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8月7日のこのページで、「進化論」はまちがいらしい。人間は絶対に霊長類から進化したのではない…と書きました。そうすると「そんなバカな」というような読者からの反応がかなりありました。
8月7日にも書いたのですが、拙著『二つの真実』(09年7月、ビジネス社刊)の211〜215ページに、つぎのように「人と霊長類の決定的な違い」として述べています。
つぎに、紹介しますので、これを読み、自分で確かめられてから読者なりにお考えください。
【人と霊長類の決定的な違い】
骨…人骨は霊長類の骨に比べるとはるかに軽いのです。近代人の骨はネアンデルタールに至るあらゆる先行人類の骨と比べても、はるかに軽いといえます。我々の祖先とされている先行人の骨は、霊長類の骨により似ていますが、近代人の骨はまったく違います。
筋肉…人間の筋肉は霊長類と比較すると著しく弱いのです。人間はどんな霊長類に比べても筋力が5分の1から10分の1です。ペットの猿と比べてもその違いは明らかにわかるでしょう。
皮膚…人の皮膚は、地球を照らす太陽光線に対して適していないようです。太陽光線に適応するために皮膚表面でメラニン色素を増大させられるのは人では黒人だけです。それ以外のすべての人種は、衣服で覆うか日陰に頻繁に入るしかないのです。
体毛…霊長類が太陽光線に直接当たっても大丈夫なのは、頭から足先まで毛で覆われているからです。一方、人間は、全体を毛で覆われていません。
脂肪…人間は霊長類と比べて、皮下脂肪が10倍近く多いのです。また、人間の皮下脂肪は、かつてあったと思われている体毛を補うものではありません。水中の生物なら皮下脂肪が水を遮断するので意味がありますが、大気中に住んでいる我々にとって皮下脂肪は不必要ともいえます。
髪の毛…すべての霊長類の頭の毛は、ある長さまで伸びると伸びが止まってしまいます。ところが人間の髪の毛は伸びつづけるのです、これは原始時代から生きるためには不必要なものでした。そのためやむを得ず、石の鋭い薄片などの道具を使って髪の毛を切る習慣が生まれたのです。
手足の爪…髪の毛と同様に、人間の爪は常に切らなければならないのです。ところがすべての霊長類の手足の爪は、ある長さまで伸びると止まるので切る必要がありません。これも人が道具を原始時代から必要としたひとつの原因となっています。
頭蓋骨…人間の頭蓋骨は、霊長類の頭蓋骨とまったく違う形をしています。人間の頭蓋骨の形や組み合わさり方は、他の動物と比較できないのです。根本的に異なっています。
脳…ここで人間の脳を比較しますと、霊長類とは基盤的に大幅に異なっています。どちらが高度で進化しているかといった質問は不公平だけでなく、ナンセンスです。霊長類は彼らなりに生きていくには十分な脳を持っており、それ以上の脳は必要としていないようです。
発声…霊長類の喉と比べて、人間の咽頭は完全にデザインし直されています。人間の喉は霊長類と比べて下のほうの位置にあるので、霊長類の典型的な発声音をさらに細かく、いくつもの段階に変えられるように調節できます。
性…霊長類の雌には発情期があり、その時期だけ性的に受容性があります。人間の女性には霊長類のような発情期はまったくなく、性に対して常に受容的になれます。
染色体…染色体にはもっとも不可解な違いがあります。霊長類には48個の染色体があり、人間には46の染色体があります。人間は霊長類よりもっと広い領域において優れていると考えられていますが、それではなぜ、人間のほうが霊長類の染色体より数が少ないのでしょうか? 霊長類から進化したのであれば、なぜ、その途上で人間は二つの(一対の)染色体を失くしたのかという疑問が生じます。
その二つの染色体に含まれているDNAは、なかでも一番特殊であり、非常に膨大な量の情報を含んでいると思われますが、人類のほうがさらに高度な進化を遂げたのはなぜでしょう。しかしそれにしても染色体の数についてはまったく理屈に合わないことです。
どうやら人は、生まれながらにして独特の存在であるようです。それだけに他の動物と比べますと際だった長所と短所があります。
正しく上手に生きるに適している=長所伸展をして活用しやすい存在が、人だと言ってもいいようなのです。
それらからは、「頭をうんと使い知性を増加させ、知性、良心、理性、直感力、想造力を伸ばし、活かし、世のため人のためになることをし、ならないことをしないことが、近代人の正しい生き方だ」という答えが出てきます。分りやすいですね。
そうであるならば、本書で述べた「二つの真実」中、特に「二つめの真実」を上手に活かすのが、今後、人間にとってもっとも大事だと言えそうです(転載ここまで)。
なお、きょうのこの文章と、8月7日の私の発信文をぜひあわせてお読みください。
=以上=
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