船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井幸雄グループスタッフによるコラムページです。
日々仕事をする中で感じていることなどを自由に語ったページです（このページでは、便宜上、船井幸雄を“船井会長”と呼び、敬語表現を使わせていただいています。ご了承ください）。

　株式会社船井メディア編集部で月刊『フナイメディア』をつくっています。
　さて、船井会長が先日出した新刊に、『「百匹目の猿現象」を起こそう！』（サンマーク出版）という本があります。
　この本のなかに、「人をまるごと信じてみよう」という一節がありました。９６歳で天寿を全うされた関英男先生が、「赤ちゃんのように純真な心の持ち主で、人を疑うということをこれっぽっちもしない方であった」とあります。
　そして関先生を真似て、相手をまるごと信じることを自分に課してみた船井会長は「何より無条件に相手を信じることが、これほど気持ちよく、また気が楽な行為であるとは思ってもみないことでした」と書かれています。これを読んで、すがすがしいような楽しい気持ちになりました。
　何か悪いことが起こるのではないかと心配して、子どもを未知の世界に放つことができない親とか、有益な情報にも「そんなことあるはずない」と疑ってかかる人に、たまに遭遇します。逆に、どんなときでも心配しないし、疑ってかからない、という人にも出会います。心配しない、疑わない、不動の信頼感というのは、どこから生まれてくるものなのでしょうか？　
　ここからは自分の経験になるのですが、私は次のように考えています。
　それはまず、自分を取り巻く世界が善意であるという信念から始まると思います。そして自分に正直に生きることだと思います。　
　周囲と自分への信頼感をもって生きることができると、心が軽くなります。疑い、執着、取り越し苦労、心配などを手放して、シンプルで自由な心持ちでいられます。
　何年か前、上野の博物館で、平安時代の住居跡から掘り出されたという小さな仏像を見たことがありました。手のひらに乗るくらいのちいちゃな持念仏でしたが、その顔が不安も恐れもない、ゆだねきった安らかな表情だったことが心を打ちました。まさに“全幅の信頼”のうちに憩うている、といった感じです。信頼のうちに生きると、いつもこのような顔で生きることができるのではないか、と感じました。
　疑わないで生きることは楽で、しかも幸運を呼び寄せる近道ではないでしょうか。


１周目：「どんな相手も包み込む人間弥盛(イヤシロ)」
２周目：「船井会長とお肉」
３周目：「きれい好き　（テーマ：私が仕事や生活の中で取り入れている“船井流”）」
４周目：「「否定しない」ことの偉大な力　（テーマ：私が仕事や生活の中で取り入れている“船井流”）」
５周目：「お客様志向――気のつく人　（テーマ：私が取り入れ始めた“船井流”）」
６周目：「会長から学ぶこと　（テーマ：私からみた船井幸雄）」