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このページでは、舩井幸雄が(2014年1月19日の舩井幸雄の他界後は舩井勝仁が)いま一番皆様に知ってほしい情報をタイムリーにお伝えしていきます。
毎週月曜日定期更新
2006年4月14日
日本の役人

 最近、読んだ本の中で、多くの人にもお読みいただきたい本が3冊あります。
 それは、中丸 薫さん(国際問題評論家)と菅沼光弘さん(元・公安調査庁、調査第2部長)の対談本で、『この国を支配/管理する者たち』(2006年2月28日 徳間書店刊)と、本山美彦さん(京大大学院、経営学研究科教授)の、『売られ続ける日本、買い漁るアメリカ』(2006年3月20日 ビジネス社刊)、そして斉藤 栄さん(元・国土庁のキャリア官僚、現在、国会議員秘書)の『まちづくりから日本を変える』(2006年3月10日、海南書房刊)です。
 特に一気に読んだのが斉藤さんの著書です。この本は著者がサイン入りで私宛に送ってくれたものなのですが、同書のサブタイトルは〈元官僚が挑戦する「新まちづくり論」〉です。この本は書かれている内容が、すべて参考になり、先週日曜日(4月2日)にもう一度メモをとって読みなおし、あらためてびっくりしました。
 4月3日の船井総研の入社式に参加した後、役員諸君と昼食会を兼ねた懇親会を持ちましたが、その時に、彼らに読んでほしい3冊の本の中の1冊としてあげたくらいです。斉藤さんと同年輩の人たちがほとんどだからです。
 ところで斉藤さんの本については私のノートのメモには次のようなことが書かれています。

1. 日本の人口――@鎌倉幕府成立時 696万人 A室町幕府成立時 818万人 B江戸幕府成立時 1,227万人 C天保時代 3,101万人 D日露戦争時 4,780万人 E2000年 12,693万人 F2050年 10,059万人

2. キャリア官僚の思い――@地方自治や住民参加も信用できない。人材がいないし、エゴしかない。国は頭脳、地方は手足でよい。
Aわれわれは「wifeの死に目にあうより仕事が大事」でやっている。
B省益こそ、もっとも大事。これが自分らの最高の仕事。
C政治家には情報がない。したがって彼らはわれわれの案に従わざるをえない。
Dお金(予算・税収)を伴った権力こそ万全。これを手放してはならない。

3. 官僚が嫌われる理由――@霞ヶ関のキャリアには東大卒が多い。特に事務官には東大法学部卒が多い。彼らでは新しいこと、オリジナルなことは絶対に出てこない。
   Aキャリア官僚が国民の自由を奪い、自立した市民の育成を阻害している。企業の活力や自由も奪っている。
   B日本は官僚天国。日本は官僚社会主義。
   C日本は中進国、個人生活の充実より、景気向上。これは官僚の意図。
   D心ある人は「役人はまともな人間ではない。税金にぶら下っているゴキブリみたいな存在だ」と思っている。

 さいごに、この本の「あとがき」で斉藤さんはつぎのように書いています。これも参考になります。

おわりに
 私はこれまで、チェコスロバキア、デンマーク、スペインなどヨーロッパの国々を訪れる機会があった。そこで常に感じたのは、ヨーロッパの「圧倒的な心の豊かさ」である。
 たとえ失業率が高かろうが、財政難であろうが、それは自分達の長い歴史の中のほんの一時的なことと捉え、精神的な豊かさを失うことはない。しかも、一人ひとりが「自分にとっての幸せ」を明確に意識し、それをつかもうと常に努力している。そして、その幸せは必ずしも経済的なものとも限らない。  
 自分は、たまたま「まちづくり」に関連する仕事に携わってきた。自分の経験を活かして「新しいまちづくり」を進めてゆけば、あのヨーロッパの豊かさに日本が近づけるのではないかと考える。明確な目標と計画、そしてそれに賛同する仲間を集めることができれば、きっと実現できるはずである。
 ヨーロッパのまちを歩いていると、ふっと歩き疲れたなと感じる時に、目の前にベンチがあることが多い。日本ではどうだろうか? ベンチよりも自動車が優先されていたり、ベンチがあっても寝そべることができないような細工がしてあったりと、どうも『人間中心』の思想からは程遠い。
 この両者の違いは、多くのことを国に任せ、全国一律の基準でまちづくりを進めてきた日本と、たとえ合意形成に時間がかかっても、住民が関係しながらまちづくりを進めてきたヨーロッパとの違いではないだろうか。自分が高齢者になった時、街中で自然にベンチが目に入る、そんなヨーロッパの風景を日本で実現できれば、私はこの上なく幸せである。
 最後に、出版にあたってご協力いただいた各方面の皆様に心から感謝の意を表して、この本の結びとさせていただきます。
                                     斉藤 栄(抜粋ここまで)

 できることならこの本を読んでください。その後、私はこの人と二度あいました。著者は人間味あふれるアタマのよい人です。価格は1600円と消費税80円ですが、非常に勉強になる本です。「日本の役人」について考えさせられるとともに、人としてどう生きるべきかにも、多くのヒントがあります。
                                               =以上=

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公益財団法人舩井幸雄記念館 代表理事
ライフカラーカウンセラー認定協会 代表
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。 -->
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