娘からみた“真（芯）”の船井幸雄

このページは、船井幸雄の実の娘で現在、本物研究所社長の佐野浩一の妻の佐野ゆかりさんによるコラムページです。実の娘だからこそ知っている、家庭での船井幸雄の姿を中心に、過去も振り返り、家族間の様々なエピソードも交えながら本音で語っていただきます。
娘の視点から、“真”の船井幸雄を語っていただき、より深い、船井幸雄の“芯”に迫っていきます。

　我が家の末っ子ももうすぐ６歳。。。とりあえず乳幼児期の手のかかる時期はあともう少し。。。という嬉しいような寂しいような感じです。
　上の子どもから考えると、長い子育て期間でしたが、まだまだ続くとはいえ、ようやく少し余裕が出てきたように思う今日この頃です。
　結婚式のスピーチで友だちに「あんまりお酒を与えないでください」と言われてしまうくらい、昔はお酒が大好きでしたが、子どもが生まれてからは、飲んでしまうとあとがしんどくなってしまうからとあえて飲まなくなりました。
　私が物心ついたころから、父と母はよく寝る前に晩酌をしていました。子ども心に「なんか楽しそうでいいなあ。。。お父さんとお母さんは仲がいいんだなあ。。。」と思っていました。
　父は仕事で出張も多かったのですが、家に帰ってこられる日はまっすぐ家に帰ってきて、母とこうして晩酌をしていました。そして「やっぱりうちが一番！！」とよく言っていました。母も父がいないときは飲んでいませんでしたが、父が帰ってくると「家事もすませて、お風呂にも入って、あとは寝るだけ！！にしてからの晩酌は最高なのよ〜」と言いながら、おいしそうに熱燗を飲んでいました。
　小学生高学年くらいになると、その晩酌の時間に私も起きていることがあり、父に「ちょっとおまえも飲んでみるか。。。」と勧められたり（！？）。。。いやいや。。。母が「子どもは『おちゃけ』ね。。。」って笑いながら、よくお茶を入れてくれました。たまに兄たちも一緒になって、みんなで他愛もない話をしたり、家庭用カラオケ機で盛り上がったり。。。今でもそのリビングでの楽しかった思い出がよく浮かんできます。
　今、その頃の父と母と、多分自分が同じ世代になりました。子どもたちも手から少しずつ離れつつあります。すると、自分も父と母と同じようなことをしていることに気がつきました。飲まなくなっていたビールも、最近は主人が仕事から帰ってくると、一口もらうつもりが、ほぼ一人で飲んでしまったり。。。
　二人で他愛もない話をしながら、毎日寝る前にお酒を飲んだりお菓子を食べたりしています。子どもたちの見ているテレビを一緒に見たり、あーだこーだと話をしていると、楽しくて心地よくて、一日の疲れが癒される時間に感じられます。主人も「家で飲むのが楽でいいなあ〜」って言ってくれるので私もなんだか嬉しくて、話も弾んで、気がついたら笑い転げていたり、気がついたら話しこんで深夜２時ごろになっていた。。。なんてこともあります。
　日々仕事や家庭を持って生活していると、本当にいろんなことがありますが、こうやって一番近くにいる人と話をしながら考えたり息抜きができることは、とてもありがたいことだと心から思います。
　きっと、忙しかった父と母も晩酌がお互いの息抜きになって楽しかったんだろうな。。。と思います。最近はお酒は飲めなくなってしまった父ですが、母とはトランプで遊びながら息抜きをし、しゃべりにくくて筆談になることもあるようですが、筆談帳を使って会話を楽しんでいるようです。たまーに筆談帳を見せてもらうのですが、「やっぱり、お父さんとお母さんは仲がいいなあ。。。」と感じられる内容で、照れくさくなることもあります。
　父の穏やかな笑顔の源は、母との昔からのゆっくりした語らいの時間のようです。私も主人と今の晩酌の時間を続けていけたらいいなと思っています。ただ、子どもたちには「こんな時間にそんなにお菓子を食べて。。。パパもママもまた太るよ！！」っていつも怒られます。。。これからはお菓子はほどほどにしたいと思います。。。