トップが語る、「いま、伝えたいこと」

　本物研究所社長の佐野浩一君が、ナナ・コーポレート・コミュニケーションから、『人を育てる　自分を育てる』（２００５年１０月２０日刊）という彼の最初の本を出しました。サブタイトルは「ズバリ船井流」です。
　佐野君は私の娘婿です。同書のオビに、「佐野浩一を見込んで鍛えたら、私よりも“船井”になった」という推薦文を入れましたが、できれば御一読ください。この本は、私には非常に参考になりました。
　この本の「まえがき」の一番はじめの方に、彼は次ぎのように書いています。

『人を育てる　自分を育てる　−ズバリ船井流−』（佐野浩一著）

佐野浩一の「手口」はカンタンそのものです。
「すぐやる」
「徹底してやる」
「（やりはじめたら）徹底して続ける」
　私は、１３年間の教員生活を経て、ビジネス界に転進をはかりました。さらにその２年後、船井幸雄が創業した株式会社本物研究所の代表となりました。まさしく「青天の霹靂（へきれき）」です。すべてがゼロからの出発ですから、日々コツコツ、まじめに、愚直にやり続けることが、最大の近道と信じています。愚直なること。これが、私の信条です。ならば、何を「やる」のか？　それは、「船井流」の具現化です。幸か不幸か、私が知っているのは「船井流」だけ。だから、それをただやるだけです。他に理由など何もないのです。
　では、「船井流」とは何か？
　
　それは、株式会社船井総合研究所の創業者であり、現・最高顧問である船井幸雄が、約４０年間、何万事例ともいわれる経営指導の現場から、その都度体系化・ルール化してきた経営法のことです。「人間性回帰」の経営が叫ばれる世の中、船井幸雄はかれこれ３０年以上も前から「人中心の経営法」を説いてきました。「船井流」は、そうした意味で経営はもちろん、人財育成、生き方指南など、ひとつの法則が様々な分野に活用できる黄金律であると、私は考えています。本書は、そうした「船井流」の濃縮されたエッセンスを５１のキーワードに絞り、日々の実践や具現化された事例から学んだことを、様々な観点から書きつづったものです。その一つひとつは、そのままお世話になった皆さまへのあふれる感謝の思いと受けとめていただけたら幸いです。
愚直なること。私の原点は、やはり母と亡くなった父の生き方にあるとつくづく思います。父はとにかく来る日も来る日も、自分の経営する小さな工場でもくもくと働き続けました。物心ついたころからは、母と二人、もしくはひとりで働く父の姿をいつも見ていました。とにかく、粘り強くもくもくと働く姿は、今でも私の脳裏にはっきりと焼きついています。そんな父は、私の生涯の目標であり、師でもあります。とはいえ、なかなか追いつけるものではありません。まあ、「しばらくしっかり見ていてね・・・」という感じです（抜粋ここまで）。

　ともかく佐野君は経営者としても優秀です。２００３年４月１日に私が大株主となって創った（株）本物研究所の社長になりましたが、初年度（２００３年４月１日〜２００４年３月３１日）から黒字にしました。そして２年目も増収、増益でしたし、第３期目の今期も、まちがいなく増収増益で終りそうです。社員数は、まだ４０人弱ですが、全社員が一体化しており、今期はどこまで売り上げを伸ばしてくれるか、私もたのしみにしています。
　「ズバリ船井流」をやってくれております。うれしいことです。
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