船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる

このページは、船井幸雄グループスタッフによるコラムページです。
日々仕事をする中で感じていることなどを自由に語ったページです（このページでは、便宜上、船井幸雄を“船井会長”と呼び、敬語表現を使わせていただいています。ご了承ください）。

　私の高校時代は硬式野球部に在籍し、甲子園を目指す高校球児でした。７月末から８月にかけてのこの時期、必ずと言っていい程、最後の夏の大会を思い出します。もうそれは１０年も前のことになりますが、記憶から薄れることは全くありません。夏の大会の１つ１つのプレーの記憶は本当に鮮明です。野球部の旧友とも決まってこの時期は連絡を取り合い、今年のチーム事情を報告し合います。ピッチャーの球速は何キロだとか、打線はどうとか、プロ注目の逸材はいるのかとか。特に甲子園間近の準決勝や決勝だと実況中継付きで連絡を取り合います。
　
　ではなぜ、こんなに鮮明に記憶に残るのでしょうか？

　私は幼い頃からとにかく「甲子園出場」が最大の目標でした。それ以後の人生設計は全くないくらい、「甲子園」という目標は強烈でした。志を同じくした野球部の同志は他県からも集まったりしながら、目標に向かって１年ほぼ３６５日練習に明け暮れました。「甲子園」という唯一無二の目標はチームの結束力を高めました。早朝の練習、授業後の練習、居残り練習と本当にハードでしたが、どんなに辛いことがあっても仲間と支えあいながら耐えることができたのです。
　
　意識のレベルが高い仲間が本気で志を一つに高い目標を目指したからこそ、辛い練習に耐えることができ、また１０年経っても記憶に鮮明に残るのでしょう。

　しかし、仕事において志を同じにすることはそんなに単純な作業ではないと思います。年代も違う、個性も多種多様、人生の目標も個々それぞれでしょう。私は個々の力が抜きん出てもチームは勝利できないことを野球で存分に味わいました。仕事でもおそらく一緒でしょう。

　私は前回、転職してきたと書きましたが、（株）本物研究所の素晴らしいところは理念、志を一つにしようと努めている姿勢です。

Ｆｏｒ　ｔｈｅ　ｃｈｉｌｄｒｅｎ　ｉｎ　ｔｈｅ　ｆｕｔｕｒｅ　

　これは弊社の最大の理念です。理念は心がけるものでもなく、本能として湧き上がるものと考えます。無理やり歩調を合わせるものでもないでしょう。志を同じにしようと議論する以前に、半強制で企業の命令に従わざるを得ない現状も世の中には多々あるでしょう。違う見方をすればそんな議論ができるだけでも幸せです。理念を煮詰めることで、弊社の理念は今後より高貴なものになり、仲間との結束力が強まるはずです。この努力を継続することが重要で、それにより目標に近づけるはずです。

　あの時の夏の興奮を今の仲間達と味わうことができればこれ以上にない幸せです。


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４周目：「旧友　（テーマ：“働く”ということは）」