ヤスのちょっとスピリチュアルな世界情勢予測
このページは、社会分析アナリストで著述家のヤス先生こと高島康司さんによるコラムページです。
アメリカ在住経験もあることから、アメリカ文化を知り、英語を自由に使いこなせるのが強みでもあるヤス先生は、世界中の情報を積極的に収集し、バランスのとれた分析、予測をされています。
スピリチュアルなことも上手く取り入れる柔軟な感性で、ヤス先生が混迷する今後の日本、そして世界の情勢を予測していきます。
一時期はどうなるのかとハラハラして見ていたウクライナを巡るロシアと欧米の敵対関係も、ロシアと東部ウクライナの親ロシア派、そしてキエフ政府との間で停戦が成立したため、次第に落ち着く方向に向かっています。いまだに経済制裁は続いているものの、近い将来戦争になるのではないかというような状況ではなくなっています。ロシアと欧米が水面下で対立を続けるという、「第2冷戦」の状態に移行しつつあります。
他方、中東に「カリフ国」というコーランのシャリア法で統治される宗教国家の建設を目標とする「イスラム国」の進撃は止まりません。アメリカをはじめ有志連合の空爆にもかかわらず、社会に不満をもった多くの欧米の若者を戦士として結集しつつ、勢いを維持しています。シリアのトルコ国境の町「コバニ」を陥落させる勢いです。まだ、バグダッド進撃の可能性も十分に残っています。
そのような状況なので、少し落ち着きを取り戻した感がある世界ですが、やはり水面下では、それこそ「抑圧されたものの噴出」が続き、これからさらに大きな変化と激動がやってくる可能性があります。
やはりロシアと欧米の敵対関係は臨界点に達し、戦争さえ予感させる危険な状況になってくるのでしょうか? また、「イスラム国」の戦士はこれから欧米で多くのテロを引き起こし、世界を混乱に陥れてゆくのでしょうか?
▼ジョン・ホーグの予言書『新しい冷戦』
このような疑問が尽きることはありません。そのようなとき、アメリカを代表するノストラダムスの研究者であり、自らも予言者の「ジョン・ホーグ」が新しい著書を発表しました。『新しい冷戦』です。前回の記事ではジョン・ホーグが今年の初めに発表した『2014年予言』の内容を紹介しましたが、今回はその続編でもある『新しい冷戦』の内容を紹介します。
この本では、ノストラダムス、マシアス・ストロムバーガー、そしてエドガー・ケイシーなどの予言者を引用し、特にロシアと欧米の敵対関係に注目し、これからの未来を予言しています。項目別に内容を分けて、要約的に紹介しましょう。
●ノストラダムスの予言する世界大戦
・この30年間、私は予言の解釈者として活動してきたが、いまほど第一次世界大戦が起こった1914年に近くなっているときはない。
・たとえばそれは、現代の劣化してしまった欧米のジャーナリズムに現れている。欧米のジャーナリズムは、信頼できる証拠を提示することなくMH17便を撃墜したのは親ロシア派であるとして、ロシアを激しく非難するキャンペーンを開始した。まさにこれは、第一次世界大戦前、ドイツ皇帝、ウィルヘルム2世を悪魔化し、戦争の準備に一役買ったジャーナリズムのキャンペーンと同じことだ。
・ノストラダムスの「諸世紀」を見ると、これからの世界大戦の予言は多いことが分かる。ロシアとアメリカの関係をノストラダムスは、最初は冷戦で睨み合いながらも、時期が来ると互いパートナーシップを組むことになるだろうとしていた。そのような予言があるため、私は早くも冷戦が終結する前の1986年に、「ロシアとアメリカはパートナーとなる」と予言した。この予言は、1990年代の緊張緩和の時期に実現した。
・だが「諸世紀」には、その後の状況が記載されている。ロシアとアメリカのパートナーシップは長くは続かず、新たな冷戦が始まるとしていた。だがこの冷戦は長くは続かず、最終的に第3次世界大戦に突入するとしている。
・第3次世界大戦は核戦争である。この結果、世界の人口の3分の2が死亡するとしている。
●マシアス・ストロムバーガーの予言
・しかし私がもっとも注目しているのは、ノストラダムスではない。マシアス・ストロムバーガーという1750年から1820年まで生きていた南ドイツの予言者の予言だ。マシアス・ストロムバーガーの予言は実に具体的で、そのほとんどが的中している。以下がそうした過去の予言だ。
・鉄道、車、飛行機の予言
「鉄の道が作られ、鉄の怪物が自然のなかを音を立てて走り去る。馬に引かれない車が現れ、人は鳥ででもあるかのように空を飛ぶ」
・第一次世界大戦
「森の先に鉄道が敷設されると、鉄の馬が見られるようになる。すると戦争が始まり、4年間継続する。この戦争は馬に引かれなくても動く鉄の要塞と、地上と空からやって来る力によって戦われる」
ストロムバーガーが住んでいた南ドイツの町に鉄道が敷設されたのは1914年であった。第一次世界大戦勃発の年である。上の予言はこのことを言っている。
・第一次世界大戦後のドイツのハイパーインフレ
「このひどい戦争の後、お金が価値をなくする時期がやってくる。200ギルダーではいっきんのパンさえ買えなくなる。だが、飢饉は起こらない。通貨は鉄で作られ、金貨数枚で小さな農場が買えるほど金は貴重になる」
・第二次世界大戦
「第一次世界大戦から20年から30年後、もっと大きな第2の戦争が起こる。世界のほとんどの国々が巻き込まれる。兵士でもないのに、何百万人もの人々が死ぬことになる。空から火が降り注ぎ、多くの偉大な都市が破壊される」
・第三次世界大戦
「国々の2度目の戦争の後、すべてを決定することになる3回目の世界的な大戦争が起こる。まったく新たな兵器が使われる。過去のすべての戦争の死者数を上回る数の人々が1日で死亡する。戦闘では人工的な兵器が使われる。目を大きく見開いたまま、地上の国々はこの大戦争に突入する。彼らはなにが起こっているのか意識できない。なにが起きているのか分かっており、それを公表する人々は黙らせられる。
この戦争ですべてのものが以前とは異なってしまう。そして地上の多くの場所は、墓場と化す。第3次世界大戦は、多くの国家の終わりとなる」
・このような恐ろしい予言だが、ストロムバーガーなどの予言者の多くはドイツ人であることに気づく。第一次世界大戦も第二次世界大戦もドイツが始めた戦争であった。これは、未来のドイツ人につながり、彼らが見ている光景を見ているからではないのだろうか?
●エドガー・ケイシーの予言
・このように、ノストラダムスとストロムバーガーの予言は大変に恐ろしいものだ。これから第三次世界大戦の大破壊は始まるとしている。
・しかし、これとはまったく反対の予言を提示しているのが、20世紀最大の予言者と呼ばれるエドガー・ケイシーだ。ケイシーの予言は自然災害については特に的中率が高かった。1998年を境にして、ケイシーの予言は当たらなくなったと言われる。たしかにタイムラインが大きくずれてきた感じがするが、これから的中する可能性はある。
・ケイシーは第2次世界大戦の勃発と開戦の日を的確に予言し的中させている。だが、第3次世界大戦に関する予言はまったくない。
・その代りに、「希望はロシアからやって来る」という一節が存在する。
・これは、まだ我々の未来が決定していないことを示しているのではないだろうか? ノストラダムスやストロムバーガーの予見する最悪な光景か、ケイシーが予言する楽観的な光景になるかはまだ決まっていない。未来を決定するのはこれからの我々自身の意思と行動である。
●集合無意識の暗い力に落ち込んではならない
・この2つの未来を分けることになるのは、民族的なトラウマや歴史的な怨念が抑圧されている集合無意識の暗い力に、我々が身を任せてしまうかどうかだ。これに身を任せてしまうと、我々は意識することなくノストラダムスやストロムバーガーの未来を決定してしまうことになる。
・だが、高い意識の灯火を点火し、集合無意識に内在する衝動の存在を自覚するなら、最悪な未来を避けることがまだできる。
・また、新たな金融危機は2016年から始まり、ドルの基軸通貨体制は本格的に終焉すると思われる。これにも備えなければならない。
以上です。
これがジョン・ホーグの『新しい冷戦』の簡単な要約です。どうでしょうか?
集合無意識の暗い力に無自覚になり、これに引き込まれてはならないとは実に含蓄のある言葉です。おそらくその通りでしょう。「抑圧されたものの噴出」は、これからどんどん本格化するはずです。これからどうなるのでしょうか?やはり、目が離せませんね。
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社会分析アナリスト、著述家、コンサルタント。
異言語コミュニケーションのセミナーを主宰。ビジネス書、ならびに語学書を多数発表。実践的英語力が身につく書籍として好評を得ている。現在ブログ「ヤスの備忘録 歴史と予知、哲学のあいだ」を運営。さまざまなシンクタンクの予測情報のみならず、予言などのイレギュラーな方法などにも注目し、社会変動のタイムスケジュールを解析。その分析力は他に類を見ない。
著書は、『「支配−被支配の従来型経済システム」の完全放棄で 日本はこう変わる』(2011年1月 ヒカルランド刊)、『コルマンインデックス後 私たちの運命を決める 近未来サイクル』(2012年2月 徳間書店刊)、『日本、残された方向と選択』(2013年3月 ヴォイス刊)他多数。
★ヤスの備忘録: http://ytaka2011.blog105.fc2.com/
★ヤスの英語: http://www.yasunoeigo.com/