船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる
このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。
名前:塚田 明彦
イリアール株式会社の塚田です。
前回に引き続き、
今回も、少し気になることばの読み方について書いてみます。
【例題−1】
○仕事が一段落したので、一息いれよう。
読み:しごとがひとだんらくしたので、ひといきいれよう。
上の読み方に「何がおかしいの?」と思われる方、意外と多いのではないでしょうか?
問題は、漢字の「一」の読み方です。一息は良いのですが、一段落は「ひとだんらく」ではなく
「いちだんらく」が正解です。
「一段落」は、文章の切れ目になる「段落」に「一」を付けた熟語で、「一つの段落。ひとくぎり。転じて、ものごとがひとくぎりしてかたづくこと」と広辞苑等に記載されていますが、「ひとだんらく」と読まれることも多いが、「いちだんらく」が正しい。というような注釈がついている辞書も多いようです。
「一段落」は歌舞伎の、各段の切れになる段落から一般に定着した言葉とも言われています。
「ひとだんらく」と誤読される原因は、「一仕事」「一芝居」「一安心」「一工夫」など「ひと〜」]と読む塾語が多数あることと、同義語の「一区切り」は「ひとくぎり」と読むことから、混同されてきていると思われます。
数年前に、正しい日本語に精通しているはずのアナウンサーさんが「ひとだんらく」と読んで、次のコーナーで訂正とお詫びをしたこともありました。しかし、最近はアナウンサーを含め、メディアで普通に使われていますので、「ひとだんらく」が正しいと思っている方の割合が多くなっているようです。
【例題−2】
○場の雰囲が、悪くなってしまった原因は、あの人の一言です。
読み:ばのふいんきが、わるくなってしまったげいいんは、あのひとのひとことです。
漢字を見るとわかりますが、もちろん正解は「ふんいき」「げんいん」です。ところが実際に読み取りテストで、上記のように回答する生徒が増えているそうです。
これは「ん」の発音方法に起因するところが大きいと推測します。「ん」はほとんどの場合、口の中の前後の口蓋、もしくは唇を閉じて鼻から発音されますが、雰囲気や原因の場合は、口を開いたまま、口と鼻から発音します。そのため、「ん」と次にくる「い」が一音になってしまいがちです。漢字を見れば、正しい読みがわかるのですが、耳で覚えた発音が、いつのまにか正しい読み方と錯覚してしまうケースのひとつです。 気になる方は、話す速度を変えて声にしてみると、自分がどちらで発音しているか確認できます。
毎回申し上げていますが、言葉は生き物です。時代によってどんどん変化をしていきます。でもきれいな日本語はいつまでも大切にしていきたいものです。
余談ですが、前回と今回このコラムを書くきっかけとなったのは、弊社代表の乗附と、雑用を頼まれた若いスタッフの会話でした。
スタッフ:「社長、今の業務が「ひとだんらく」ついてからでいいですか〜?」
乗附:「もちろん。仕事「いちだんらく」したらやっといてねえ〜!」
スタッフ:「はーい!!」
??? 思わず一人で吹き出してしまいました……
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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6周目:「自分にしかできないこと−その2」
7周目:「自分にしかできないこと−その3」
8周目:「「正しい日本語」を考える−その1」
9周目:「「日本語」を考える−その2」
10周目:「「日本語」を考える−その3」
11周目:「「日本語」を考える−その4」
12周目:「「日本語」を考える−その5」
13周目:「「日本語」を考える−その6」
14周目:「「日本語」を考える−その7」
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