船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井本社グループスタッフによるコラムページです。 「これからは“本音”で生きるのがよい。そのためには“本物の人間”になることが大事」という舩井幸雄の思想のもと、このページでは、社員が“本物の人間”になることを目指し、毎日の生活を送る中で感じていること、皆さまに伝えたいことなどを“本音ベース”で語っていきます。

書:佐野浩一
船井幸雄グループ社員の日々もの思ひ、考へる あの社員の一日を公開!
なんとなくナマハゲを思ったあと、妖怪について考える。
2015.3.25(Wed)
社名:イリアール(株)
名前:広川 裕子

 『舩井幸雄.com』をご覧の皆様こんにちは。
 イリアール株式会社の広川裕子です。
 コールセンターに在席して4年目、花粉症対策サプリメント「青みかんの奇跡」のご注文とともに、春を感じるようになりました。皆様、今年の花粉の影響はいかがでしょうか?

 前回のこちらのコーナーで、「なんとなく、ナマハゲを思う」という文を書かせていただきました。ホントに、なんとなく、ナマハゲを思っただけの話で恐縮だったのですが、今回は、その後、妖怪について思ったことを書かせていただこうと思います。

 妖怪と言えば、一番に思い出すのが、幼い頃、寝る前に父が話してくれた“のっぺらぼう”の話です。

 夜遅く、暗いひっそりとした道を、男の人が歩いています。しばらく行くと、道端で若い女の人がしゃがみこんで泣いているところに通りかかりました。
 「どうしたのですか?」と心配して声をかける男の人。「実は・・」と言いながら振り向いた女の人の顔には、目も鼻も口もなく・・・。
(ここで、私と妹はキャーッと言って布団をかぶります)
 男の人はびっくりして、無我夢中で逃げ出し、明かりが灯っていた蕎麦屋に駆け込みます。
(父の演技に拍車がかかります)
 「助けて下さい!!・・い、いま、・・ゼイゼイ・・目も鼻もない女の人がいて・・ゼイゼイ・・」
 すると、蕎麦屋のご主人は、「それは・・、こんな顔ですか?!」と言って、振り返り・・・・・
(私達の騒ぎ声が大きくなり、1階から母に「早く寝なさい!!」と怒鳴られます)


 何度も何度も聞いた、お決まりの話です。
 大人になってから、この話のもとが、小泉八雲作「怪談」の中の「むじな」であると知りました。子供の頃は、父の体験談だと思い込んでいました。
 それにしても、妹と、キャーキャー騒いでいる時はふざけ半分で楽しいのですが、独りで思い出した時の心細さといったら・・。“のっぺらぼう”のイメージ繋がりで、“座敷わらし”も“一つ目小僧”も、夜、トイレに行けなくなる原因となりました。

 水木しげるさんの「ゲゲゲの鬼太郎」が同級生の間で流行ったのは小学生の頃です。
 けれども、目がキラキラした少女漫画しか読んだことのなかった私にとって、鬼太郎のパサパサの髪や、隠された左目がとても怖く、アニメを見ることも漫画本を手に取ることもできませんでした。

 幼い頃から、恐怖の対象だった妖怪が、実は、オカルトだけではなく、ユーモアやファンタジーの部分も持ち合わせていることを感じたのは、最近になってからです。
 考えてみれば、“のっぺらぼう”も“一つ目小僧”も、これといって危害を加えるわけでもなく、ただ驚かせることを生業(?)としている、なんともひょうきんな妖怪ですね。

 鬼太郎も、妖怪と人間が共存できる平和な世界を願い活躍するなど、好青年ではないですか!妖怪を誤解したまま過ごした子供時代が勿体無かった気になります。


 では、現代の子供たちは、妖怪に対してどのようなイメージを持っているのでしょうか?
 おそらく、「楽しく」「ユニークな」「明るい」イメージでしょう。ご存知、子供たちの間で大流行している“妖怪ウォッチ”のキャラクターのイメージです。

 妖怪ウォッチに登場する妖怪たちは、それはそれはユニークで親しみやすく、不気味さや暗さを感じさせません。

 例えば、“モレゾウ”という、象の姿をした妖怪。この妖怪に取り憑かれたら大変です。突然、我慢できないほどの尿意におそわれ、トイレに駆け込むハメになります。
 また、“バクロ婆”が取り憑いた人は意に反して本音を暴露してしまい、“しゃれこ婦人”が取り憑くと、誰でもド派手なファッションになってしまうのです。
 場の雰囲気を悪くさせる“ドンヨリーヌ”と、場の雰囲気を和ませる“ホノボーノ”は夫婦です。

 このアニメの中では、“のっぺらぼう”や“一つ目小僧”は、「古典妖怪」と分類され、「そんな様子じゃぁ、怖くないですよ、先輩」と現代の妖怪に駄目出しさえされる存在です。
 刺激が多く、妖怪より人間の方が恐ろしいとも思える凶悪な事件が起こる昨今・・。現代においては、ただ驚かせるだけの妖怪など、恐怖の対象ではないのかもしれません。

 子供たちの大半が、“妖怪ウォッチ”という妖怪に取り憑かれている様子です。
 大昔から言い伝えられる妖怪と、アニメのキャラクターでは、その存在の背景は違うでしょう。
 けれども、目に見える者以外の存在に想像をめぐらせ、それを身近に感じ、畏怖したり尊敬する、そういう気持ちを持つ良いキッカケになるのではないでしょうか。

 ・・と、自分に言い聞かせながら、妖怪“ムリかべ”の台詞「む〜り〜!」や、“一旦ゴメン”の謝り方(こちらは身振り付)「ごめ〜ん、ごめ〜ん、いったんごめ〜ん!」を真似る息子の姿に、怒りがヒートアップする自分と戦う毎日です。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。


13周目:「シンクロの不思議」
14周目:「チューブちゃんのこと」
15周目:「親の心子知らず」
16周目:「最高の褒め言葉」
17周目:「+αのサービスを」
18周目:「Gの恐怖」
19周目:「2013年夏の想い出」
20周目:「一期一会を感じたこと」
21周目:「言い訳大臣と勇気レンジャー」
22周目:「斜45度後方」
23周目:「泣く技術」
24周目:「匂わない日々」
25周目:「想い出音」
26周目:「ならば、どう生きる? 〜『いのちの革命』を読んで〜」
27周目:「文字から気づく意外な自分」
28周目:「なんとなく、ナマハゲを思う」

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