トップが語る、「いま、伝えたいこと」
7月後半になってアメリカの金融制度の改革案が議会を通ったり、欧州では金融機関のストレステストが行なわれました。
ともかく欧米の主要国も中央銀行も現下の金融制度を維持するために必死になっていることがよく分ります。
これらはある程度、ある期間は目的とする効果があるでしょう。
とはいえ根元的には何ら問題は解決していません。世界中の実質経済は5,000兆円〜6,000兆円と考えられます。それに対して金融経済は1京円〜1.2京円ぐらいに、すでになっているでしょう。
さらにデリバティヴという虚ともいえますし、表に出ると多分1/3以下に近くなると思える崩壊寸前のマネーが6京円から8京円もあると推定でき、5京円くらいは消えそうです。
これが表出する時はマネー経済、すなわち資本主義の崩壊を意味します。それを一日でも伸ばすために、いまや世界中の中央銀行などがFRBを中心に巨額のマネーを刷り、ばらまいているだけだ、と言えそうです。
CDO(債務担保証券)やABS(資産担保証券)、さらにそれらを保証するCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)など、つぎつぎ出てくる商品名をおぼえるだけでも大変です。
ITバブル、住宅バブルのつぎにどんなバブルをつくるかが問題ですが、どうやらもう新しいバブルはつくれないと思います。
このようにマクロに考えますと、現在は金融バブルで何とかお金をごまかし、動かせていることが分ります。
それも、もう永持ちしないでしょう。
と言って世界戦争という時代でもありません。それは不可能でしょう。どう考えてももうすぐに金融バブルは破綻しそうです。
このHPでおなじみの朝倉慶さんは「1913年創立のFRBが自らの重みに耐えかねて創立100年目ぐらいに崩壊するのではないか?」と、彼なりに予想しています。 同感です。
たしかにその可能性はありそうです。
何千年もマネーに親しみ、特にここ100年くらいはマネーバブルに牛耳られたこの世界はどうなるのでしょうか?
こんなことを考えねばならないいまは常識的には「びっくり」の時代と言えるでしょう。
巨額のマネーは刷りつづけられないのです。
戦争は不可能、インフレもそんなに持ちそうにない……と考えますと、大変な時代にわれわれは生きていることになります。
こういう時こそ根元からものごとを把握、根元から対処しましょう。
=以上=
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