船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
目まいがするほどショックだった本、『新版 悪魔の飽食』
2021.9.30(Thu)
社名:(株)本物研究所
名前:藤原 かおり

 皆さまこんにちは。『舩井幸雄.com』&『新・舩井メールクラブ 〜The Real Intelligence〜』担当の藤原かおりです。
 日に日に秋めいてきました。いかがお過ごしでしょうか。

 さて、私はこの8月15日の終戦記念日に初めて、靖国神社で毎年正午に行われる黙祷に参加してきました。
 当日は大雨ながら、大勢の人が参拝に来ていてびっくりしました。毎年、この行事に参加している同行者によると、今年はこれでも人数が少なかったようです。
 そんなこともあったり、今年は東京2020オリンピックパラリンピックが開催され、日本に世界中から選手が集まり、競技(ある意味の戦い)が行われたこともあるせいか、この夏以降、私は自然に戦争についていろいろ考えたり、本を読んだりしました。

 そんな本の中で、目まいがするほどショックで、いまも信じられない・・という思いに苛まれているのが最近読んだ、森村誠一氏の『新版 悪魔の飽食―日本細菌戦部隊の恐怖の実像!』(角川文庫)という本です。
 日本は第二次世界大戦では完敗しましたので、戦争というと、特攻隊や原爆、戦争孤児などが真っ先に浮かび、つらくみじめで悔しい・・といったまさに被害者や敗者の感情がまず先に来ていたと思います。
 しかし、『新版 悪魔の飽食』に書かれた日本人の姿は、「侵略者」としての悪魔のように恐ろしい一面です。「日本人がこんなことをするわけがない」と、いまも信じられません。
 この本に書かれているのは、日清戦争、日露戦争に勝利し、日本が満州からロシアの勢力を追い出し、満州での優位を強めていた1933年に、満州ハルピン市に置かれた、関東軍防疫給水部の悪魔の部隊“第七三一部隊”の実像についてです。
 最初に発刊された『悪魔の飽食』は、写真誤用問題が発生したりして、世間から凄まじい集中砲火を浴びて絶版になったそうですが、さらに充実した内容になって角川書店より『新版 悪魔の飽食』として1983年に再び世に出てきました。
 そもそもこの本を知ったきっかけは、2010年発刊の植草一秀さんの名著『日本の独立』(飛鳥新社)で触れられていたことなのですが、コロナ禍のいま、たまたまこの本を手にし、読むことになったのは、私にとっての必要、必然だったのかな、と思います。

 というのもこの本は日本に存在した、世界最大規模の細菌戦部隊についての実録であり、コロナ禍の今、細菌やウイルスの問題は他人事ではないからです。

 “第七三一部隊”では、日本全国の優秀な医師や科学者を集めて、中国人やロシア人を主とした三千人以上の捕虜を対象に非人道的な生体実験を行い、細菌兵器の大量生産が行われていたようです。
 捕虜を、人ではなく材料という意味で「丸太(マルタ)」と呼び、名前ではなく番号で扱い、命を湯水のように実験に使い、“消費”していたようです。本に描かれている内容はまさに地獄絵図。そのまま再現するだけでホラー映画が出来上がるでしょう。あまりに凄まじい内容で、著者が社会派ミステリーの巨匠の森村誠一氏というだけに、読み込ませるためにだいぶ盛って書いているのではないか、と思いたいところですが、著者がこの本に込めた想いは「歴史の空白を埋め、事実を伝える」という使命感であり、中途半端なものではないようにも思います。

 以下、この本の中で印象に残った恐ろしい箇所を引用させていただきます。

「部隊では多数の医学者が、医学の名において健康な人間を選別し、生体実験の材料として生活消費財のように消費していった。「あいつらどうせ死刑になる身だ。おなじ死ぬのなら人類のお役に立って死ね」という論理が、七三一医学者の間にまかり通っていたという。」

「ペスト・ノミを繁殖させるためには大量のネズミを用いる。ネズミにペスト菌を注射し、石油缶の中に一匹か二匹を固定し、身動きできぬようにしておいてノミを入れ、ネズミが骨になるまで血を吸わせ、繁殖させるのである。
ペスト菌で汚染したネズミの血を吸い、ネズミの体温に保護され、暗がりの中でノミは猛然に繁殖する。
第七三一部隊内には、約4500個に及ぶこうしたペスト・ノミの飼育器があり、二か月余に数十キログラムのペスト・ノミを“製造”することができた。千匹や一万匹ではない。数十キログラムのペスト・ノミである。
仮に50キログラムのノミを想定すると、その数は専門家の計算によると数千万匹という。膨大なペスト・ノミが二か月余の間に生産される仕組みである。」

 日本は資源が乏しいだけに、細菌戦に使用する生物兵器の研究・開発機関が発達した、というのも妙に筋が通った話ではあります。日本でこんなに細菌についての研究が進んでいたのもこの本で初めて知りました。当時からワクチンの製造・実験も行われていたようです。こんなに自由な実験ができたのもこの時代から後はそうないでしょうから、研究はもしかしたらこの時期が最高レベルだったのかもしれません(あくまで憶測ですが)。
 植草さんの著書でも触れられていましたが、この関東軍防疫給水部隊、第七三一部隊の石井四郎隊長らは、研究資料を米国に提供することと引き換えに戦犯としての訴追は免れたそうです。
 実際、ここでの技術とノウ・ハウが現在の米軍生物・化学戦部隊に受け継がれ、その基礎となったようです。また、医学の進歩にもつながった事実もあるようです。

 考えずにいられないのは、波動的に考えて、この、人ではなく「丸太」として殺されていった数千人にも及ぶ人たちの恨みの感情はすでに消えていると言えるのか・・、ということです。
 人だけでなく多数のネズミなどの動物の命も生物兵器開発のために無残な形で奪われました。
 コロナ禍が起こり始めたのはネズミ年。いまだやまないコロナ禍は、この第七三一部隊によって命を奪われ、しかもその事実が世間でほとんど知られていないことに対する怒りと無念の思いが形となってあらわれたのではないか・・とさえ思えてしまいました。
 恐ろしい内容ですが(いまも真実とは思いたくないのですが)、ぜひ多くの人に読んでほしいと思います。


2周目:「鳥インフルエンザからニワトリを想う」
3周目:「日本の独立と個人の自立」
4周目:「資本主義について思うこと」
5周目:「“野性”を目覚めさせるには・・・」
6周目:「にんげんクラブ全国大会で気づいた“つながり”」
7周目:「歪みを正す方法」
8周目:「“グレー”からの脱却」
9周目:「“コンサバ”に思う」
10周目:「“野菜”は本当に健康にいいのか?」
11周目:「ロンドン・シティで感じた意外な“気”」
12周目:「フリーエネルギーとUFOの関係」
13周目:「最近読んでショックを受けた本」
14周目:「“寄り添う”ということ」
15周目:「“五井野イズム”に触れて……」
16周目:「秘伝のお茶と新コラム」
17周目:「偶然とは思えない3つのこと」
18周目:「「本物」は野性的!?」
19周目:「日本人の「水戸黄門」幻想」
20周目:「嫉妬の時代」
21周目:「久しぶりに会った舩井幸雄」
22周目:「舩井幸雄との出会いを思い出してみました。」
23周目:「後から思い出してみるといろいろシンクロがあったこと。」
24周目:「竹中平蔵とは何者か。」
25周目:「足指から目覚める?」
26周目:「舩井SAKIGAKEフォーラムが無事終わりました。」
27周目:「私にとっての12月25日」
28周目:「“本物の健康”を追求するセミナー」
29周目:「最近ビックリした、アンチエイジングのエネルギー」
30周目:「舩井幸雄の「氣」の力を想う」
31周目:「「願い」のちから」
32周目:「本物時代の到来」
33周目:「Dr.コパさん」
34周目:「一神教vs多神教」
35周目:「空海から義経へ」
36周目:「“ミンパク”を知っていますか?」
37周目:「人生に難がやってくる意味」
38周目:「旅先でのシンクロ」
39周目:「オザケンの「うさぎ!」」
40周目:「宇宙での生活」
41周目:「最近のおススメ!2つ」
42周目:「竹田和平さんがメンターと出会われた神社」
43周目:「『君の名は。』とムー」
44周目:「卵がけごはんがごちそうになる・・・」
45周目:「「雑草魂」はもう古い?」
46周目:「銀座のはちみつ」
47周目:「ひょっこり見つかった舩井幸雄の健康情報」
48周目:「加計学園問題で揺れる今治市の可能性」
49周目:「“品格”について考えてみる。」
50周目:「“差別”から歴史を読み解く岸田秀さん」
51周目:「おすすめワイン」
52周目:「会津への旅」
53周目:「究極の“じっくりコトコト”」
54周目:「バリ島でのニュピ体験」
55周目:「「舩井フォーラム ザ・ファイナル」と生アーモンド」
56周目:「リピート必至の逸品」
57周目:「ドアーを閉めさせていただきます」
58周目:「都内でも八十八ヵ所巡り」
59周目:「健康指南 〜アーユルヴェーダより〜」
60周目:「おやつの力」
61周目:「昭和が歴史になる前に読んでおきたい本」
62周目:「わたしの太宰治」
63周目:「パリでも一風堂」
64周目:「カリスマの生き方」
65周目:「奄美大島に伝わる“ミキ”」
66周目:「お茶の力」
67周目:「みんなの力 〜「本物研究所感謝総会&“ほんもの”未来フォーラム2019」開催〜」
68周目:「二つの「こうどうかん」」
69周目:「モノを捨てよ世界へ出よう」
70周目:「自己理解と他者理解を深めるためのとっておきのツール」
71周目:「インフルエンザ対策にオススメの健康法」
72周目:「「総理」と「草履」は使い捨て」
73周目:「オーストラリアの森林火災とバンクシア」
74周目:「肺炎のウイルスから思うこと」
75周目:「いまは「本物時代」を迎えるための準備期間?」
76周目:「元号について改めて考えてみる」
77周目:「白も、黒も。みんな違って、みんないい」
78周目:「いつか、Go To ごと」
79周目:「千島学説のびっくりするウイルスの捉え方」
80周目:「やっと読めた『裏切られた三人の天皇』」
81周目:「やっと読めた『陰謀の日』(上・下)」
82周目:「伊藤詩織さん事件の真相」
83周目:「一寸の虫の五分の魂を輝かせている鈴虫寺」
84周目:「やっと読めた『風の王国』」
85周目:「私の最近の2つの愛用品」
86周目:「日本新生」
87周目:「キャベツの可能性」
88周目:「日月神示と将棋」

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