船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
〜哲人・中村天風氏の人生観〜人はどう生きたらいいの?
2013.6.17(Mon)
社名:(株)本物研究所 第一営業グループチームマネージャ兼事業統括グループ グループマネージャ
名前:坂本 眞一

 みなさん、こんにちは!
 梅雨の時期がきましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
 以前にも連載させていただきましたが、最近また中村天風氏の教えについて考えることがありましたので、再度述べさせていただきます。
 どんなに文明が進化しても、相変わらず「自殺者」は後を絶ちません。ということは、こんなに物質的に進化しても、心はあまり進化していないということです。

 人間だけが自殺をするのですが、どうして自殺をするのかと言うと、それは「生き方」を知らないからです。人は、学校で数学や国語、理科、社会、語学を学びますが、「生き方」は学んでいません。なぜ、「生き方」を学ぶ必要があるのかというと、自分の人生に意味を教えられる人はいないからです。
 インドの導師・OSHO曰く、「あなたの生の意味をあなたに教えられる人はいない。それは、あなたの生だ。その意味もあなた自身のものでなくてはならない。」
 自分の人生の意味は、自分しか決められないのです。つまり、他人に自分の人生の意味を聞いても無意味なのです。他人は自分の人生の意味を教えられないからこそ、「どう生きたらいいのか?」という指針が必要なのです。
 個人の人生の意味は教えられなくても、「生き方」は教えられますからねぇ〜。
 こう言うと、「いや、学校で道徳を学んだよ!」という人がいるんですけど、学校で学んだ「道徳」というのは、「生き方」ではなく、単なる社会の「マナー」です。
 つまり、「いかに他人に迷惑をかけないで生きるか」を教えられたのであって、「どう生きたらいいのか」を学んだわけではないのです。それはちょうど、スポーツをやる前に「ルール」を学ぶようなものです。「いかに他人に迷惑をかけないで生きるか」というのは、単なる社会の「ルール」であり、「マナー」です。
 多くの人の中で生きる以上、「マナー(ルール)」を学ぶことは大切ですが、それだけでは「生きる指針」にはならないのです。その証拠に、みんなが学校で「道徳」を学んでいるのに、相変わらず、悩みや苦しみはなくなっていません。もし、道徳が人生の指針となるのなら、人生に何が起きても、颯爽と生きているはずではないでしょうか?

 そこで、今日は「人は、どう生きたらいいのか?」ということについての話です。
 学校で「他人に迷惑をかけない」ということを学びましたが、それは生きるうえで重要なことです。多くの人の中で生きるにあたって、「他人の幸福を阻害しない」ということは絶対条件です。というのも、他人の幸福を阻害して自分が幸福になることは出来ないからです。他人の幸せを妨害した人は、必ず苦しむように出来ているのです。なぜなら、宇宙は1つだからです。(その話は長くなるのでカットします!)
 「他人を中心」にして、「他人」の機嫌をとって生きていると、エネルギーが浪費し疲労します。「他人」を中心にして生きていると、必ず、人生が行き詰ります。なぜなら、自分を我慢して、他人のためにだけ生きていると、その我慢はいずれ爆発するからです。我慢した思いは、心に蓄積し、やがて攻撃的エネルギーとなり、爆発するようになっているのです。そして、爆発したことによって、犯罪を犯したり、人間関係に亀裂が生じたり、仕事がうまくいかなくなったり、とにかく、人生が行き詰るのです。また、爆発しなくても、心の奥底に怒りが蓄積しているので、常にイライラしたり、心がモヤモヤします。だから、遅かれ早かれ問題を引き起こすのです。
「他人」を中心にして生きるのは、正しい生き方ではありません。
 しかし、私も含めて我々は、学校で「他人のために生きることは素晴らしいことだ」と教わってきました。だから、知らず知らずの間に、「他人」を中心にして生きる習慣がついてしまっているのです。
 それじゃ、「自分」を中心にして生きればいいのでしょうか? もし、自分を中心にして生きたらどうなるでしょう? そうなると、自我(エゴ)が肥大化して、ますます行き詰ります。なぜなら、みんなが自分のことしか考えないので、かならず他人とトラブルになるからです。

 例えば、「先着○名さまは無料」というお店があったとします。
 すると、他人のことなんかお構いなしに、エゴまるだしで、順番も無視して、自分を最優先した行動をします。そのとき、よく喧嘩になりますよね?
 それじゃ、「他人中心」でもなく、「自分中心」でもない生き方なんてあるのでしょうか?
 そんな生き方を日本が生んだ不世出の大哲人・中村天風先生が教えてくれています。
 それはこうです。
「他人の幸福を妨げない範囲で、肉体的な快楽や精神的快楽を自分に多く与えること! つまり、出来るだけ自分の生命に喜びを多く与えて生きること!」
 美味しいものを食べたり、温泉に入ったりして、「うれしい〜、幸せぇ〜」と感じたのなら、それは価値のある人生を過ごしたことになるのです。(肉体的快楽)

 自己啓発にいそしんで、自分が成長したことに喜びを感じたのなら、それは価値のある人生を過ごしたことになるのです。(精神的快楽)
 ただし、他人の幸福を妨げていないという条件付きですが……。自分の生命に喜びを多く味あわせて生きることこそ、正しい生き方なのです。
 しかし、それでは、ただの「快楽主義」では? と思うかもしれません。そう思った人は、学校や社会で教わった価値観や固定観念に縛られています。

 中村天風先生の言葉です。
「精神的感覚であろうと、肉体的感覚であろうと、ああ楽しいな、うれしいな、ということを感覚したときの方が、生きる命に本当に価値を与えることになりゃしないか。私は学者や宗教家が、その時代の便宜に順応するためにつくった古くさい道徳論や理屈にとらわれた倫理観をだんぜん排斥する。私はあえて断言する。
 人が何と言おうと、この世の人々のすべてが旧来にとらわれたしかつめらしい道徳観や倫理観から離れて、人間の生物的本能である感覚的享楽を、他の人の幸福を妨げない広い範囲で喜び、楽しめるように心がけるならば、そこに期せずして、人々の生きがいのある、楽しい、のどかな理想的な本当の人間の生活ができると、こう確信したのです。
 他の人の幸福を妨げない享楽であれば、それは人間が自分の生理的本能を生かして、自分の命を喜ばせるんだから、むしろ、それは尊いものなんだねぇ。
 さらに、人を喜ばせて、自分がまた、その人と共に喜ぶということがいちばん尊いことなんだ。」
 つまり、人は、こう生きればいいのです。
「人を喜ばせて、自分がまた、その人と共に喜ぶ」
 例えば、商品を売るにしても、「この商品を買ってお客が喜んでくれることが自分の喜び」という気持ちで売るのです。
 そういう気持ちで働いている人は、無愛想な態度は絶対出来ません。
 無愛想な態度で接客している人は、「尊い人生」を生きているとは言えないのです。
 なぜなら、無愛想な態度そのものが他人の幸福を妨げているからです。
 お金を出して物を買うだけなのに、レジで無愛想にされたら、誰だって不愉快です。
 そんな人が、死を迎えたとき、自分の人生を振り返って、こう言えるでしょうか?
 「ああ、いい人生だった!」「人を喜ばせて、自分がまた、その人と共に喜ぶ」これを基準にして生きてみてください。
 死を迎えた時、必ず、こう言えるはずです。
 「ああ、いい人生だった! ありがとう!」では、どうすれば「人を喜ばせて、自分がまた、その人と共に喜ぶ」という気持ちになれるのでしょう?
 そうなるには、他人の幸せを妨げない範囲で、出来るだけ多く、自分に喜びを与えることです。
 自分が喜んでいる時は、誰でも何の努力なしに、他人に親切に出来るのです。また、人生には不安や心配、悲しみなどが必ず訪れます。そして、生きていると、マイナス思考になったり、怒りが湧いてきます。そういう時の対処法こそ、中村天風先生が創始した「心身統一法」なのです。
 心身統一法は、人はどう生きればいいのか? という答えそのものです。
 詳しくは、「中村天風先生と和尚に学ぶ 人間の生き方」を参照してください。
http://www.digbook.jp/product_info.php/products_id/8938


3周目:「我以外皆我師」
4周目:「中村天風氏教義・心身統一法」
5周目:「心身統一法実践編」
6周目:「中村天風式のヨーガとは…」
7周目:「私の好きなパワースポット」
8周目:「イルミネーションを見ながら感じること」
9周目:「偽証罪も動かぬ証拠が・・・」
10周目:「佐々木了雲先生に学ぶ」
11周目:「金融のプロから学ぶこと」
12周目:「一流になるためのコツとは・・・」
13周目:「「運命を拓く」を読んで <人間の心の在り方が人生を支配する>」
14周目:「マヤ暦とマヤ文明について」
15周目:「日本のTPP参加にてアメリカの圧力を感じること」
16周目:「砂糖が持つ依存症とは・・・」

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