中村陽子の都会にいても自給自足生活
このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。
種子法廃止の続報です。
9月28日衆議院解散の2日前、議員さんが東京にいるうちにと思い、種子法についての政策アンケートを472名全員にFAXしました。内容は種子法廃止に賛成か、反対か、その理由です。回答率は20%で、結果は簡単明瞭、自民党、公明党、維新の会は、種子法廃止に賛成。共産党、社民党、立憲民主党、自由党が種子法廃止に反対でした。
自民党の議員の方は、丁寧に種子法が廃止されても大丈夫な理由を書いてくださいましたが、その理由の文章が同じでした。
その理由とは、種子法が廃止されても種苗法で補うから大丈夫であること。民間に丸投げするのではなく、今まで蓄積してきた種子の知見を提供するから大丈夫だということ。種子を今まで通り生産できるよう地方交付税を確保するから大丈夫だというものでした。
種子法廃止の根本問題を理解していないのか、それとも自分の頭で考えることをストップし、党の見解をそのまま信じることに決めているのか、判断に苦しみました。
そこで、当選した議員の皆さんに、種子法廃止後、危惧されることを記し、手を打ってくださるようお願いすることにしました。お願いは5つあり、以下がその内容です。
主要農産物種子法について政策アンケートにお答えくださり、ありがとうございます。
ご丁寧に、廃止しても大丈夫な理由もいただきました。
今回当選した議員の方々に、メダカのがっこうから5つのお願いがあります。
今年8月グリホサートの残留基準が400倍になりましたが、種子法廃止と深い関係があります。どうぞ安全な食糧を子孫に残せるよう、手を打ってください。
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例えば、種苗法では、品種登録した種子は25年間 開発者の権利が守られ、その間、農家は自家採種禁止になります。これは長すぎます。この年数を5年くらいに短くすることを検討してください。 |
A | 民間だと、今まで通りの特許がおわった安価な種子を生産してくれるかどうかわかりません。民間なら、何か種子に操作し新品種の種子を生産し高く売ろうとするでしょう。 優良で安価な種子の生産を担保してください。これは、膨大な手間がかかり、官でなければ難しい仕事です。 それと、新品種の種子の価格を適正価格にしてください。 薬のように特許料を多く取り過ぎないよう、規制してください。 |
B | 農業競争力強化支援法に、種子についての知見を、民間に提供するという項があり、 だから大丈夫だという理由になっていますが、種子についての知見は、先祖からの財産であり、みんなのものであって、企業のものではありません。企業に、みんなの財産を渡さないでください。試験場も研究者もです。 先祖からの財産が、民間企業の儲けの種にされてしまいます。日本の財産をしっかり守ってください。 |
C | 「民間」と一口に言いますが、種子の場合、地域で頑張っている民間ではなく、世界の種子市場の6〜7割を占めている多国籍企業である可能性が大なのです。というより、彼らが、種子で儲ける事を狙っているので、このような事態になったのです。 彼らの思惑は、遺伝子組み換え種子を毎年農薬(グリホサート)とセットにして、高価でも購入しなければならない状況を完成することです。これらから日本の農業を守る法律をお願いします。 |
D | また、同じく農業競争力強化支援法に銘柄集約(品種を少なくする)の項があります。 農水省は国会の審議でこの銘柄が種子を含まない農業資材だけとしていましたが、この支援法は企業が、実際に人気があり良く売れる品種にしぼることを良しとする法律です。国会成立の後は、この法のもとに種子の銘柄が集約されてしまうことが心配です。 50〜100年に一度の危機管理には、官の力が必要です。種子はミサイルより国防の要です。出来るだけ多くの日本の種子の収集と、多様性の維持管理をお願いします。 |
私たちは、このことのために税金を使っていただきたいと思っております。
この分野は重要ですので、削減しないでください。
【衆議院選挙に当選した議員の皆さんに実際に送った文書】
後記
メダカのがっこうは小さな環境NPOです。私が議員の方全員に政策アンケートを出したいと言ったとき、周囲から「どうせ無視されるだけだよ」と言われました。でも、今回の選挙の争点になっていない「種子法廃止」という観点で、議員を選ぼうとしている国民がいる事を知らせるだけでも意味があると思い、実行しました。5人に1人は答えてくれました。信頼できる議員さんがいることも解りました。そこで力を得て、今度は5つのお願いを出しました。
精神力と時間が必要ですが、将来、日本が安全な食糧を守れない状況になることが一番怖ろしいので、他に怖いことは何もなくなりました。少し強くなりました。
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首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。
1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。
長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/