娘からみた“真(芯)”の船井幸雄
このページは、船井幸雄の実の娘で現在、本物研究所社長の佐野浩一の妻の佐野ゆかりさんによるコラムページです。実の娘だからこそ知っている、家庭での船井幸雄の姿を中心に、過去も振り返り、家族間の様々なエピソードも交えながら本音で語っていただきます。
娘の視点から、“真”の船井幸雄を語っていただき、より深い、船井幸雄の“芯”に迫っていきます。
子どものころ、父の右手の中指にいつもぶくっとまるい豆のようなものがついているのが気になって仕方がなかった。触ってみるととても硬くて、「痛くないの?」と何回も聞いてみたが、父はいつも「痛くないぞ」と言っていた。母が「それは、ペンだこって言ってね。お父さんはお仕事で本を書くことが多いでしょ。たくさんペンを持って書くから、そこにペンだこができるのよ」と教えてくれた。
パソコンが普及して、原稿や書類をパソコンを使って書く人がほとんどなのではないか……と思われる時代になったが、父は今でも、手書きで原稿や手紙を書いている。父の勉強用(?)のノートは、3色か4色の色分けができるボールペンを使って書かれているのをちらっとのぞいたことがあるが、原稿や手紙は必ず万年筆を使っている。
小さいころ、父が原稿を書いているのをたまに見かけたことがある。「すらすら〜」というより「さらさら〜」と万年筆が流れるように書いていて、それでいて、付け足すところや消すところもパソコンのように便利に操作ができないので、吹き出しが付いていたり、矢印でひっぱってあったり、とってもにぎやかな原稿だった。それがなんだか賑やかで、味があって、編集者さんは大変だと思うが、私はかっこよくてとても好きだ。一冊の本を書きおろすと、父はだいたい300枚以上の原稿用紙を使うそうだが、これをすべて手書きで書こうと思うと、やはり手にあまり負荷がかからなくて、その使い手の癖にあう、書きやすいものを必然的に使うことになるのだろう。
父は数ある万年筆をいろいろ使ってみて一番使いやすかったのがP社のものらしく、色はブルーブラックを愛用しているそうだ。だいたい、インクは12本入りが10セット入ったものが一箱として売られているらしい。
最盛期は、このインクが一日一本以上のペースでなくなり、だいたい、一本のインクで10枚ほどの原稿が書けるそうだ。だいたい3箱まとめて買っていたりしたそうだ。
最近、年齢とともに万年筆のインクの減りも少なくなってきたそうだが、先日も一箱注文しようと熱海の事務所の方にお願いしたそうだ。事務所の方曰く「私たちでは一生かかってもこれだけのインクは使わないでしょうね」とのことで、とても納得してしまった。
あれはいつだったか……熱海に引っ越してきてからだったと思うが、父が私にいただきものであるらしかったが、外国製のM社の高級な万年筆をプレゼントしてくれたことがある。吸い上げ式の万年筆でとってもかっこよくて、でも、実はほとんど使ったことがない……。今、思い出してインクを久しぶりに入れてみた。ちゃんと吸い上げてくれてほっとした。私の手に馴染んでくれるように、これから使ってみようかな……とちょっとワクワクしてきた。
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ゴンちゃん(前・♀)と我が家のニュー
フェイスのキャンキャン(後ろ・♂)です♪
船井幸雄の娘で現在は本物研究所社長の佐野浩一の妻。
17歳男子、15歳女子、5歳男子の年の離れた子どもたちや両方の親、そして、ペットの犬やウサギに囲まれて自然あふれる熱海生活を満喫中。元幼稚園教諭。そして元保育士。
現在は家事の傍ら、将来に向けて勉強中。仕事柄、小さな子どもが大好きです!!
著書に『船井家の子育て法』(徳間書店)、『神様、ママを見つけたよ!』(グラフ社)、『もっといいことが起こる今日のヒント』(海竜社)がある。