船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井幸雄グループスタッフによるコラムページです。
日々仕事をする中で感じていることなどを自由に語ったページです（このページでは、便宜上、船井幸雄を“船井会長”と呼び、敬語表現を使わせていただいています。ご了承ください）。

＜テンセグリティ＞構造体

　皆さん、こんにちは！
　（株）船井メディアの山内綾二です。

　＜テンセグリティ＞という構造体をご存知でしょうか？
　「宇宙船地球号」という概念を提唱したバックミンスター・フラーが発見した構造体で、連続した引張材（ひも）が、非連続した圧縮材（棒）を統合する構造体のことです。

　フラーは、このように言っています。
　「銀河から原子に至るまでのあらゆる大きさを考察した時、宇宙は連続的な張力の海に浮ぶ圧縮力の島々によって構成させている。」（『バックミンスター・フラーの世界』より）

　この＜テンセグリティ構造＞において、引張材（ひも）は一筆書きすることができます。つまり、海のようにひとつに繋がれた存在であり、一方、圧縮材（棒）は、その海に個々に浮いています。

　量子物理学が悩んでいる、波動の連続性と粒子の不連続性の問題があります。この量子物理学が悩んでいる問題について、フラーはこのように＜テンセグリティ構造＞によって目に見える形で証明しています。

　画像を見てお分かりのように、もっと無駄がないように、全体が球状に総三角形化され、その結果として、５角形、６角形の形が見えてきます（三角形の部分は、全部で６０箇所あります。フラーレンＣ６０と同じ。さらに分割数を増やして、三角形の数を増やしていくと、圧縮材（棒）は相対的に短くなっていくき、島のような存在になります）。

　＜テンセグリティ構造＞において、静止画では分からないのですが、つねに圧縮材（棒）が振動することによって、外部から様々な応力を分散して崩壊しないようになっています。

　フラーはこの＜テンセグリティ構造＞から、男性と女性の宇宙の役割について以下ように述べています。

　「テンセグリティ構造における圧縮材のように、男性は不連続な存在であり、行ったり来たりひとつの場所に定まることがない。卵子を宿す女性は、生命の再生において張力部材のように連続的である。女性は、子供や老人と連れ添ってとどまる傾向がある。　男性が獲物や糧をもたらすと女性がその獲物を無駄にしないようにそれを飼うか、皮を剥ぐか、乳を絞るか、乗り物として利用するのか、食料とするのかといったことを決定した、女性の果たしてきた役割こそが初の産業化だった。」（『バックミンスター・フラーの世界』より）

　つまり、いまの産業化社会は、男性原理ではなく女性原理がもとになりたっているということを述べています。

　そして、フラーはこうも言っております。
　「男性は、宇宙空間に浮ぶ不連続な島々である。女性の子宮のみから生まれる男性には、女性の生殖力を活動にさせる役割がある。」（『コズモグラフィ』より）

　女性が担っている生命力を連続させるために、われわれ男性ができることは何なのでしょうか？　このテンセグリティ構造を研究することによって見えてくるような気がします。


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