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このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
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2004年4月27日
船井幸雄のビックリ現象

 今月の中ごろ、九州の博多で24歳の女性Yさんと会いました。彼女は、最近の普通のお嬢さんですが、私の本を多く読んでいる少し敏感(?)な女性です。

 私は、Yさんに、森田健さんの『運命を変える未来からの情報』(講談社刊)という本を読んでみてはどうかと勧めました。Yさんは、私と別れ早速本屋へ向ったのでしょう。2日後に自宅のFAXに10ページもの感想文が送られてきました。私と会った2日後という速さにも驚きましたが、文章を読んでさらに驚きました。20代の若い女性がこのような文章を書けるのかということにも驚きました。
 私は、男なので女の人の考えていることがよく分からないのが正直なところですが、この感想文を読んでこれからの世の中は若い女性によって大きく変わっていくだろうと思ったのです。

 きょうは、その感想文をYさんの了解を得ましたので皆さんに紹介したいと思います。長い文章なので、2日に分けて紹介します。

 昨夜、森田健さんの著書『運命を変える未来からの情報』を一通り読み終わりました。普通なら2、3時間もあれば読める部厚さですが、この本は通常の3倍くらいの時間と集中力を要しました。無学の私ゆえ、少々難解に感じられた部分もありましたが、一貫したテーマが「時空とは何か?」ですから、全体的に深い内容であったことは間違いないと思います。少なくとも著者の長年に渡るこの研究報告は、現在の私にとって、宇宙が与えてくれた深い意義のある贈物となりました。なぜなら、「生命」(宇宙・この世の実体)というものに対する私の理解を、大きく助けてくれることになったからです。
 
 不思議研究所を設立された著者は、高校生の時から一貫した問いを抱きはじめます。それは「神はいるか?私とは何か?世界とは?時空とは?私たちはどこから来てどこに向かうのか?」というような、根元的な問いでした。
 研究のために集めた情報は、超能力、輪廻転生、未来予知、未知エネルギーなど、不思議現象なら何でも良いというスタンスから広範囲に収集されています。それは著者である森田さんが、「根元的な質問には、どんな現象も関係しているはずだ」と、当初から考えていらしたからでした。この、偏見のないところから出発されていたことが、後の研究の可能性を無限に広げたのではないかと思います。
 
 さて、様々な不思議現象の中でも、著者が最も関心をもったものは、未来予知でした。未来に起こることを前もって知る、というものです。しかもその未来を予知することで、私たちの運命さえも変えることができるのではないか?というのです。
 不思議な縁を通して、中国古代の占いに出会った著者は、未来が完璧に近いほど予知でき、かつ変更できることを知ります。驚くことに、これがたった3枚のコインを振る占いなのです。この占いで株を運用することによって1憶円以上を稼ぎ、また土地の競売にも勝つ、というような森田さんご自身の様々な体験も含め、他にも病気や事故、危険を回避した様々な事例が紹介されています。
 これらを読めば、「私たちの未来・運命は生まれる前からほぼ決まっており、人生の下書きのようなものが存在している。そしてこの下書きは、書き換えることも可能である」というような見解を、誰しも闇雲に否定することはできなくなるのではないだろうかと思います。

 本の前半、半分以上は、このコイン占いの原理の詳しい説明も含めた、未来・運命変更の様々な事例が紹介されています。「未来には下書きがあり、それを予知することによって書き換えも可能である」という森田さんの結論は、私の中ではなんの違和感もなく自然に受け入れられるものでした。
 ところで、運命を変える方法はふたつありそうだと森田さんはいいます。ひとつは、「幾つかの未来の波動からひとつの未来の波動を選択し、それに乗ること」です。もうひとつは、「エネルギーを配置することによって決められた運命を変更する」というものです。
 しかし、コイン占いや他の様々な方法で未来を予知し、その時点での自分の価値観で未来を変更してしまうというところに、私の心は引っ掛かりました。というのは、「未来や運命はほぼ決まっているようだ。しかしもし未来が決定しているとしたら、なぜすべてが決まっているのだろう?」「なぜ?」と問うことのほうが、重要に思えたからでした。
 予知することで、容易に未来を変更してしまう。そのことによって、変更した当人は根元的な徳や価値を少しでも得ることになるのだろうかと・・・・

 私は、未来をその時々、その場限りの価値観で容易に変更してしまうことには、なにも本質的な価値はないように感じました。というのは、そのことによって本人の「意識レベル」には何ら変化が起きないように思われるからです。快も不快も、幸福も不幸せも、個人の意識レベルが、その境界の範囲内で感じているものです。動物には喜びという感情はあっても、たとえば私たち人間が感じる「生きることの歓喜」というものは、動物である彼等には実感することはおろか、想像することさえもできない未知の領域の喜びなのです。
 
 そんなふうに、この本の行き着くところの結論がちゃんと掘り下げられているのだろうかと、多少不安を抱きながら後半を読み進めていたわけですが、最終部には「意識」の変革についてちゃんと触れられていることを知り、私はとても嬉しくなりました。
 
 先に書いた運命変更の方法のひとつに、「エネルギーを配置することによって変更」
するというのがありました。この際にポイントとなるのは、「意識」であると森田さんは述べているのです。
 ここで、ようやく外と内なる自分との捉え方のバランスが出てきたように思いました。なぜなら前半部分は、運命変更のために人間の内なる意識を無視し、外を変えるこ
とにばかり偏っているように思えたからでした。

 それでも、ポイントとなるその意識さえも、もし従来の意識レベルの範囲に留まっているとしたら、たとえ未来が変更されても、それは同じ境界内に限られた変更にすぎず、本質的な徳は何も生まれていないように思うのは、私だけでしょうか。つまり病気や事故がその時点で回避できたように見えても、その病気や事故を引き起こす因子は消滅するわけではなく、ただ別のカタチとなっただけのことかもしれないのです。
 また三世(過去・現在・未来)をも超越した長いスパンで見るならば、結局はまた同じレベルの問題に遭遇することになるのかもしれません。なぜなら、それらの因子は、何かしらの目的があって存在していたはずだからです。逆に、何の目的も意味もなくそれらの因子が存在しているとしたら、この世界はあまりに不公平な、無慈悲なものになってしまわないでしょうか。この世界は、そんな無慈悲なエネルギーによって運行しているのではないはずです。私がそう信じたいだけなのかもしれませんが・・・・

 少なくとも、私が経験したこれまでの人生における哀しい出来事や悲惨な失敗は、私の薄っぺらな本質を幾分深いものにしてくれました。それはその都度その都度、何かしら学びがあったからです。新たな気付きがありました。
 私の本質が深くなった分、私の目にうつるすべてのものが以前より輝きを持ちはじめました。感じる喜びが深いものに変化し、同時に哀しみも深くなりました。生きていることが、とてつもなく深いことに感じられるようになったのです。
 過去の私にはけして戻りたくはありませんが、過去を悔やむことや否定することは一切ありません。なぜならそれらの体験を経ることで、私が生きているこの世界、私の目に映る世界が、輝きを増し始めたからです。これまでの20数年の人生に、愛と慈悲以外は何も存在しなかったようにさえ思いました。
 この世は巨大な愛と慈悲のエネルギーによって運行している。私はそう信じています。「存在しているものすべてを育みたい」という、大きくて、強くて、あたたかい純粋な「願い」によって、宇宙は生成発展しているように感じられるのです。

 子をもつ母親は、愛する我が子を育てる時、どうするでしょうか。子を褒める時もあれば、鬼のような表情で叱咤することもあるのはなぜでしょうか。例えば、車が横行する道路に何もわからない幼子が飛び出そうとしたら、その子の顔を引っ叩いてでも、親は命の危険というものを子に教えなければなりません。
 また、成長する過程で困難や哀しみを完全に避けたとしたら、生命というものはいったいどうやってより深くなることが可能なのでしょうか。
 ひょっとすると自分の意識というものが、「育まれている子供」の立場に留まっているうちは、「困難や哀しみは避けたい」、「自由になりたい」と思うばかりなのかもしれません。しかしその子供の意識から、「生命を育みたい」という逆の立場に180度転換した時、宇宙の運行が、愛と慈悲の神秘によって貫かれていることを、人ははじめて知るのかもしれません。

 未来を変えたいのなら変えればいい。しかし未来変更と同時に、個人の意識レベルに何ら変化が起こっていないとしたら、未来を変えることにいったい何の意味があるのでしょうか。つまり、現時点の自らの境界を脱するような意識変革が起きないかぎり、根本的な運命変更にはならないだろうということです(転載ここまで つづく)。

                                               =以上=

 

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