船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井幸雄グループスタッフによるコラムページです。
日々仕事をする中で感じていることなどを自由に語ったページです（このページでは、便宜上、船井幸雄を“船井会長”と呼び、敬語表現を使わせていただいています。ご了承ください）。

　先月のこのコーナーの私の番の時、私の祖母が亡くなったことを書きました。祖母が亡くなって２ヵ月が経とうとしています。生きている時よりも祖母のことを考える時間が増えました。様々に考えを巡らすと、生前ではわからなかったことに気付くようになりました。

　私の実家は、繊維製品を扱う店を営んでおりました。祖母と祖父が戦後に始めたお店です。祖母は満州に疎開して戻った後、祖父は、戦争で負傷したため、戻った後に一緒にお店を開いたと聞いています。最初は、繊維製品だけではなく、よろず屋のような様相で、本当に苦労したそうです。

　それから５０年以上が経ちました。今回、祖母の葬式に参列していただいたお客様は、一様に祖母への感謝を述べられておられました。感謝の内容は、商売のことではなく、半ば人生相談のようなものまで、ここまで深い関係を築いていたのかと驚きました。当時は、とにかくお客様の話をとことん聞いていたことを覚えています。その時は、商売とは全く関係のない話も聞こえてきて、正直意味はあるのかと思ったものでした。

　話は変わりますが、現在、（株）本物研究所は、スタッフのみで自ら運営する直営店をオープンさせています。これまで、販売店様を支援させていただく立場だったので、直接消費者の方に販売する経験は初めてとなります。私が売り場に初めて立って、実家での商売とリンクさせるようになりました。商売は小手先のテクニックで簡単に売上が上がるものではなく、本当に奥が深いことを感じています。

　祖母の死をきっかけに商売の本質に少し気付いたような気がしました。商売は、マーケティングのみでは語れない、お客様に対する全身全霊の「何か」が必要のようです。おそらく私の前職で経験した、大きな会社特有の、会社の名前に「おんぶにだっこ」している精神状態で社員が働いていては、到底気付けないことです。

　今の私があるのは、祖父と祖母が始めたお店のお陰です。ご飯を食べることができた、好きな野球ができた、好きな職場に就けたこと。祖母が商売の本質を掴んだことは、直接言葉では教えられませんでした。商売の遺志を受け継ぎ、（株）本物研究所が考える「本物の商売」を極めることと共に、少しでも祖母がどのような想いで商売をしていたかを感じ直すことができたらと思っています。


★★☆☆★★☆☆★★☆☆★★☆☆★★☆☆★★☆☆
☆船井幸雄の右腕！佐野浩一全国講演会
テーマ：２１世紀型　幸せ成功力を高める７つの方法
http://www.honmono-ken.com/event/lecture/
☆ベストセラー「鏡の法則」の野口氏と船井幸雄の対談ＣＤ
プレゼント中！
http://www.honmono-ken.com/cd/
★★☆☆★★☆☆★★☆☆★★☆☆★★☆☆★★☆☆


４周目：「旧友　（テーマ：“働く”ということは）」
５周目：「志を一つに　（テーマ：私が日々思ふこと）」
６周目：「伝えるということ　（テーマ：私が日々思ふこと）」
７周目：「自身の役割とは　（テーマ：私が日々思ふこと）」
８周目：「冬の季節に思うこと　（テーマ：私が日々思ふこと）」
９周目：「お客様に教えられる　（テーマ：私が日々思ふこと）」
１０周目：「本物の法則とは　（テーマ：私が日々思ふこと）」
１１周目：「死生観　（テーマ：私が日々思ふこと）」