トップが語る、「いま、伝えたいこと」
6月末に拙著『退散せよ!似非(エセ)コンサルタント』がフォレスト出版から発刊されました。李白社の企画なので、「発行 李白社、発刊フォレスト出版」ということです。これは船井流経営法と言われているものを、はじめて1冊にまとめた本です。
その『退散せよ!似非(エセ)コンサルタント』に次いで海竜社から小宮一慶さんと私の対談本『人生で一番大切なことは、正しい生き方を「クセづけ」する』が発刊されました。同書の「まえがき」は7月5日に本ページで紹介しましたのでお読みください。
小宮さんは、いま有名な経営コンサルタントです。したがって同書にも「経営のコツ」がふんだんに出て来ます。
両書をお読みいただきますと、「経営のコツ」ってこんなに簡単だったのか? …とびっくりされると思います。本物のコツ…は簡単なようです。
たとえば人間は一人では生きていけません。協力しなければ生きられません。これが世の中の原則です。
ところが資本主義というのは「一人ゲーム」なのです。それがいよいよ究極にさしかかってきました。いまやゼロサムゲームが中心になりつつあります。なげかわしいことです。
これは、世の中の原則に反しますから、早晩つぶれてしまうでしょう。
ところで「経営のコツ」をまとめますと、つぎのようになります。
* * * * * * *
1.トップが何より大事です。組織内の人々に「協力したい」と思わせるトップでないとつとまりません。
2.トップは、組織内の人々に、なるべく喜んで (1)働いてもらい、(2)稼いでもらい、(3)学んでもらい、(4)考えてもらい、 「世のため、人のためになることをするよう」くせづけることが何よりも大事なのです。
3.そして組織体としてのバランスを上手にとれるように仕組みをつくり、臨機応変に対応できるようにしておけばよいのです。
* * * * * * *
たったこれだけです。
私が、これに気づいたのが、昭和42年(1967年)のことでした。
この原則に従い、経営コンサルタントとしてアドバイスして来ました。数万件もやりましたが、失敗しなかったようです。事例が思い浮びません。
これは「びっくり」ですね。
これらのことを小宮さんと対談して確認いたしました。だから題名を『人生で一番大切なことは、正しい生き方を「クセづけ」する』にしたのです。
「クセづけ」の中には変化対応も入ります。これも大事な「クセづけ」です。
同書の「あとがき」に小宮さんは以下のように書いています。
あとがき
小宮一慶
船井幸雄先生にはじめてお会いしたのは、もう20年近くも前のことです。11年近く勤めた東京銀行を辞め、岡本行夫さん(岡本アソシエイツ代表、元首相補佐官)の事務所で働きはじめた頃でした。岡本さんもコンサルティング会社を設立してすぐの頃で、私も銀行員の経験しかありませんでしたから、コンサルタントやコンサルタント業の大先輩のお話をうかがおうと、岡本さんと一緒に先生の事務所をお訪ねしました。
初対面の私たちに船井先生は親切にいろいろとアドバイスをしてくださいました。そのなかで、いまでもよく覚えていることは、先生の机の上が本当にきれいだったことと、「ニコニコしていると良いことがありますよ」と言っていただいたことです。
その後、私は独立し現在の小宮コンサルタンツを作って、早いものでもう15年近くが経ちました。おかげさまで多くのお客様やスタッフに支えられて今日があります。
今回、本書を作成するにあたって、船井先生と久しぶりにお会いできました。先生は、ご病気されたとのことでしたが、私には以前お会いした頃と変わらずに快活で、「すごい」と思わせるものがありました。
というよりも、以前お会いしたときは、私はまだ三十代前半の駆け出しで、船井先生の本当のすごさがわかっていなかったのだと思います。経営コンサルタントとして、さまざまな経験をして、船井先生のすごさが、やっとわかったというのが本当のところではないかと思っています。
この本をここまでお読みになられた読者の方は、私の考えと船井先生の考えとがほとんど同じであることに気づかれたと思います。私の仕事は、私にかかわる方に成功していただくことです。私のお客様の会社、そこで働く方、私の講演を聞かれる方や本を読んでくださる方に成功していただくのが私の仕事です。何もきれいごとを言っているわけではなく、皆さんの成功が私の成功に直結するからです。
私にとっては、人の成功ということがライフワークですが、その観点から多くの人や会社を見てきた結論が、私がこれまでに書いてきた本や講演をしている中身なのですが、今回、船井先生とお話をさせていただき、また、この出来上がりの原稿を読んで、つくづく、先生が見つけ出された成功の法則と、私が考える成功の法則はほとんど違わないということがわかりました。それは、私にとって大きな自信になるとともに、真理は一つだということもよくわかりました。
大学の大先輩でもあり、経営コンサルタントとしての大きな目標でもある船井幸雄先生とこうしてご一緒に本を出せることはこのうえもない喜びです。
本書の作成にご尽力いただいた海竜社の古川絵里子さんと船井先生の元秘書の兒玉裕子さんにこの場を借りて心よりお礼申し上げます。
本書を読まれた読者の方々の成功を信じて。
2010年5月28日(転載ここまで)
これを読むと、より「経営のコツ」ははっきり分ると思います。
私はいつもニコニコして親身でプラス発想して、人さまを元気づけるクセがついてしまいました。
もう一つの私のクセは「稼ぎに結びつけるのが上手い」ということのようです。
これは自分の責任で社員に給料を払わねばならなかったからですが、人間は「サラリーマン意識」を取ると、まず稼ぐ必要に気づきます。
そして、相手に喜んでもらってお金を稼ぐ手法に真剣になるものです。
それと自分に合う利益のよく出ているモデルを組み合せますと、あんがい簡単に上手に「稼げるコツ」も見つかるものです。多分、読者もびっくりされるでしょう。
以上、簡単ですから、ぜひ良いクセづけしてください。よろしく。
=以上=
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