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このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
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2004年4月14日
百匹目の猿現象を起こすために

 百匹目の猿現象について、再三、講演やその他の情報発信の場で話してきました。しかし、多くの人は、百一匹目の猿と言ってみたり、まだ内容も十分に理解できていない人が多いようです。それが、どのようなことか正しく御理解してください。以下は拙著『百匹目の猿』(サンマーク出版)の「まえがき」です。まず、これを読み御理解ください。

まえがき
 宮崎県の串間市、ここから約2キロメートルの石波海岸のすぐ近くに幸島というしまがあります。
 周囲約4キロメートルのこの島には、いまは百匹ほどのニホンザルが住んでいます。海水浴をし、餌付けされたサツマイモを海水で洗って食べると言うので「文化猿」といわれ観光名所ともなっています。
 ところで話は約半世紀前にさかのぼります。1950年(昭和25年)のこと、京都大学霊長類研究所の研究者たちが、この猿たちにサツマイモの餌付けを試みはじめました。そして1952年に成功したのですが、その頃は20匹の猿しか幸島にはいなかったのです。
 はじめの頃、猿たちは、サツマイモの泥を手や腕で落として食べていました。しかし1953年のある日、一歳半のメス猿が泥を川の水で洗い流してから食べはじめたのです。
 メス猿のこの行動は、やがて若い猿たちや母親猿たちにまねられ、1957年には、20匹中15匹がイモを川の水で洗って食べるようになりました。
 ところがおもしろいことに、12歳以上のオス猿は、イモ洗いが群れに定着して10年たっても、イモ洗いをしなかったのです。これは人間にも当てはまります。ボス的立場の男性ほど新しい流れに抵抗するのが現実ですから、やはり猿と人間は似ているようです。
 ところでその後、川の水がかれたことなどもあり、いつの間にか猿たちは海水でイモを洗って食べるようになりました。海水の塩分がイモをおいしくしたのか、このようにして猿たちのイモ洗いは淡水から海水へと変わっていったのです。
 そうしてあるとき、大分県の高崎山の猿たちの中にも水でイモを洗う猿たちがいるのが見つかりました。それは幸島で猿たちのイモ洗いが定着したあとのことなのですが、彼らは幸島の猿たちとはなんの関係もない猿たちです。あえていうならニホンザルという点だけが同じです。
 やがて高崎山の猿たちにもイモ洗いの行動は広がっていきました。現在もこれは行われています。
 この猿のイモ洗い現象が遠く離れた幸島から高崎山へ伝播した現象を、アメリカのニューエイジ科学者の第一人者ライアル・ワトソンがベストセラーになった彼の著書『生命潮流』(日本語版・工作舎館)の中で「百匹目の猿現象」と名づけ発表しました。
 そのため、この言葉は広く世の中に知られるようになりました。彼は、幸島でサツマイモを洗うニホンザルの数がある臨界値をこえると、その行動は幸島の群れ全体に広がるだけでなく、遠く離れた他の場所に生息する猿たちの間にも自然に伝わるのではないかと考えたのです。
 そして、その臨界値を便宜的に「百匹目」としたのです。おもしろい発想です。
 私は、幸島の猿のこともライアル・ワトソンのこの主張についても何年も前からよく知っていました。しかし「百匹目の猿現象」については、正直なところ確信をもっていませんでした。ところが、数年前から「百匹目の猿現象」は必ず起こる現象だと私なりに確信を持ったのです。
 理由は、欧米の生物学者や物理学者、数学者や哲学者などが十有余年の激論と検証の末、この現象を科学的に論じた「シェルドレイクの仮説」を認めざるをえなくなったのを知ったからです。
 このシェルドレイクの仮説につきましては、本書の第一章で詳述いたします。
 ともあれ「百匹目の猿現象」は、間違いなく正しい現象だといってよいようです。とするならば、この現象を利用して、いまピンチに瀕している地球や人類を救うことも可能になります。というより、もっともベストな手法といえると思います。
 そのようなことがはっきりとわかりましたので、私は数年前より、講演のたびに「百匹の猿の中の一匹」になろう、そして、「百匹目の猿現象」を起こして世の中をよいほうに変えよう、といってきました。
 そのようなこともあり、本書では、具体例とともに、数年来いい続けてきた「百匹の猿の中の一匹になること」や「百匹目の猿現象」について詳しく説明しようと思っています。
 その意味で本書は、今の時機にいちばん即した啓蒙書のたぐいといってよいと思っています。ともかくやさしくポイントだけを書く予定です。私のいいたいことを本書によってぜひご理解ください。
 そして、読者のみなさんに、ともに手をたずさえ、よい地球、すばらしい人類の将来を築いていこうではありませんか、とお願いし、本書の「まえがき」とします。

                                  2000年4月
            東京・高輪の自宅書斎にて               船井 幸雄


 さて、私はよい世の中をつくるために百匹目の猿現象を起こすための条件に、まず一つ目に理性と感性の一致する人をつくりたいのです。二つ目にその中で人材でありリーダーシップのとれる人が5%ぐらいほしいと思っています。
 これくらいでよい「よい世の中」をつくる「百匹目の猿現象」がおこるのではないかと思っているのですが、ぜひ、この 二条件に叶うよう、皆さんも御理解ください。
                                           =以上=

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