船井幸雄グループ社員の、日々もの思い、考へる
このページは、船井幸雄グループスタッフによるコラムページです。
日々仕事をする中で感じていることなどを自由に語ったページです(このページでは、便宜上、船井幸雄を“船井会長”と呼び、敬語表現を使わせていただいています。ご了承ください)。
名前:服部 真和
皆さんこんにちは。今日からこの、船井幸雄グループ社員による「日々もの思ひ、考へる」は、18周目を迎えます。いつもお読みいただき、どうもありがとうございます。
さて先日、テレビ番組でおなじみの歌手・美輪明宏さんが主演している「毛皮のマリー」というお芝居を観に行きました。本日はそこで感じたことをご紹介したいと思います。「毛皮のマリー」は前衛演劇でその才能を世に知らしめた故・寺山修司さんの作品で、1967年の初演時にも美輪明宏さんが主演し、伝説的な人気を呼んだ作品であります。
主人公の毛皮のマリーとは、盛りの時期を過ぎてはいるけれども妖艶で怪しげな雰囲気を持っている男娼です。寺山さんが美輪さんのために書き下ろしたと言われているその役は、まさしく美輪明宏さんしかいないほどぴったりでしたし、役柄が彼に降臨してきているような神々しささえ感じました。お芝居は、毛皮のマリーの悲喜こもごもを通して愛とは何かまでを考えさせてくれるような奥深い展開なのですが、見せ場のシーンの中のひとつにおいて、マリー(美輪さん)の言う台詞(せりふ)の中でグッと私の胸に響くものがありましたので、今回はその部分を紹介させていただいと思います。
それについては、そのマリーの台詞と公演パンフレットに記載されていた美輪明宏さんのコメントを引用したいと思います。
まずは、寺山修司さんの書いた戯曲から毛皮のマリーの台詞です。
マリー「世界は何でできてるか考えたことある? 水夫さん。表面は大抵、みんなウソでできているのよ・・・・・・牛肉の缶詰のレッテルだけの話じゃない、人生っていうのはみんなそう!表面はウソ、だけど中はホント。中はホント、と思うには、表がウソだといわなきゃならない。ね、そうでしょう? 魂が遠洋航海するためには、からだの方はいつも空騒ぎ!いつでも二つの追っかけこでジャンケンで敗けた方がウソになってホントを追っかける。歴史はみんなウソ、去ってゆくものはみんなウソ、あした来る鬼だけが、ホント!(煙草のけむりを吐き捨てて)さ、これでおしまいよ。あたしの身の上話は・・・・・・」
※「戯曲 毛皮のマリー・血は立ったまま眠っている」寺山 修司(角川文庫) より引用
そして、上の台詞に対する美輪明宏さんのコメントです。
「世界は何でできてるか考えたことある? 水夫さん」の解釈の仕方にしても、「牛肉の缶詰のレッテルだけの話じゃない、人生っていうのはみんなそう」という中身と外が違うのが世間の常識という、つまり本音と建前の話をしている。そこで、「魂が遠洋航海するためには、からだの方はいつも空騒ぎ」という台詞。魂の遠洋航海とは、人間がこの世に生れてきて死ぬ、転生輪廻の物語です。魂、霊魂、それが純粋エネルギーとして純度の高い魂になるためには、ありとあらゆる人種、性別、職業、人間の人生をうまれかわり、死にかわりして、その経験を積むたびに人は他人の喜怒哀楽に対する思いやりが生まれてくるわけです。魂の方はそれで人に対する思いやり、痛み、温かさというのが解るけれども、体の方はいつも大騒ぎ、男になったり、女になったり、ユダヤ人になったり、日本人になったり。妊娠してみたり、いろいろなことがあって、その苦しみや悲しみ、落ち込んでみたりと、あらゆることを体験しなければいけないのです。だからいつも体の方は空騒ぎなのです。
権力者が無理を通せば道理が引っ込んでしまうという、悔しいけれどもそれが世の中の通り相場になっている。「歴史はみんなウソ」というのは、時の権力者によって全部都合のいいように歴史の本は書きかえられている。その事を指している。権力に負けて去って行った人たち、自分を置いて死んで行った者達への哀れみ、それ等は血縁関係者であったり、愛した男たちであったり、女たちであったり、子供であったり、為政者に蹴散らされた庶民であったり、なぜあなたたちは戦わなかったのか、もっと立ち上がって戦えばよかったのにと。だから「去ってゆくものはみんなウソ」という台詞になっている。そして「あした来る鬼だけが、ホント」と、みんな「ウソ」なのだけれども、明日になれば会社に行かなければいけない。会社には嫌な上司とか、足を引っ張る同僚がいたり、家の中にも大姑、小姑がいたり、PTAに行けば敵対する人がいたり、人間社会どこへ行っても赤鬼、青鬼はいるわけです。だから「あした来る鬼」だけは、現実で生きている以上は逃げ場がどこにもないという避けられない事実です。そして「あした来る鬼だけが、ホント」という台詞に結実します。』
※2009年「毛皮のマリー」公演パンフレットから引用
「あした来る鬼だけが、ホント」、なにか抽象的な感じがして難しい感じがしたのですが、美輪さんのコメントを読みその台詞の裏の深い意味を知り、とても素敵な台詞だなとその公演を観終わった後、思いました。美輪明宏さんが主演・演出する「毛皮のマリー」はこれから全国を巡回公演するそうです。
ご興味のある方はこちらをご参考にしてください。→ http://www.parco-play.com/web/page/information/mary09/
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