中村陽子の都会にいても自給自足生活

このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の中村陽子さんによるコラムページです。
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。

メダカのがっこうには、以下のような3つの宣言があります。

1.私たちは、田んぼから瑞穂(みずほ)の国日本の自然再生をします。
2.私たちは、お米中心の一汁一菜の食事で日本人の心身を健康にし、食料自給力をつけます。
3.私たちは、命を大切にする農家と手をつなぎ、生きる環境と安全な食料に困らない日本を次世代に残せるような先祖になります。


このコラムでは、「メダカのがっこう」での活動内容や、様々な経緯で「メダカのがっこう」に参加された方々のご紹介や、健康のための大切な情報などをお届けしていきます。

2022.02.20(第89回)
子どもを元気にする「生命尊重食」=有機給食を
いまこそ文科省にお願いしましょう!

 日本には食養生の考え方があるので、病気を食べもので治すという歴史があります。貝原益軒、石塚左玄、桜沢如一の教えは今も引き継がれています。
 食糧生産の農業の方でも、自然界に人間が手を加えるほど真の生産性が悪くなること、「無為自然」を唱えた福岡正信さんの著書「わら一本の革命」(春秋社)は一斉を風靡しました。日本は有機農業面積は狭いですが、哲学や技術において有機農業の先進国です。
 これらを精神基盤に持つ先人たちが最初に体の異変を感じたのは1950年代、戦後登場した化学肥料と農薬を使う近代農法を取り入れた農家たちの健康障害を診療した柳瀬義亮医師です。彼は近代農法を死の農法と呼び、生命の農法を打ち立てました。有吉佐和子さんの「複合汚染」(新潮文庫)の主人公です。この小説は、1974年から朝日新聞に連載され、日本中で話題になりました。私の母も毎日熱心に読んで、食に気を付けるようになりました。その少し前、1970年ころから、子どもたちにアトピーという症状が出はじめました。原因は複合的にあると思います。微量元素を多く含む塩田の塩から、塩化ナトリウムの塩に変わったことや農薬、添加物なども一因、その後も原因は増えることはあっても減ることはありませんでした。

子どもの健康を考えた給食活動の第一期
「いただきます みそをつくるこどもたち」に登場する福岡の高取保育園の西福江園長は、1970年ころから始まった子どものアトピーに向き合い、保育園の給食を、玄米、みそ汁、納豆、無農薬野菜や魚や海藻、吟味した調味料に変えました。すると、毎年数人入園してくるアトピーの子どもたちの症状が1か月ほどで改善したり、全体に元気なのに落ち着いている子どもたちが育つことが分かりました。
 この現象は、連絡も取り合っていないのに全国の保育園や幼稚園で同時多発的に見られます。同じころ、東京都武蔵野市の境南小学校では、山田征さんのグループが子どもに安全でおいしいものを食べさせたいと思い、栄養士さんや校長先生を巻き込んで「素性の分かる安全給食」を始めました。ここでも調味料はすぐ良いものに変えました。伊豆大島の塩、味噌、醤油、オイル(NONGMOでノルマルヘキサン抽出していない)などです。調味料は重要なポイントです。1980年代に入ると、今治市の地産地消から有機給食への挑戦がはじまりました。

有機給食を意識して始めた第2期
 1970年代の第1期から40年余り、この間の食環境の悪化は著しく、学校給食の改善は自治体レベルではなく、時々現れる栄養士さんの個人的努力に頼っていました。5年ほど前、トップダウンで有機給食に取り組む自治体が現れました。
 千葉県いすみ市です。いすみ市が100%有機米給食になったのをきっかけに、全国で有機給食を望む親御さんたちの活動が盛んになりました。2020年9月25日には、世田谷区の学校給食を有機無農薬食材にする会主催で、「子どもたちの給食を有機食材にする全国集会」が開催され全国で活動している保護者や農業者が集結しました。現在有機給食を実行している自治体は14市町村になります。
 世界では、イタリアやフランスで有機食材導入50%以上になり、韓国では2021年既にソウル市の全小中高校で、有機給食が教育の一環と位置付けられ無償化されています。

今年から国が有機農業推進と学校給食を目標に挙げました
 我が国も有機農業や有機農作物使用を推進する方向を出しており、2022年、農水省が「みどりの食料システム戦略」で有機農地面積を2050年までに25%、約100万ヘクタールに広げる目標を掲げ、そのために公共調達の出口の1つとして学校給食を挙げました。
 また、2022年2月25日に環境省のグリーン購入法のなかで、有機農産物の調達が推薦され、金子農水大臣が、農水省の食堂に有機農産物を導入するとの記者会見もありました。
 国立の小中高校への導入も推薦されています。https://www.maff.go.jp/j/douga/220225.html

なぜ「生命尊重食」という言葉を使うのかについて
 表題に掲げた「生命尊重食」という言葉をなぜ使用するのかの説明をしますと、有機という言葉は、オーガニックという英語の翻訳であり、巷に溢れ、それが本来の生命を尊重するものであるという意味が薄れてしまっているからです。原点回帰の必要を感じ、「人間だけでない、すべての地球の生きものの命を尊重する食」という意味を持つ「生命尊重食」は、持続可能な地球での人間の在り方、SDGsやエシカル消費を満たすものになると思います。

ここからは本丸である文部科学省の出番です。
 有機食材導入への環境は整ってきました。
 今、これを成就させるのは文部科学省です。あとは子どもの健全育成と教育の機会均等の大義から、学校給食法に現在ある地産地消に加えて有機食材導入をお願いいしたいと思っています。学校給食は、各家庭の事情や状況を超えて全ての子どもたちに本当の栄養を持つ生命尊重食を届けることが出来ます。1日1回、年160回あまりの給食ですが、子どもの体温を上げ脳の発達も促す力があります。
 戦後、飢えをしのぐために始まった学校給食。アメリカからの援助であり、余剰農産物の受け皿でもあり、食の欧米化を招いた大本でもあります。77年の間に米飯給食に移行する変化が1度ありましたが、今が学校給食に「生命尊重食」を導入する戦後最大の大転換の時ではないでしょうか!

 実はすでに「学校給食に生命尊重食を導入する会」を作り、出来るだけ多くの給食活動をしている市民団体に名を連ねていただいて、文部科学大臣に請願書を出したいと考えています。賛同される方がいらっしゃいましたら、メダカのがっこう中村陽子までご連絡ください。連絡先:npomedaka@yahoo.co.jp
 ここに農家や市民団体11が協力して開催する「オーガニック給食フォーラム」をご案内します。申し込みは下記からよろしくお願いします。
https://peatix.com/event/3140493


バックナンバー
22/09

子どもたちのために立ち上がったカッコイイ首長さん紹介

22/08

有機給食にトップダウンの時代がやってきた!

22/07

田んぼカフェでもシードライブラリー始めました。

22/05

食料危機が来ることは悪くない

22/04

食品表示をさせない問題について考える

22/03

最近気が付いた黒焼きの正体

22/02

子どもを元気にする「生命尊重食」=有機給食をいまこそ文科省にお願いしましょう!

22/01

有機給食へのはじめの一歩

21/12

国が推進するゲノム編集の進捗状況とOKシードプロジェクトの中間報告

21/11

私の炭生活

21/10

導かれて炭に目覚めた私の炭遍歴

21/09

秋にこそ楽しむマコモの浄化力

21/08

今は亡き稲葉光國先生の功績に感謝して

21/07

映画「食の安全を守る人々」

21/06

OKシードマークをご紹介します。

21/05

有機給食を支える技術と政策、育てる心

21/04

野菜の栄養価をみえる化したら…有機給食が実現する

21/03

ゲノム編集トマトの苗分け始まってしまいます!

21/02

こんな町に住みたい 元気な子が育つ自治体調べてみました。

21/01

有機給食と有機農業の素晴らしい関係が始まりました

20/12

日本人の遺伝子配列が教えてくれる伝統和食

20/11

種苗法改正案の慎重審議をお願いする活動に協力してください。

20/10

種苗法改正は11月強行採決の予定。反対の声を#で届けましょう!

20/09

有機給食全国集会のご報告

20/08

食べ物を変えたいママプロジェクト 一人から始めるママたち

20/07

そうだったのか種苗法改正

20/06

私のナウシカプロジェクト 自然再生葬編

20/05

種苗法改正って何? 賛否両論の理由と、どうしてもわからない大きな矛盾

20/04

WorldShift 不安から慈愛へ 〜コロナが教えてくれたShift〜

20/03

私の安上がりシンプルライフ

20/02

こんなに元気な子が育つ有機の和食給食

20/01

みんな母親たちの味方です。敵はいません。頼りにしましょう!

19/12

自家増殖原則禁止とは(種苗法改正が次の国会で通ってしまうと大変です)

19/11

私の一番の味方でいてくれた母を偲んで

19/10

2019年12月2日〜12月12日 アメリカを変えたママがやって来る!日本のお母さんたちも、アメリカのママたちに続こう!

19/09

ゲノム編集について知っていてほしいこと

19/08

今一番の緊急課題。それは子どもの食を有機にすること!

19/07

人も自然も健康を取り戻すのはとても簡単です。

19/06

韓国の有機栽培面積が日本の18倍になっているのはなぜ?

19/05

不調の原因が一つ明らかになりました。小麦とパンを変えましょう!

19/04

やっぱり、人間の腸能力はすごい!

19/03

今年も醤油を搾って、来年のもろみを仕込みました。

19/02

種子法廃止後、最新状況をご報告します。

19/01

田の草フォーラムに来てもう一つの国を生み出す仲間になって!

18/12

第8回田の草フォーラムin東京 草と向き合う田んぼの達人が集合します!

18/11

千葉県いすみ市で全市で有機米給食が始まりました。

18/10

原発と自然エネルギーと火力発電や水力発電の関係

18/09

40年前、子どもの命を支える食に立ちあがった人たち
―高取保育園、麦っこ畑保育園のお話―

18/08

ガン細胞のエサを解明したコリン・キャンベル博士の研究

18/07

私のナウシカプロジェクト

18/06

食と農に大異変

18/05

家族の健康を守るためにできること

18/04

種子法廃止とTPPとISD条項の関係を知っていますか?

18/03

本当に恐ろしいのは大自然の逆襲です

18/02

改めて農薬の害を知ろう!

18/01

最近感動したことと考えたこと。

17/12

ダーチャを知っていますか? 種播く土地を持つ人間は最強です。

17/11

知ることは力になる 知っている国民になろう!

17/10

衆議院選挙の当選者に5つのお願いを出しました。

17/09

もう一つの国づくりと裏の世界

17/08

8月2日種子法学習会の報告とまとめと見えてきた方向

17/07

怒涛のように崩壊する日本の食の安全

17/06

拝啓 安倍晋三内閣総理大臣殿

17/05

種子法廃止につづいて品種の多様性と種子情報が奪われる!

17/04

日本の種と自家採種の権利が大変なことになっています!

17/03

野草の季節が始まりました。なぜ野草なのか。

17/02

自家採種を守っている農家たち

17/01

お米の優位性10項目

16/12

恐るべき田んぼの生産力

16/11

「食は命」を知っている料理人

16/10

田の草フォーラムのことで頭がいっぱい

16/09

米飴を作ってみてわかったこと

16/08

知恵と技を極めているじいちゃんばあちゃん(ご先祖様)のあとに続け!

16/07

炭の研究開始に当たり、3人の炭焼き名人に会ってきました。

16/06

炭の力を体験しました。

16/05

生きものいっぱいの田んぼへ行こう!(メダカのがっこう紹介)

16/04

野草を愛する人は自然を理解してほしい。

16/03

もし逆表示でなかったら農産物はどういう表示になるのか
―遺伝子組み換えの表示が消されていく―

16/02

遺伝子組み換え作物に対するメダカのがっこうの考え

16/01

塩で本当に心配しなければならないこと

15/12

日本人の乳酸菌の宝庫、たくあん・ぬか漬けは自分で作ろう。

15/11

梅干しは日本人の食養生の基本

15/10

砂糖や甘味料が自給自足生活と相容れない理由(わけ)

15/09

これぞ現代の最強サプリメントだ!
〜米・味噌・梅干し・黒焼きという高機能食品の恩恵に浴そう〜

15/08

日本人は昔から味噌という高機能サプリを持っている

15/07

自家採種できる種を子孫に残すオイルプロジェクト

15/06

赤峰勝人は現代の食医だ!――アトピーが治らないわけ

15/05

今こそ、本物の米、味噌、梅干し、黒焼きが必要なわけ 

15/04

新潟県阿賀町に元氣な糀ばあちゃんあり(山崎京子さんの場合)

15/03

醤油造りのご先祖様

15/02

次世代のために「なんでもやるじゃん」メダカのがっこうの理事Mさん紹介

15/01

子育て介護を終えて、地球とみんなの元気のために生きる

14/12

東京から移住、田舎で子育てをするホームページビルダー

14/11

「自給自足くらぶ」でどんどん幸せに

14/10

都会にいても自給自足生活のおすすめ

Profile:中村 陽子(なかむら ようこ)
中村 陽子(なかむら ようこ)
首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。

1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。 長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/

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