中村陽子の都会にいても自給自足生活

このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の中村陽子さんによるコラムページです。
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。

メダカのがっこうには、以下のような3つの宣言があります。

1.私たちは、田んぼから瑞穂(みずほ)の国日本の自然再生をします。
2.私たちは、お米中心の一汁一菜の食事で日本人の心身を健康にし、食料自給力をつけます。
3.私たちは、命を大切にする農家と手をつなぎ、生きる環境と安全な食料に困らない日本を次世代に残せるような先祖になります。


このコラムでは、「メダカのがっこう」での活動内容や、様々な経緯で「メダカのがっこう」に参加された方々のご紹介や、健康のための大切な情報などをお届けしていきます。

2017.04.20(第31回)
日本の種と自家採種の権利が大変なことになっています!

 4月14日に主要農産物種子法廃案が衆院で可決されてしまいました。この日、参考人として呼ばれた西川教授は「種子が消えれば、食べものが消える。そして君も」という言葉を紹介し、種子法の重要性を述べましたが、国会は廃案にしました。日本は国として種子を守ることをやめました。多国籍企業による種戦略の日本侵略は完成されます。命を支える食への深刻な影響があります。この重大事件をマスコミは報道しませんでした。ですから、このことを知らなかったという国民がいないように、みんなに知らせてください!
 TPPがトランプ大統領の出現で棚上げになったと油断していましたが、TPP関連法案が次々と可決されています。名を諦め実を取る動きになっているようです。
 まず「水道法改正」、水道の民営化を進める模様。民営化が実現すれば、次々と買収され、多国籍企業の傘下への道ができたようなもの。民営化といっても、水道料金は安くなるというわけではなさそうです。水は命を支えるためにすべての人に必要なもの。貧富の差に関係なく、安価で安心な水を、国が保証してほしいです。
 では、種子法の廃止とは、どういう意味でしょうか?
 昭和27年から日本の食料自給のため、自治体などにその地域に合った作物のタネの開発・普及を義務づけていたのが種子法です。
 しかし、種子法廃止が実現してしまうと、どういうことが懸念されるでしょうか。以下5つにまとめてみました。

@ これまで、先人や、公の研究機関で、長年にわたり税金を使って研究してきた種子情報が、外資も含めた民間に払い下げられる。種子情報は、日本の先祖からの財産なのに。
A 官民共同研究と称して、これらの種を改良した品種に、特許権が生じ、種の価格が5倍ほどになる可能性があります。現在でも「コシヒカリ」の種は、1キロ540円ほどですが、ある企業が開発したF1種の米は、1キロ1500円以上です。
B 新品種には、強い知的財産権=特許権が与えられる。(たとえ、在来種の方針の有機農場でも、近くの農場で使用された登録品種の種がこぼれて芽が出て育った場合、特許侵害で損害賠償請求されることが、外国では起きています。)
C これらの種を使用した場合、自家採種は原則禁止。毎年、高価な種を更新することが義務付けられることになる。
D 種子法が廃止されると、都道府県でこの事業につける予算の根拠を失い、今までのような種の研究や管理ができなくなる。混乱がおきる。
E 民間が参入するということは、いずれ外資系の種子会社が参入し、日本のタネを独占することにもなりかねない。なかでも遺伝子組み換え作物は、すでに生態系破壊、健康被害への深刻な影響が出ているが、そうした作物の種が日本に広まる恐れがある。

 既に、今年の3月14日、日本モンサントは「ほうじょうのめぐみ」を新たに品種登録し、3月15日には、住友化学の「コシヒカリつくばSDHD」を品種登録しました。すでに、日本モンサントは、2005年に「たべごこち」と「とねのめぐみ」を登録しています。また、住友化学は2008年から2012年の間に、3品種の登録をしています。

 これらの種は、高価格の上、購入しても1回の米の収穫しかできません。例えば、日本モンサントの「とねのめぐみ」の場合、契約書には、「本件種子を1回の米の収穫のためにのみ使用し、育種目的、採種目的、研究目的を含むその他の如何なる目的にも使用しない」と書かれています。

 住友化学は2010年からモンサントの提携、米倉社長が日本経団連の会長時代にTPP推進の先頭に立った理由が今わかりました。
 どれだけ、心ある農家、官僚、市民が怒り、心を痛めていることでしょう。日本はなんて弱い国なのでしょう。この国を動かしているトップはどこの国の人なのでしょう。少なくとも国民の方を向いてはいないようです。
 国の防衛は水にあり。土にあり。種にあり。食にあり。
 この基本がわからない政治家が国を動かしていると思うと絶望します。また国民の命より自分の利益を優先する経済人が、モンサントの侵略に手を貸していると思うと、戦慄が走ります。この国は、行くところまで行くのでしょうか。

 何が起ころうとも、私たちは、次世代に自立した日本を残すために行動します。みんなにこのことを知らせて、日本の種と、自家採種の権利を守りましょう!

 メダカのがっこうでは、5月7日(日)、オイルと種子法廃止の勉強をして、オイルプロジェクトでヒマワリの種まきをします。ヒマワリの種は、春林蔵というカナダから購入したF1種を自家採種を続け、年月をかけて安定した品種に戻している最中の種です。座学と実践の両方ができますよ。
詳細・お申込みはコチラから→ http://npomedaka.shop-pro.jp/?pid=74164716

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Profile:中村 陽子(なかむら ようこ)
中村 陽子(なかむら ようこ)
首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。

1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。 長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/

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