船井幸雄.com｜船井幸雄の今月の“ほんもの”

　さて突然ですが、"一流"になるために必要なことは何だと思いますか？
　それは、まず「自分を一流だと思い込む」ことだそうです。そして自分を一流だと思いこませるためにも、「一流を体験すること」が大切なようです。本物（一流）を見続けると、偽者を見抜く感性も養われてくるようです。
　そして、その「一流」を手軽に自分の環境に取り入れられるものとして、ファッションがあると思います。
そこで今月は、"ほんもの"の提唱者である船井会長が大変気に入っていて、「スーツをつくるならここ！」と決めている『テーラー神谷』さんをご紹介。
　そろそろオシャレが似合う秋になってきました。"超一流"のスーツを仕立てて、たまには形から自分を一流へと引き上げてみるのはいかがでしょうか。

● ３５年以上前から、スーツをつくるのはここ！

　テーラー神谷さんと船井会長との付き合いはかれこれ３５年以上になります。お店は名古屋にあり、船井会長はスーツをつくる時はよくここを利用しているとのことです。
　つくってもらう時はすべておまかせのようですが、ここでつくったスーツを着ていると、素材やデザインが素晴らしいのは言うまでもなく、「気分がウキウキするスーツを仕立ててくれる」のだそうです。また、「着ているだけでとても癒される」のだとも言います。

テーラー神谷さんで仕立てたスーツを着た船井会長

● テーラー神谷のめざすもの

テーラー神谷の
神谷裕之社長

　テーラー神谷さんは、昭和１２年の創業で、今年で６９周年を迎えます。顧客には一流財界人が多く、その魅力からリピーターが数多くいるそうです。
　現在の社長　神谷裕之さんは昭和２２年生まれ。立教大学を卒業後、２年間のオンワード樫山での勤務を経て、イギリスのロンドンのサビルロー（背広の語源といわれている）にあるキルガーズ社で、３年間チーフカッターとして勤務し、裁断と縫製を勉強してきました。
　日本でテーラーの素養は修得していたのですが、イギリスでは裁断のやり方が違い、基礎からやり直しになったそうです。「イギリスでの３年半は、私にとって人生で最も集中して勉強した期間になりました。若い時にこのような体験をしたことは、大いに人生修業になりました」と振り返られています。
　そして、神谷社長は最近、藤原正彦著「国家の品格」を読み、日本人の品格について改めて考えさせられたと言います。「私共がつくる洋服に品格が宿り、その洋服を着ていただくと、その方の品格がより一層上がるということをめざしてきました。日本人一人ひとりが、美しい情緒と形を身につけ、品格のある国家を保つことはとても大切なことだと思います」と語ります。

● 船井幸雄が語る『テーラー神谷』のスーツの魅力

Ｑ．

テーラー神谷さんのスーツがお気に入りの理由は？

船井：

テーラー神谷さんのつくってくれるスーツは、まず非常に着心地がいいです。また縫製もとてもていねいで、着ている人をとてもかっこよく見せてくれます。高級感もあり、誰が見ても一流品だと分かるでしょう。ポケットが多いところもとても気に入っています。ジャケットの内ポケットには名刺入れ、ペン入れなどいろいろあり、ズボンのポケットの内側に小銭入れがついていたり、ズボンの内ポケットに貴重品を入れられるなどの配慮がされていて、本当に使いやすいです。

ジャケットの内ポケットも
とても使いやすいそうです。

Ｑ．

オーダーメイドのスーツの魅力は何ですか？

船井：

やっぱり体にピタッと合うことです。私の体は特に特徴があるので、オーダーメイドでなくてはピッタリするのがないというのもオーダーメイドにする理由です。
テーラー神谷さんには本当にいままでずいぶんお世話になってきました。　

Ｑ．

良いスーツを着ることは、人（特に男性）にとって、どういう良い効果があると思いますか？

船井：

やはり良いスーツを着ると、とても気分が良いと思います。適当に選んだスーツを着ている時と全く気分が違うと思います。気分が良いといい仕事もできるものです。

～テーラー神谷ならではのこだわり～

★

採寸箇所はイージーオーダーの２倍以上。タテ、ヨコ、ナナメの寸法を独自の方法で採寸し、熟練した職人が、お客様の体型のクセを把握しながら、一枚一枚、手で型紙（パターン）を起こしていくそうです。それを基に生地を裁断する立体裁断によって、着心地が良く、美しいシルエットの服が仕立てあがるとのことです。

★

生地は常時２０００種以上を持ち、その他にも「バンチ」と言われる生地見本が何十冊もあります。また、とてつもなく希少なビキューナカシミアや、現状の技術で出来る最も細い糸を使用したsuper190'sの生地など、日本全国でもなかなか手に入らない素材を取り扱っているとのことです。

★

創業以来貫き通していることは、「肩」「襟」「胸」の美しさです。もともと平面である生地を、職人のアイロンワークによって、人間の体に沿うように立体的に手で縫い上げるとのことです。肩甲骨の張りを補い、前肩の部分を当たらないようにし、背中は体に吸い付くように・・・など既製服やイージーオーダーでは出せないレベルの縫製を行っています。

また、着心地だけではなく、上質で品のあるスーツに「魅せる」ため、全体のバランスを考え、必要な部分にアイロンワークでふくらみを付けていきます。卓越した技術と経験を持つ職人による気の遠くなるような作業を通してこそ、美しい服が生まれるとのことです。

★

テーラー神谷は数々の賞を受賞しています（全日本紳士コンクール　農林大臣賞受賞、全日本紳士コンクール　外務大臣賞受賞、全米メンズファッション大会　ブルーリボン賞受賞、国際アビリンピック大会　金メダル受賞、第２５回世界大会ファッションショー　最高位認定証受賞、労働大臣卓越技能賞（現代の名工）受賞、黄綬褒章受賞など）。

★

常に新しい感性を取り入れるため、東京や、イギリスのテーラーを訪問したり、イタリアの展示会に行ったりと研究をされているようです。勉強会を開いたり、芯地を工夫したり、新しい裁断方法を取り入れたりしているとのことです。

テーラー神谷：	名古屋市中区大須四丁目１１番５０号　カミヤビル1F・2F
ＴＥＬ：	０５２－２６２－３００８
休業日：	毎週水曜日
ホームページ：	http://www.t-kamiya.co.jp/index.html