船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
「日本語」を考える―その2
2012.3.12(Mon)
社名:イリアール(株) 販売促進部
名前:塚田 明彦

母音口形図

「あ」の口

 イリアール株式会社販売促進部の塚田です。
 前回は、声を出すための呼吸法について書かせていただきました。「複式呼吸」を使って声を出せているかご確認いただけましたか?
 声は「のど」で出そうとせず、「腹筋の力」を利用して自然に出てくるのがベストです。
 のど(声帯)に無用な力を加え続けると、声帯が腫れたり声がかすれたりして、しまいには声が出なくなってしまいます。昔から「大きな声を出して、のどを何回も潰せば、
声帯が強くなって、音域が広くなり高音がでるようになる」という考え方があります。

 そうとう強靭な声帯の持ち主なら可能かもしれませんが、一般的にはあまりお勧めできる方法ではありません。複式呼吸が苦手な方は、最初は「腹筋に意識をおきながら鼻からたっぷり息を吸い、口から静かに長く出す。」
 これを意識しながら発声してください。慣れてくると、自然に無理なく、よく通る声が出るようになります。この小さな意識が「いい声」を手に入れる、大きなポイントです!!

A発声−1
 日本語はとても美しい言葉です。その理由の一つに、世界中のほとんどの言語が子音(しいん)を基に音声を認識するのにくらべ、「日本語は母音(ぼいん)を基に音声として認識するからだ」という説があります。幼児期に、最初に読み書きで覚えるのも母音の 「あ・い・う・え・お」の五文字です。まずはこの五文字を、はっきりと発音することから始めましょう。

・アーティキュレーション(活舌・歯切れ)
 発声による口の形は、丸く開いた「円形」と横に細長い「平形」があります。「あ・い・う・え・お」それぞれの発声は、全て口の形が違います。五つの口の形を覚えれば、他の行の言葉も、はっきりと発声することができます。「あ・い・う・え・お」の口の形を「母音口形図」(右図)で見てみましょう。三角形の下へ行くほど、口が縦に大きく開きます。横へ行くほど口の両端が横に広がります。
 活舌が悪く、言葉が聞き取りにくいと言われる人は、口の周りの筋肉が弱くて、瞬時に口を変形できない場合や、口を開かずに発声していることも大きな原因の一つです。 最近は口をあまり開かずにしゃべるのが、「おしゃれ」と感じる様な風潮もあり、アナウンサーやタレントさんにも、その傾向が見られます。しかし、本当に「きれいな日本語」を話す人の口元を見ていると、唇の変化だけで、まるで読唇術ができるようになったかと思うほど、言葉を目で聞き取ることができます。母音の発生の基本的な口の形(あご、唇、舌)の変化を理解して、無意識に自由自在に動かせれば完璧です。
 口を大きく開けることが本来の目的ではありませんが、練習の時は少しオーバーアクションで口を動かしてみると良いと思います。
 余談ですが、腹話術の「いっこく堂」さんは、今まで腹話術では絶対不可能を言われていた破裂音(本来日本語にはない発音ですが、パック・プッシュ・ペッパーなど、口を閉じて空気を溜めて、唇を開いた瞬間飛び出してくる音)まで、口をほとんど開かずに見事に発声することができます。空気の出し入れの扉の役割をするのは、本来上下の唇ですが、腹話術は唇を動かせないので、なんと舌で代用しているそうです。口から血を出しならが、4年間かけて習得した技だとか・・。

【あ】
 まずは実験です。普段話すつもりで「ア〜」と声を出しながら、指を揃え(「あ」の口参照)て口に入れてみましょう。では今度は忘れ物したことを思い出して「アッ!」と言って、もう一度指を入れてみてください。先ほどより大きく口が開いていませんか?口の大きさや指の太さにもよりますが、どちらも指2本以上入った方は、すばらしい!!の一言です。ほとんどの方は一本前後ではないでしょか。
 あご→縦に指2本くらいが入るように大きく開きます。
 舌→力を抜いてごく自然に平らにしておきます。

※「あ」は「母音口形図」でもわかるように縦には一番広いのですが、横は一番狭いのです。つまり、口を丸く大きく開くのではなく、下あごを下げて縦に大きく開いてください。楽に指3本〜4本くらい入るようになると、口の周りの筋肉が柔らかくなり、自然にあごが開いてくれるようになります。母音のうちで一番意識することが必要な発声です。「あ」を制する者は「日本語」を制す!くらいのつもりでしっかり開いてみましょう。

【い】
 あご→ほとんど閉じた状態です。
 唇→横へ引っ張るような感覚で開きます。
 舌→先を上あごに近づけます。

【う】
 あご→【い】と同じような感じです。
 唇→みぞおちにパンチが入った時の「ウッ!」というような感じでやや丸くすぼめます。
 舌→奥を持ち上げるようなイメージです。
【え】
 あご→【あ】と【い】の中間くらいに開きます。
 唇→力を抜いて自然に開きます。ため息をつく時や、嫌なことを頼まれて「エ〜!」と言う感じです。
 舌→【あ】と同じです。

【お】
 あご→【あ】と【い】の中間くらいに開きます。
 唇→良い案がひらめいた瞬間に、思わず膝をたたいて「オッ!これだ!」というような感じで丸くすぼめます。
 あご→【あ】と【い】の中間くらいに開きます。

・トレーニング  
 「あ・い・う・え・お」の口の形がイメージできましたか?
 では基本の発声練習です。特に母音(ア行)や半母音(ヤユヨ・ワ)が連続している言葉は不明瞭になりがちです。意識して練習してみましょう。
・1回目はゆっくりと
・2回目は一語一語切るように
・3回目は一息で一気に
アエイウエオアオ
カケキクケコカコ
サセシスセソサソ
タテチツテトタト
ナネニヌネノナノ
ハエヒフヘホハホ
マメミムメモマモ
ヤエイユエヨヤヨ
ラレリルレロラロ
ワエイウエオアオ

アエオ アイオ アウオ
マメモ マミモ マムモ
ラレロ ラリロ ラルロ
パペポ パピポ パプポ
パペポ パピポ パプポ
バベボ バビボ バブボ

 いかがでしたか? たかが「あいうえお」されど「あいうえお」です。初心に戻ってご自分の「あいうえお」を見直してみてください。次回も「発声」の続きの予定です。最後までお付き合いいただきありがとうございました。


5周目:「自分にしかできないこと」
6周目:「自分にしかできないこと−その2」
7周目:「自分にしかできないこと−その3」
8周目:「「正しい日本語」を考える―その1」

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