船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井幸雄グループスタッフによるコラムページです。
日々仕事をする中で感じていることなどを自由に語ったページです（このページでは、便宜上、船井幸雄を“船井会長”と呼び、敬語表現を使わせていただいています。ご了承ください）。

（株）船井本社熱海本社にて、会長秘書業務を行っております、相部多美です。

　私ごとで大変恐縮ですが、先月末東京オフィスから熱海オフィスへと転勤になり、豊かな自然に囲まれて生活をしています。

　品川オフィスとは一変して、熱海オフィスの私の机の目の前には窓があり、そこからは風に吹かれて揺らめく木々がよく見えます。「ホーホケキョ」という、うぐいすの声、小鳥のさえずり、小川のせせらぎが聞こえます。新緑に囲まれて、とても気持ちのいいところに熱海オフィスはあります。
　熱海オフィスを訪れた人々は皆一様に「気持ちの良い、いい所ね」と言います。熱海にはたくさん虫がいて、大きなアリがオフィス内を自由に横断している時があります。

　お昼の１２時になると、お昼を知らせる鐘が鳴り、夕方４時３０分になると小学生の下校のアナウンスが流れ、夜９時になると、「火の用心をしてご就寝ください」というアナウンスが町中に流れます。

　昨日今日と熱海で「こがし祭」という大きな祭りがあるため、毎日夜７時から９時まで小学生から高校生くらいまでの子どもたちが、太鼓の練習を地区に分かれて練習をしています。

　熱海に来てよく、小さい頃を思い出すようになりました。虫を追いかけた小さい頃。町内会のお祭りに家族で参加した昔の思い出。
　「虫を追いかけていた小さい頃から月日が流れて、私はいつの間にか大人になっていたのかもしれない…」とふと思うようになりました。

　よく遊んだ保育園や小学校を経て、勉強やクラブ活動に精を出した中高時代。大学から東京で暮らすようになりいつの間にか、２４時間眠らない都会での生活に慣れきっていました。
　社会人になってからは朝起きて、仕事に行って、眠るためだけに家に帰り、また会社に行く。たまの休日は、一日中家で寝ていたり、そんな日々の繰り返しでした。

　都会での暮らしの中で、空や木々を見上げる余裕などありませんでした。鳥のさえずりや小川のせせらぎ、自然のにおいなど、自然に触れることを忘れていたようです。熱海にきて、鳥のさえずりで目がさめ、きれいな空気を吸いながらオフィスへ向かい、水と緑に囲まれたオフィスで仕事をし、小川のせせらぎを聞きながら、眠る毎日。夜になると暗くて静かな町。にんげんが忘れていた基本的なことを思い出したような気がします。

　先週７月７日は七夕でしたね。熱海オフィスでも短冊に願いをこめて、笹の葉に飾りました。七夕に短冊を書いて願い事をすることなど、小学生以来のことでした。
　七夕の時に使った笹は、熱海オフィスの庭にある笹でした。笹を用意してくださった、オフィスの管理人の方がその笹に、新聞紙の間に入っているチラシを使って輪っかや飾り物を作ってくださいました。そしてそこで働く皆で願いを短冊に書き、写真撮影をしました。

　庭にある笹の利用やチラシの活用法など、まさに船井流だと思いました。船井会長は人工的な美よりも自然美が大好きです。自然の摂理に従うというお話をよくされます。
また、チラシの再利用をしているところも、船井流です。会長は用済みになったコピーやＦＡＸ用紙の裏をメモ用紙として徹底的に使用します。

　熱海オフィスにいると、素の会長を感じることができるようになったような気がします。着飾るわけでもなく、自然に自由に、人や物を大切に労（いた）わる会長の優しさを感じることができる熱海オフィスです。
　都会で生活をしていると自然美に触れることを忘れてしまいますよね。ただ、空を見上げてみたり、街路に咲く花に目を向けるだけでも違った生活になるかもしれません。暑い日が続く昨今、幼少期の自分を想い返してみてはいかがでしょうか？


１１周目：「船井流　読書　（テーマ：船井会長から学んだこと）」