船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる
このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。
名前:広川 裕子
『舩井幸雄.com』をご覧の皆様こんにちは。
イリアール株式会社の広川裕子です。
1年で一番寒い季節ですね。風邪やインフルエンザが流行していますが、皆様はお元気でお過ごしでしょうか?
最近、息子のお喋りに「ナマハゲ」が頻繁に登場します。
なので、気がつけば私もナマハゲのことを考えています。
ご存知のとおり、ナマハゲとは、秋田県男鹿地方を中心に受け継がれている民俗行事です。
関西出身の私には馴染みのない行事ですが、年末年始テレビで見かけるナマハゲの姿は迫力があり、実際に家に来たら怖いだろうな……と想像します。
奇声をあげながら、ドスドスと土足で暴れるナマハゲと、泣きながら逃げ回る子供……。
私が幼い頃に経験していたら、大人になっても忘れることができない恐怖体験になっていたことでしょう。
実は、私は着ぐるみが苦手です。
子供の頃に父親と行った子供向けイベントで、巨大な着ぐるみにさらわれ、客席からステージへ連れ去られた経験がトラウマとなっているのです。
※客観的には、ほのぼのとした光景だったと思います。
近年、男鹿市では、ナマハゲを自宅に招き入れる家が減ってきているそうです。
大きな理由としては、
・ナマハゲを受け入れるために家の中を片付けるのが手間である。
・子供には恐怖が大き過ぎる。
という点だそうです。
ただでさえ慌ただしい年末年始に、ナマハゲが暴れても良いように、家の中を整えるのは大変でしょう。
子供の恐怖体験についても、「そんなことをしたらナマハゲが来るよ」と引き合いに出す目的であれば、大きすぎる気がします。
そういえば、節分の鬼も、ナマハゲと同様に子供に恐れられていますね。
毎年、息子の保育園の節分イベントは、阿鼻叫喚の騒ぎになるそうです。
「夜泣きするようになった」と保護者からのクレームを受けて以降の鬼は、いささかソフトになったと園長先生が話されていましたが、それでも子供にとっては平和な日常を揺るがす大事件でしょう。
実は、鬼に扮するのは退職された先生で、クリスマスのサンタクロースも兼任して下さっているようです。大歓迎された数ヵ月後に、怖れられ罵倒(?)され豆をぶつけられ退散とは、いささか気の毒ですね。その上、クレームまで聞かされるとは……。
息子がまだ小さかった頃に、閉店間際のショッピングセンターで出口のドアが閉ざされてしまったことがありました。「閉じ込められた!」とパニックになった彼は、「まりあ先生を呼んで!電話して!早く!!」と叫びました。
横に母(私)が居るにも関わらず、何故保育園の先生に助けを求める? ……と、少々ガッカリしながら理由を聞くと、まりあ先生は、節分の鬼から自分を守ってくれたからだと答えました。
なるほど。大きな恐怖から身を守ってくれた先生は、彼の中で最も頼りがいのある存在だったのでしょう。きっと、先生は、私や私の父のように、面白半分に子供を差し出したりせず、自分も怖いけれど勇敢に鬼に立ち向かい、身をもって子供を守る姿勢を見せたのでしょう。
そんなことを考えながら、なんとなく、ナマハゲを思っています。
受け入れ側の負担も良く分かりますが、このまま廃れていくには惜しすぎる伝統ですよね。
第一、ナマハゲは悪者ではありません。人間の怠惰や不和を諌め、災いを祓ってくれる、神様の使いです。
「泣く子はいねがー」
「親のいうこど聞がね子はいねがー」
「ここの家の嫁は早起きするがー」
「怠け者はいねがー」
こういった問いかけの一つ一つに答え、まずは、神の使いの前で大人自らが身を正す。家長は家族を真剣にかばう。ナマハゲをなだめる。
形式ではなく、そういった真摯な姿勢を子供に見せることで、少なくとも「ああ、怖かった」という恐怖だけではない経験が、子供の中に受け継がれるのではないでしょうか。
時代の変化に逆らうことはできませんが、未来にも永く伝承しつづけてもらいたい伝統だと思います。
ちなみに、息子が頻繁に口にする「ナマハゲ」は、男鹿のナマハゲのことではなく、人気アニメ(ゲーム)の「妖怪ウォッチ」に登場するキャラクターのことでした。
今年の節分は、豆を鬼(家長=主人)にぶつけるだけではない行事にしたいと考えつつ……。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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20周目:「一期一会を感じたこと」
21周目:「言い訳大臣と勇気レンジャー」
22周目:「斜45度後方」
23周目:「泣く技術」
24周目:「匂わない日々」
25周目:「想い出音」
26周目:「ならば、どう生きる? 〜『いのちの革命』を読んで〜」
27周目:「文字から気づく意外な自分」
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