌第2幕』(ゴマブックス刊)および『日本人を直撃する大恐慌』(飛鳥新社刊)を発売。2009年11月に舩井幸雄との初の共著『すでに世界は恐慌に突入した』(ビジネス社刊)、2010年2月『裏読み日本経済』(徳間書店刊)、2010年11月に『2011年 本当の危機が始まる!』(ダイヤモンド社)を、2011年7月に『2012年、日本経済は大崩壊する!』(幻冬舎)を発売。2011年12月に『もうこれは世界大恐慌』(徳間書店)を、2012年6月に『2013年、株式投資に答えがある』(ビジネス社)を、2012年10月に朝倉慶さん監修、ピーター・シフ著の『アメリカが暴発する! 大恐慌か超インフレだ』(ビジネス社)を発売。2013年2月に『株バブル勃発、円は大暴落』(幻冬舎)を、2013年9月に『2014年 インフレに向かう世界 だから株にマネーが殺到する!』(徳間書店)を 、2014年7月に『株は再び急騰、国債は暴落へ』(幻冬舎)を、2014年11月に舩井勝仁との共著『失速する世界経済と日本を襲う円安インフレ』(ビジネス社)を発売、2015年5月に『株、株、株!もう買うしかない』、2016年3月に『世界経済のトレンドが変わった!』(幻冬舎刊)を発売、最新刊に『暴走する日銀相場』(2016年10月 徳間書店刊)がある。

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