中村陽子の都会にいても自給自足生活

このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の中村陽子さんによるコラムページです。
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。

2020.04.20(第67回)
WorldShift 不安から慈愛へ 〜コロナが教えてくれたShift〜

 今年のアースデーは、コロナの自粛規制があり、代々木公園の使用が許可されなかったので、“stay home”で個人がZoomでの参加となりました。例年の出店やお祭りやパレードではなく、本当にこれからの地球がどうなるのか、私たちはどうシフトしていったらいいのか、というテーマに、長年活動をしてきた方たちが、本音でトークする場になりました。
 参加人数は、例年だと10万人に達するのですが、3万人ほどであったと聞いています。しかし、こんなに人の話をしっかりと聞けるアースデーは初めてでした。業界の方たちの中には、地味な顔ぶれだという評価もあったそうですが、地に足が近づいたといえるかもしれません。
 しかし本当に食料生産をしてくださっている農家の方たちの参加はありませんでした。お米作りに専念してくださっている農家の方たちは今一番忙しいですから。彼らが参加するとしたら1月2月でなければ無理です。

 わたくしも、メダカのがっこうの実績があるので、15分間いただいて、私のWorldShift「不安から慈愛へ」と、行動の原動力になっている心境の変化をお話しさせていただきました。簡単に、ここ数年取り組んでいる子どもたちの給食をオーガニック和食給食にしたいという活動についてお話ししますと、私たちの食環境の現実を見れば、農薬、化学肥料、添加物いっぱいの食品が大半を占めており、こう言ったものを子どもたちや家族に食べさせたくないという不満や不安が活動の原動力でした。
 しかし、今は違います。オーガニックの米や野菜、本物の調味料で日本人の和食を基本にした給食を食べさせた子どもたちは、アトピーやいろいろな不調から回復し、年間の欠席日数が1/10になるという実績があるのです。これは1つの保育園だけではありません。オーガニック和食給食を実施している複数の保育園で同じ結果が得られているのです。

 あとは有機農産物の生産が増えれば、日本の子どもたちが全員元気に育つことが分かっているのです。その有機農業ですが、米や野菜の有機栽培技術はすでに確立しています。給食で有機農産物の需要が確実なものになれば、慣行農業から有機農業へのシフトが起こります。技術的にもう大丈夫なので。

 当初の不安は、このような給食を子どもたちに食べさせたいという慈愛の心に変わります。確実に変わる事実とそれを支える技術があるからです。この慈愛の心は親はもちろん、人間なら誰しも持っているもの、市長さんや区長さん、知事さん総理大臣は特にお持ちだと思います。日本の子どもたちが健やかに育つのですから。
 地球の自然再生はあっという間にできるということをコロナは教えてくれました。
 コロナはすごいですね。世界中の人の動きを止めることができるなんて、どんな独裁者でもできないことをやってのけました。福岡正信さんが「何もするな。人間が何かすればするほど自然は破壊される」という趣旨のことをおっしゃっていましたが、全くその通りでした。人間がじっとしているだけで、ヴェネチアの運河の水がきれいになり、空気がきれいになり、ロスアンジェルスのスモッグがなくなり、中国の光化学スモッグの原因物質が激減し、インドの工業地帯の空気がきれいになり、海がきれいになり、魚が戻ってきているそうです。
 この驚きは、私がメダカのがっこうを始めた時、田んぼに冬の間から水を張り、農薬・化学肥料を使わないで稲を育てたら、あっという間に絶滅危惧種のニホンアカガエルやメダカが繁殖してびっくりしたのと似ています。自然再生の方法は初めからわかっているのです。あれから自然を取り戻してくれる農家と手を結んで、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイルなど、基本的な食料を自分たちで作ってきました。いつか食糧が輸入されてこなくなった時の予行演習として始めたのですが、これからが本番かもしれないと覚悟している昨今です。

   世界中のCEOの方たちは、家で家族と過ごしながら、今後のことを考えていることでしょう。コロナからのメッセージを受け取っている方もたくさんいるはずです。経済活動は縮小するほど地球の自然は再生します。それでもみんなが楽しく健康に生きていけるもう一つの世界へシフトしていけるように、それぞれが自分で考えましょう!私も今考え中です。

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Profile:中村 陽子(なかむら ようこ)
中村 陽子(なかむら ようこ)
首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。

1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。 長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/

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