中村陽子の都会にいても自給自足生活
このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。
前回、「恐るべき田んぼの生産力」では、田んぼがいかに自然の力を引き出せるところか、肥料が余裕で自給できるところであることを書きました。その田んぼで穫れるお米は、肥料を入れた田んぼのお米と違い、人を健康にするので、「奇跡のお米」と呼ばれています。今回は、お米の優れた点を10項目挙げてみました。
- 米は単なる食料ではない。
2000年以上前の中国で365の食料について毒のあるなしや効能をまとめた「神農本草経」によると、米は内臓の活動力を増し、煩悶をなくし、下痢を止め、筋骨を壮健にし、血液の流れをよくし、五臓の働きを調え、胃の活動を補い助ける。その効能は、他のものの及ばないところである。との記述がある。
また、米を含めた五穀について、「天が五穀を生ずるのは、人を養うためである。これが得られれば生きられるし、得られなければ、死んでしまう。それ故、他のものと比べて論じてはいけない」とある。 - 日本人は、神棚に米と水と塩を祭っている。
こうすることで、米に水を入れて火で炊くと「ご飯」になって、それに塩を添えれば「生きられる」と、米を食べる道を子孫に教えてきた。 - 日本人は、米を食べる民族だから、咀嚼する顎の付け根を「こめかみ」と呼び、「歯」も口の中に米を止めると書き、その歯でお米を「噛む」ための臼歯がたくさんある。
日本人は、米から離れてしまって「迷い」の道に入った。 - 米の由来
米の「コ」は、デンプンの部分のことで、陽性の彦「ヒコ」の男性を表す。
米の「メ」は、胚芽の部分を表し、陰性の姫「ヒメ」の女性を表す。
1粒の種は、陰陽の2つの働きで、陽は大地に深く根を下ろし、陰は上空に伸びて花や実や種をつくる。
米には宇宙の秩序が宿っており、天之御中主の神様(宇宙)、タカムスビの神様(遠心力の陰の神様)、カミムスビの神様(求心力の陽の神様)の三体の神様が宿っている。 - 米を食べると美容と健康に良く、体力もアップする。以下説明3つ。
- 日本の古文書に「米はその性温なり」とあり、米からできる血は36.5度の体の恒常温を作ってくれる大事な食物である。36.5度の体温は、免疫力を増し、腸内細菌も善玉菌が働きやすく、悪玉菌が働きにくい温度である。
- お米を食べてできる細胞は「珠の肌」と言ってきめ細かいので、傷の治りが良い。米だけを食べていた昔の人は、指を切断するような怪我をしても、くっつけて縛っておくと縫わないでも指がつながった。たとえ180度間違えてくっつけてしまっても、ちゃんと回転して元通りになったそうだ。パン食、小麦食になってから、縫わなければくっつかなくなった。
- お米だけを食べていた時代の人は、体力が違う。昔の村の運動会では、60kgの米俵を担いで走る競技があった。農家の男は2俵(120kg)を持ち上げられた。
- お米は水と火だけで炊ける。
パンを焼くには、小麦と水と火の他に、塩と油と砂糖とイーストと、発酵時間が必要である。企業が作ってくれたものは、イーストフードや酸化防止剤などの添加物を使ったものが多い。 - ご飯のおかずは、味噌汁、煮物、おひたし、漬物などが合うが、パンのおかずは、スープ、バター、ジャム、ハム、卵など、油脂、糖分、保存料、発色剤など添加物が入っているものが多い。
- 米中心の食生活は、日本の自給率を上げる。
小麦は、外国から輸入しなければならない。お米は日本で作れる。日本人の先祖は、子孫が食料に困らないように、国土のすみずみまで開拓し、田んぼにしてくれている。また、稲という作物は、一粒万倍のたとえ通り、小麦や大豆やトウモロコシに比べて、面積当たりの収穫量が最も多い穀物である。米は食料安全保障の要である。 - 身土不二、地産地消は地球の環境を守る。
小麦の大量移動は、輸出した国の大地を砂漠化させる。理由は、小麦が、その国の土の水とミネラルを吸っているから。そして、輸入した小麦で日本の河川も富栄養化し汚染する。地球環境の視点に立てば、農産物の自由化は、それぞれの地域の自然を崩壊させる。 - 無農薬有機栽培や自然栽培の田んぼは、日本の宝
田んぼは、人が作った浅い平らな水たまりであるが、地表の保水力を高め、地下水の保全をし、日本の四季を守り、多くの水辺の生きものたちの住処を提供してきた。日本の原風景を守る要の存在である。
結論:米中心の一汁一菜生活をし、余計なものを食べなければ、日本人は、元氣になる、頭がよくなる、スマートになる。そして、安全な食糧を自給できる自立した国になれる。
何をどう食べたらいいかわからない人は、「田んぼカフェ」で自給率100%、化学物質ゼロでどれだけ美味しい食事がつくれるか、やって見せているので、食べに来てね。
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首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。
1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。
長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/