ヤスのちょっとスピリチュアルな世界情勢予測

このページは、社会分析アナリストで著述家のヤス先生こと高島康司さんによるコラムページです。
アメリカ在住経験もあることから、アメリカ文化を知り、英語を自由に使いこなせるのが強みでもあるヤス先生は、世界中の情報を積極的に収集し、バランスのとれた分析、予測をされています。
スピリチュアルなことも上手く取り入れる柔軟な感性で、ヤス先生が混迷する今後の日本、そして世界の情勢を予測していきます。

2014.04.01(第2回)
シャーマンの見る現代の世界

 今回が連載の2回目になります。ヴォイス出版から、『望みなき時代の幸福論〜オーバーソウルとの繋がりがもたらす個性化と自立意識の加速〜』という私の本が出ました。

 この本には、人類学者で自らもシャーマンのハンク・ウエスルマン博士と、著名なヒーラでもある奥さんのジル・キルケンドールさんと対談が収録されています。この対談には、シャーマンの視点から見た現代社会の大変に重要な内容があります。今回は、この本の内容の一部を紹介します。

●ハンク・ウエスルマン博士とは?
 まずはハンク・ウエスルマン博士の紹介です。ウエスルマン博士はコロラド大学ボーダー校で動物学を専攻し、カリフォルニア大学バークレー校で人類学の博士課程を終了したバリバリのプロの人類学者です。2010年の10月、エチオピアで約440万年前の人類、アルディピテクス・ラミダス(ラミダス猿人)の全身化石が発見され、猿人と人類とを結ぶミッシングリンク(※ミッシングリンク(失われた環/鎖)=進化の途上に位置する、発見されていない中間形の化石のこと)が見つかったとされたが、ウエスルマンはこれを発見した国際調査隊のメンバーでもありました。ラミダス猿人の特徴はこの調査隊に参加した人類学者たちが書いた11の論文に詳しくまとめられていますが、ウエスルマンもこの論文の執筆者の一人です。現在はハワイ大学などで教えています。

●ウエスルマンの別の顔
 しかし、ウエスルマンには人類学者とはまったく異なった顔があります。それはシャーマンとしての顔です。いや、ウエスルマンがシャーマンの研究者であるというのではありません。博士自身がシャーマンなのです。

●30歳の時の体験
 ウエスルマンは70代前半です。ウエスルマン博士が博士課程に在籍していた30歳のころ、博士はスーダンで行われた人類学の調査に参加しました。目的は猿人の化石の発掘です。調査隊は現地に長期滞在するため、現地人の部落とはひときわ友好な関係を結ぶように努力しました。発掘にも多くの現地の人々が参加しました。

 あるときウエスルマンは、発掘のあと現地の人々とくつろいでいました。すると急に、明らかに誰かに見られているという強い実感に襲われました。その感じは時間が経つにつれ強くなりました。すると、目の縁にちらっとトラの皮を被ったような生き物の姿が見えました。そばにいた誰にも見えないようでした。すると、近くにいたシャーマンだけには見えるようで、その生き物を自分とともに凝視してました。

 ウエスルマン博士は現地語で「いまのはなにか?」とシャーマンに聞きました。すると、シャーマンからは「霊だ」という答えがかえってきました。

 ウエスルマン博士はこの体験をしてから、たびたび同じような生き物と遭遇するようになりました。それはまさに、自分が人類学者として研究している伝統的な部族社会の神話に出てくるような生き物を、じかに体験するようなことでした。

●スピリチュアルウォーカー
 しかし、ウエスルマンの体験はこれに止まりませんでした。これはほんの始まりにしかすぎなかったのです。

 1994年の夏のある日、深夜ハワイの自宅の寝室で妻と休もうとしていたとき、心臓の鼓動が頭の中で鳴り響いたかと思うと、いきなり鼓動が止まったかのような不思議な体験をウエスルマン博士はしました。するとウエスルマンは、自分の体を抜け出て別の人間の体に入ったのに気づいたのです。

 それとともに、ハワイの自宅とはまったく異なる環境に自分がいるのが分かりました。それは、自意識が2つあるような状態だと言います。

 これは、向こう側の世界にいる別の人物の意識があるが、それをウエスルマンの意識が客観的に観察しているというような状態です。

 ウエスルマンが成り代わった相手は20代後半の屈強なハワイ原住民の青年でした。彼の名前はナイノアと言いました。ナイノアは、自分が所属する部族から、この部族にはまだ未知の土地の探索を命じられ、長期間の旅に出ました。そこは、熱帯雨林の原生林に覆われた土地でした。

 これ以来、ウエスルマンは幾度となくナイノアになり、彼の世界を体験しました。体験は、たいてい寝る前になんの予告もなくいきなりやってきたといいます。そして、ナイノアとして熱帯雨林のジャングルを探検するうちに、ナイノアが「偉大な時代」と呼ぶ大昔の過去の時代があったことを知りました。それは249世代前、つまり約4900年前の遺跡でした。ナイノアの探検している熱帯雨林のジャングルにはときおり、巨大なビルの残骸のようなものが見られました。

 そこは、4900年後のカリフォルニアだったのです。現在のカリフォルニアのかなりの部分は水没しており、ところどころに陸地が残っているような状態でした。

 ウエスルマン博士は幾度となくナイノアになり、ナイノアの世界を体験した後、これを本にまとめました。これが『スピリチュアル・ウォーカー』です。1995年に全米のベストセラーになっています。これは、プロの人類学者が自らの実体験を綴った名著です。お勧めの本です。4月か5月にはヴォイス出版から新しい装丁で出版されるはずです。

●ウエスルルマンのその後
『スピリチュアル・ウォーカー』の執筆以降、ウエスルマン博士はプロの人類学者らしく、自分の体験した世界がいったいなんなのか、その解明に情熱を注ぎました。

 ウエスルマン博士は体験した世界は、特定の周波数の脳波のもとで現れる世界であり、現実というのは、異なった種類の脳波に合わせて複数存在していることが分かりました。

 ウエスルマン博士が体験した世界は、4から7ヘルツのシータ波のもとで現れる世界だったと言います。ウエスルマン博士の脳に興味をもった大脳学者が、博士の脳波を計測したところ、シータ波の数値が異常に高いことが分かりました。

 さらにウスルマンは、シータ波から現れる世界は、多くの伝統的な部族社会でシャーマンが体験している世界であり、そしてそれは、どの部族社会でも行われているドラムの特定のリズムを再現することで、現代のわれわれも比較的に難無く体験できることを発見しました。

●ウエスルマンのワークショップ
 いまウエスルマンは、古代から延々と受け継がれてきたドラムのリズムに合わせ、自分が体験した世界を多くの人々にも体験してもらうワークショップを多数開催しています。そうしたワークショップでは、普通の現実とは異なった次元に存在する新たな世界と、そうした世界に存在する生き物たち(霊たち)と直接出会うのだといいます。

 いつものワークショップは、大学や学校などの普通の環境で行われます。ときおり、遠方の霊と出会うためにエジプトなどにツアーを敢行し、ピラミッドや古代の神殿の中で行うのだといいます。

 ウエスルマン博士は自分の体験をブログで詳しく報告しています。その報告には驚愕するものがあります。

●ハンク・ウエスルマン夫妻との対談
 今回出版された本、『望みなき時代の幸福論〜オーバーソウルとの繋がりがもたらす個性化と自立意識の加速〜』ではこうしたウエスルマン夫妻とハワイで行った対談が収録されています。すごく刺激的な対談でしたので、そのほんの一部を紹介します。

●極めて高い精神性
 ウエスルマン夫妻は、強い信念に支えられた透徹した精神性の持ち主でした。ウエスルマン夫妻は次のように言います。

 「人間は、私たちの想像をはるかに越える神秘に満ちた存在です。人間の精神は、日常的な意識では経験できないさまざまな存在がいる場所へと直接アクセスすることができるし、また、本来の自分自身である『ハイアーセルフ』とも交信が可能です。まさに人間とは、日常的な自我や意識には還元できない多次元的な存在なのです。

 しかし、こうした人間の神秘性を、一段階高いところにいる教師やグルが、「教え」として弟子に伝授することは基本的に間違っています。「グルの教え」として人間の神秘性を伝えると、かならず弟子の依存心を深めてしまうためです。そして、結果的にはグルを神として祭るような従属的な行為に道を開いてしまう。そうなってしまうと、人間の神秘的な側面は見えなくなてしまう。あるのは、「神としてのグル」に対する盲目的な従属だけです。

 人間の深い神秘性に目覚めるためには、個々人がこれを直に体験しなければならないのです。「神のようなグル」は一切必要ない。これを体験するひとつの方法こそ、古代から伝わるシャーマンの技法なのです。もちろん、これと同じような技法と哲学は日本文化のなかにも存在しています。

 このような観点から、私達は絶対に「グル」や「先生」にはならない。私達は多くの個人がシャーマンの技法を通じて人間の内面の神秘性を体験できるようにガイドするトレーナーにすぎないのです。」

 はじめにこのように言い、「ハンクさん、ジルさん」と名前で呼ぶことを強く促しました。

 普通、精神世界系でこれほど著名な人物であれば、自分の「グル」や「教師」、そして「先生」としての一段高いアイデンティティーを確立し、信奉者を集めて自分の組織を形成する方向に動きます。ビジネス的にもこちらのほうが安定した経営が見込めるのでよいはずです。

 ところがウエスルマン博士は、シャーマンのワークショップをビジネスとして展開する意思はまったくないと言います。個々人が、「グル」に依存した従属的な主体としてではなく、あくまで自立した個人として、人間の内面に潜む大いなる神秘を直に体験できるようにすることこそ、新しい人間性の地平を切り開くためには重要だと考えています。著名になった後でもこれだけ透徹した精神性の水準を維持できている人物は少ないのではないでしょうか?

●私の質問、ナショナリズムについて
 実は私は、今回の対談でぜひウエスルマン夫妻に聞いてみたい質問がありました。それはナショナリズムに関することです。

 いま世界各地でナショナリズムとセクト主義の嵐が吹き荒れています。もちろん、尖閣諸島の領有権問題にゆれる日本も例外ではありません。戦後では経験したことのないようなナショナリズムが盛り上がる可能性が大きいのです。これに関してウエスルマン博士にぜひとも聞いてみたいことがあったのです。

●日本における幸福の一般的なモデル
 現代のナショナリズムは、日本のように、これまでナショナリズムとはあまり関係がなかった先進国で盛り上がりつつあるのが特徴です。この原因を理解するためには、いまの日本の状況を見なければなりません。

 周知のように、戦後長い間、日本の経済をけん引してきたのは、家電や自動車を中心とする最先端の耐久消費材産業でした。

 こうした産業の生産拠点が国内にあった時代は、終身雇用制のような長期雇用が一般的でした。安定した長期雇用のもと、給料は毎年確実に上昇し、だれでもまじめに働きさえすれば、一戸建て、自家用車、まとまった休暇を享受できる安定した中間階層の生活が保証されました。特に大きな変化はないけれども、余暇を楽しむ安定した生活を家族とともに送ることは、日本ではだれにも約束された幸福のかたちでした。

●崩れた幸福の一般的なモデル
 しかし、1990年代に入ってから、労働力がはるかに安い中国などの新興国に耐久消費材産業の生産拠点は急速に移動しました。このため日本を含めた先進国では、コストの高い雇用を維持することは実質的に不可能になり、どの国でも長期雇用は崩壊しました。
 はるかに不安定な契約労働が一般化し、頑張ればだれでも享受することできた幸福の一般モデルも一緒に消滅したのです。

●オタクが幸福の新しいモデル?
 このように、日本でこれまで一般的であった幸福のモデルは崩壊しています。人々は、会社組織のような、これまで一定程度の保証を与えてくれていた安定した社会組織から放逐され、病気、災害、事故など人生のリスクをすべて一人で引き受けなければならなくなりました。

 要するに人々は、相互になんのつながりもない孤立した「個人」に還元されたのです。そのため、「個人」の幸福のかたちも、多くの人々が共有できる一般的なモデルとして社会が提供することはなくなりました。

 ではこのような状況でも、人々が追求可能な幸福のかたちはあるのでしょうか? その新しいモデルとしていま注目されているのは、「オタク」です。「オタク」は自分の好きなことに没入します。日本のように、まだ大量の失業者が街にあふれるようなひどい状態にない国では、低い収入であっても個人が好きな趣味の世界に引きこもることで、幸福を享受できるのではないかということです。

 この「オタク」のよる幸福のモデルは、いま注目されています。これを社会に広める社会学者の動きもあるくらいです。

●すさまじい空しさ
 でも私は、このモデルが継続できるとはどうしても思われません。オタクの趣味の対象が、アニメにしろなんにしろ、永遠に興味をもち続けることは実質的に不可能です。かならず飽きるときがくる。人によっては、かなり早く飽きがくるでしょう。

 では、いままで没入していた「オタク」の世界に飽きたときはどうなるのでしょうか?
 これまでは、「オタク」の世界に引きこもっていればよかったのですが、この幸福の世界がほころんだとき、なにが起こるのでしょうか?

 引きこもりによる仮の幸福感という幻想が突き崩されると、待っているのは現実の自分との直面です。その「自分」は、失業保険で食いつなぐ失業者かもしれないし、先の見えない派遣労働者かもしれない。

 引きこもった心地のよい「オタク」の世界から、急に現実に引っ張り出されるのです。おそらく、とてつもない空しさと、自分に対する嫌悪感が込み上げてくるに違いない。自己を放棄してしまいたくなるくらいの空しさと嫌悪感です。個人の内面に抑圧されてきたトラウマの記憶が、意識の全面に噴出してくることもあるはずです。

●個人として生きることを放棄したくなる
 私は、「オタク文化」と「オタク幸福モデル」の後には、このとてつもない空しさが支配するときがやってくるような気がしてなりません。そのような空しさに飲まれると、自己を放棄し、個人として生きることを捨てる衝動に取り付かれることでしょう。多くの人は、個人を越えた全体的なものに包摂され、それに向かって自己を消滅させたい衝動に駆られるのではないでしょうか?

●個人を溶かすものとしてのナショナリズム
 そして、個人を溶かし、個人を包摂してしまうもっとも身近にあるものこそナショナリズムなのです。ナショナリズムは、他の国に対する敵愾心を煽ることで、人々が国家という同じ共同体に属している意識を喚起し、個人を国家共同体に溶け込ませて行く。これは、大きな共同体に包まれる興奮と喜びを呼び起こします。

 自分という存在に付きまとう空しさに手を焼いている個人にとっては、これは救いとなるはずです。個人のやり場に困っている多くの日本人は、これに簡単に巻き込まれることでしょう。

●ウエスルマン夫妻への質問
 私はこのように見ています。このようなことは、きっとこれから起こってくるに違いない。

 しかし私は、このようなナショナリズムに個人を埋没させるのではなく、個人が個人として内面から沸き上がる充実感と幸福感を感じる内面的な幸福のモデルがあるのではないかと思っています。

 たしかにナショナリズムは、一時の恍惚感と幸福感はもたらすに違いないでしょう。しかし、それが引き起こす紛争と戦争は、最終的には目も当てられない悲劇を生みます。だとするなら、ナショナリズムの恍惚感への対抗軸となるような「個人の幸福感」はなんであるのだろうか? はたしてそのようなものはあるのだろうか?

●ナショナリズムのような集団主義は意識進化に逆行
 まず博士夫妻は次のように指摘し、ナショナリズムのような集団主義の恍惚感に埋没することがいかにマイナスであるのか説明しました。すると、博士夫妻は次のように回答しました。

 「私たち個々の人間は、明確な理由があって生まれてきているはずです。そのひとつは、個人としての意識を発達させ、一個の個性を持つ人間としてユニークに生きるということにほかなりません。自分固有の魂のユニークさに気づくことこそ、覚醒であり発見なのです。これに気づくためには、個人としての自分の存在を自覚することがまず大切です。

 ところが、ナショナリズムのような集団主義は、個人を集団に埋没させ、個人である意識を完全に奪ってしまいます。これは魂の成長にとって間違いなくマイナスです。もちろんこれは、ナショナリズムだけではありません。個人を埋没させるあらゆる集団主義はマイナスなのです。」

 博士夫妻はこのように言い、まずナショナリズムのような集団主義を排除すべきことを強調しました。

●人間の内面こそ神秘
 だが、ナショナリズムのような集団主義が与えてくれる恍惚感と高揚感は強烈です。私のアメリカ人の友人のなかには、911同時多発テロ直後の数ヵ月間のアメリカを懐かしむ人々が多くいます。彼らは次のように言っています。

 「911直後、アメリカ人は人種や価値観の違いをすべて乗り越え、みんな『USA、USA』と大合唱し、アメリカという崇高な共同体の坩堝(るつぼ)に溶け込んだ。それは、人種差別や社会的地位の差別はまったく消滅した状況だった。

 ニューヨークにラテンアメリカ系のギャングと黒人のギャングが対立する危険な通りがあった。毎日、通りを隔てて対立する2つのギャング団を引き離すのがニューヨーク市警の任務だった。

 ところが911が起こった翌日の9月12日、いつものようにニューヨーク市警が通りのパトロールに行くと状況はまったく変わっていたのです。敵対する両方のギャング団が一列に整列し、ニューヨーク市警の警察官を拍手で迎えた。そして多数のギャングが『僕らはみんなアメリカ人なんだ!』と言って警察官を涙で抱き締めた。みんな同じ『アメリカ人』という坩堝(るつぼ)に溶け込んだのです。

 いまのアメリカはまったく違う。安定したキャリアも仕事も失い、格差が途方もなく拡大した。そんななかで、みんな自分の不安と恐怖と戦いながら生きています。僕はもう疲れた。そんなとき、13年前の911直後のころを思い出すんです。みんなが『アメリカ人』として『国家』にひとつになることができたあの時代に戻りたい。本当にそう思うよ。あのときは、個人で生きる不安感や恐怖感、そして空しさもまったくなかった。熱くなれたんだよ。」

 これがウエスルマン夫妻の言う、「個人の魂の成長にとってマイナス」となる集団主義なのかもしれない。

 もし、これがナショナリズムや集団主義がもたらす恍惚感と高揚感だとするなら、ナショナリズムの渦に飲み込まれず個人でいるためには、よほどの充実感と幸福感を個人が内面に感じていなければならないでしょう。「オタク」となって自分に引こもることも結局は「空しさ」と「空虚感」を拡大するとしたら、どうしたらよいのでしょうか?

 このような問いに博士夫妻は次のように答えました。

 「個々の人間は、私たちが自分の自我で理解するような存在ではありません。私たちの内面には、精霊や自然の霊、そして多くの神々しい存在と交信できる別な次元が存在しているのです。自我で把握した『自分自身』だけではないのです。

 その意味では、私たちひとりひとりは本当に神秘に満ちた存在なのです。汲めども尽きない本当の豊かさが私たちのなかにはあります。

 この自分のなかにある神秘性を体験してご覧なさい!それは驚きに満ちた体験のはずです。大変な発見があり、途方もない充実感を感じるはずです。」

 博士夫妻はおおよそこのようなことを言い、充実感と幸福感を感じるには、自分が神秘な存在であることを発見することがカギになると言います。

●オーバーソウルと出会うことこそ人生の目的
 そしてさらに言います。

 「このような自分の内面で、もっとも神秘な存在こそ、『神』や『仏』と呼ばれる『オーバーソウル』との出会いです。私たちのひとりひとりの中には、私たちの『不死の自己』、つまり『仏』とか『神』と呼ばれる自分自身が存在しているのです。

 それを一度体験すると、心は幸福感で満たされ、真の意味の充実を味わいます。なぜなら、私自身が『神や仏』なので、なんの心配もないのですよ。自由自在です。本当の自由を体験するのです。」

●個性化の過程
 そして「オーバーソウル」と出会うためには、私たちの心のなかにもともと備わっている「個性化の過程」に忠実に生きなければならないのだ指摘しました。

 「私たちが生まれてきた目的のひとつは、本来の自分の姿、つまり『オーバーソウル』を発見し、それに出会うことにあります。これこそ自己の神秘性の発見であり、究極の幸福感の源泉なのです。

 この出会いは、私たちがある道を進むことで自然に実現します。その道とは『個性化の過程』を私たちが真摯に生きることです。」

 「個性化の過程」とは深層心理学者のユングの概念です。ユングは、私たちの心の深層には「ユニークな個人として成長し、生きて行きたい」という強烈な衝動が備わっていると言います。この衝動にしたがって生きることが「個性化の過程」です。

 一方、「個性化の過程」に生きることは、人生で矛盾と困難を経験することの原因にもなります。社会生活では私たちは、「営業マン」「中学教諭」「税理士」「主婦」などのペルソナと呼ばれる社会的なアイデンティティーを身につけて生活しています。ペルソナは私たちが社会に適応し、生活者として生活の糧を得るためにはどうしても必要なことです。

 しかしペルソナは本来の自分自身とは異なる存在です。それは、仮に自分が身につけた社会的な仮面にしかすぎない。この仮面を長い間身につけていると、本来の自分を取り戻したいという気持ちが大変に強くなってくる。

 「個性化の過程」は、ペルソナを脱ぎ捨てて、固有な自分自身を取り戻し、個性のあるユニークな存在として成長することを要求するのです。したがって「個性化の過程」を生きることは、自分の仕事や適応している社会環境を放棄することをときとして要求する。これが困難です。

 私は、博士夫妻にも「個性化の過程」を生きる上でこのような困難を経験したことがあるかどうか聞いてみた。すると、奥さんのジルさんが次のように答えた。

 「もちろんです。『個性化の過程』を生きていると、自分の人生を軌道修正し、本来の自分の個性ある生き方を取り戻すことが要求されるのです。もちろんはじめは戸惑いますが、この経験で手に入れられるのは、魂の自由と幸福です。ですから、自分が変化することを絶対に恐れてはなりません。変化こそ『個性化の過程』であり、私たちを幸福と自由へといざなう導きの手なのです。」

●2013年からすでに始まっている新しいサイクル
 博士夫妻はこのように「個性化の過程」を生きることこそ、幸福感の最終的な源泉であり、そしてその経験を通して「オーバーソウル」が姿を現すのだという。

 そして実に興味深いことに、ハワイの精神的指導者であるカフナの最高位の地位にあった「マクア」は、2013年から新しいサイクルが始まり、このサイクルで「新しい宗教」が出現するというのです。博士夫妻は言います。

 「ずっと以前からマクアは、私たちに2013年から新しいサイクルが始まると言っていました。そのサイクルでは、これまでにはない『新しい宗教』が次第に姿を現します。
 『新しい宗教』とはなんでしょうか? それは、『神』は外部にあって私たちに服従を強いる存在ではなく、私たち自身が『神』であることを自覚することなのです。私たち自身が不死の『オーバーソウル』なのです。これが新しく始まる覚醒の過程です。」

 では、博士夫妻が追求しているシャーマニズムは、このような「新しい宗教」との関係ではどのような位置なのだろうか?
 博士夫妻は言います。

 「シャーマニズムそれじたいは宗教ではありません。それは、私たちが自分の内面に存在するさまざまな世界とそこに住む生き物、つまり私たちの内面の神秘性を発見し、それを直に体験する技法なのです。

 技法ですから、シャーマニズムを信じる必要はまったくありません。宗教では『無条件に信じること』から信仰が始まりますが、そのような『信仰』は一切必要ありません。実践しさえすれば、内面の神秘を体験できます。そして、『オーバーソウル』にだって会うことができます。」

●2013年からすでに加速している「個性化の過程」
 ところで、博士夫妻の言うように、2013年から「私たち自身が神であること」を自覚する覚醒がすでに始まるとするなら、これに伴い「個性化の過程」も加速すると考えてよいはずです。なぜなら、博士夫妻も言うように、「個性化の過程」を真摯に生きることこそ、「オーバーソウル」に出会うことにつながるからです。

 「個性化の過程」は、本来の自己とは異なる社会的なアイデンティティー(ペルソナ)を一部変更したり、放棄する衝動が沸いてくる。とするなら、すでに2013年からはこうした衝動が強まっているはずです。

 読者のみなさんはどうでしょうか? 私自身もそうですが、私の周囲では個性化の衝動を強く感じている人々が増えています。時期としては、ちょうどコルマンインデックスが終了した2011年の終わりころから次第に強まり、2012年や2013年には衝動を押さえるのが次第につらくなってきたと言います。

 そして、2014年に入ると、これまでの人生の軌道の思い切った方向転換を決意するというようなサイクルです。私の周囲では、男性、女性に関係なくこのような過程を経験しています。

●歴史の胎動をへその緒から感じる
 2013年からすでに始まっている「自分が神である」ことを発見し、体験する「新しい宗教」が出現するサイクルは、まさに個人の生を越えた歴史の潮流です。政治や経済、そして社会の激しい変動の深層で確実に進んでいる、新しい意識を誕生させる歴史の律動なのかもしれません。

 そのようなとき、私たちが「オーバーソウル」の出現につながる「個性化の衝動」を感じているとするなら、それは歴史の深層潮流が私たちのへその緒を通じて、私たちの魂に届いている可能性もあります。みなさんはこの律動を感じますか?

●ナショナリズムが強まることの意味
 さて、このように、国家のような全体に個人を溶け込ませるときに強まるナショナリズムの恍惚感と高揚感に打ち勝つためには、最終的には空しさからは逃れられない「オタクの幸福」ではなく、「個性化の過程」を真摯に生きることで実感する充実感と幸福感こそ重要です。これは、これから私たちが荒れ狂うナショナリズムの熱狂に飲み込まれないためにはとても重要です。

 一方、ウエスルマン夫妻は、いまナショナリズムが世界各地で高揚していることにはきちんとした意味があるはずだと言います。

 「ところでナショナリズムですが、もしかしたらいま私たちはこれを経験することはとても重要なのかもしれませんよ。カフナに最高位の地位にあったマクアですが、2003年の初旬に私は彼と実に興味深い会話をしました。

 私はその当時、ブッシュが大嫌いだったので、2004年の大統領選挙では「まさかブッシュが再選されるわけはない」と私は固く信じていました。

 ところがマクアはまったく反対の見方でした。マクアが言うには、もし2004年にブッシュが再選されなければ、アメリカはテロと戦争の同じサイクルを最初からなんども繰り返していたはずだと言います。
 カルマのようなサイクルを完全に清算するためには、同じサイクルを一度体験しなければならないのだと言うのです。
 内面を強く見つめることのできるオバマのような大統領が出現するためには、このサイクルのカルマを終わらせておかなければならなかったのです。

 このような視点から、日本をはじめ、いま世界各地で高揚するナショナリズムを見ると、おもしろいことが分かります。つまり私たちは、『個性化の衝動』に目覚め、自分自身が『神』であることを体験するのがすでに2013年から始まっているサイクルであるなら、この期間に古い意識であるナショナリズムは逆に強化されるはずです。」

 博士夫妻はこのように述べました。つまり、戦争と紛争の原因であるナショナリズムのサイクルを完全に終わらせるためには、いまナショナリズムを経験しておかなければならないということです。

 これが2013年からすでに始まっている新しいサイクルの内容です。とするなら、2014年には内容がもっと明確になってくることでしょう。

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 4月の講演会です。ぜひどうぞ!

アネモネ講演会
最新情報から導く日本の新たな未来像

案内リンク
http://biomagazine.co.jp/event-tk140413.php


 アベノミクス政策で日本は復活したというイメージを国民に強く印象づけました。またアジアのリーダーとして、アメリカを中心に価値観を共有する国々と連携して、中国を封じ込めることに成功したかのように見えます。しかし、海外では、国際的な孤立に向かっているという情報が圧倒的多数を占めています。講演会では、日本は本当にどこに向かおうとしているのか、あらゆる手段を使って日本の将来を検証してます。

日 時
2014年4月13日(日)
14:00〜16:00(開場13:30)
会 場 アリアル五反田駅前会議室
  東京都品川区西五反田1-2-9 アリアル五反田駅前ビル
■各線「五反田駅」より徒歩1分
料 金 前売3,000円/当日4,000円

主な講演内容
*アベノミクスは失速するのか?
*日本の隠された真実
*日本の破滅の予言は実現するのか?
*2014年が岐路になる
*われわれの精神的な進化の方向
*ジョン・ホーグの予言 他



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Profile:高島 康司(たかしま やすし)
高島 康司(たかしま やすし)

社会分析アナリスト、著述家、コンサルタント。
異言語コミュニケーションのセミナーを主宰。ビジネス書、ならびに語学書を多数発表。実践的英語力が身につく書籍として好評を得ている。現在ブログ「ヤスの備忘録 歴史と予知、哲学のあいだ」を運営。さまざまなシンクタンクの予測情報のみならず、予言などのイレギュラーな方法などにも注目し、社会変動のタイムスケジュールを解析。その分析力は他に類を見ない。
著書は、『「支配−被支配の従来型経済システム」の完全放棄で 日本はこう変わる』(2011年1月 ヒカルランド刊)、『コルマンインデックス後 私たちの運命を決める 近未来サイクル』(2012年2月 徳間書店刊)、『日本、残された方向と選択』(2013年3月 ヴォイス刊)他多数。
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