中村陽子の都会にいても自給自足生活
このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。
コロナで人間の活動が止まったら、空気や水が浄化されて生きものが戻ってきたという事実。人間って自然環境を壊すことしかできないのでしょうか?
それじゃつまらないから、人間の営みで自然が豊かになる例を考えてみましょう!
例えば田んぼ。田んぼは浅くて平らな水たまり、自然界にはない人工的な地形です。人間が畔を作り水を漏れないように何度も代(しろ)かきをして作ります。すると元の原自然では発生しないたくさんの水辺の生きものたちが繁殖し、それを餌にする両生類、爬虫類、鳥などが集まります。人間の存在が自然を豊かにし、生物多様性をもたらすことができるのです。
何か人間が特別なことをしたわけではなく、ただ農薬・化学肥料を使わず、カエルの産卵時期にあわせて水を早くから張っただけです。これで、絶滅危惧種がすぐ戻ってきます。
メダカのがっこうを始めてすぐ体験したニホンアカガエルの復活が、生きものたちの逞しさと、自然の再生力のすごさに目覚めさせてくれました。
そのずっとはるか前、私は自分の人生にプログラムしたことがありました。ナウシカプロジェクトです。風の谷のナウシカが私の最も尊敬する人なのですが、彼女の生き方に倣って、人間が汚してしまった地球を少しでも浄化するため、地球の手足となって働くことを人生の最大の目標にしました。
当時は何も知らず、何をどうすればいいのか具体的なアイデアはありませんでしたが、これを強く強く意識したおかげで、その後、海のミネラルの働きに目覚め、神草さんや神虫さんの循環農法に出会い、田んぼの在り方の重要性に気づき、炭の力にも目覚めた、大地の再生の土木工事の技法に出会い、その本質もすぐ理解できました。
私の最後の仕事は、今まで出会ったものを総動員して、自然再生葬を実現することだと思っています。突然葬り方の話になってしまいましたが、ものすごく前から考えていたことです。納骨の時、墓石の下のコンクリートの穴の中に、ホウロウの壺に入った骨を納めたら、その骨は半永久的に土に戻れません。これがどうしても嫌なのです。人生の晩期は地球を浄化して安全な食糧生産をできる大地に還りたいのです。
ですから、その舞台は人間が汚してしまった大地です。私が想定しているのはゴルフ場。ゴルフの好きな方には申し訳ありませんが、ここは自然破壊の典型例です。父はゴルフが大好きで、週に1から2回はゴルフ場に出かけていました。私はゴルフ場の農薬使用のすごさを知っていたので、年11回土壌消毒しているグリーンの上を歩くことが心配で、ゴルフ場についていき、農薬を使用しないオーガニックのゴルフ場にしてくれないかとお願いしに行ったことがありました。25年以上前の話です。実現はしませんでしたが、あれからずっと考えています。
数ある汚染地域の中で、なぜゴルフ場かという理由がもう一つあります。飛行機から日本を見ると、緑が濃い山々の中で、バリカンで刈ったような禿山がゴルフ場です。農薬散布の量も回数も多いので、地下水は汚染し、周辺の農地も良い水が得られなくなります。上空からかわいそうな風景をみて、ここを美しい里山に戻したい! 江戸時代のような庭園風景に戻したい! という思いが湧いてきたからです。
自然再生には、大地の再生の手法や炭の浄化力、ミネラルの土壌微生物活性力、循環農法の土づくりなど総動員します。まず、地形を読み、里山復元グランドデザインをします。大地の再生の手法で土の下の気の流れと水の流れを回復し、溜まっている硫化水素などのガスを抜く工事をします。必要なところに植林、荒れた林や竹林などの整備をしながら炭を焼いて撒きます。樹木は成長の過程で炭素を固定し、整備する竹林や廃材を焼いた炭は1トン当たり1トンの炭素固定、つまりCO2を半永久的に固定でき、温暖化抑制にも有効です。湿地や池、田んぼや畑も適地に作ります。土づくりは生えてくる草と地元の菌と海のミネラルや森からのフルボ酸(落ち葉)などでします。
特別なバイオテクノロジーの資材は使いません。炭とミネラルで環境を整えれば、そこに必要な菌はおのずと現れ働いてくれるからです。
林や田んぼや畑や池や小川や用水路など、整備にかかった費用や働きや知恵を出した人の名前をさりげなく記録し名前を刻みます。何かおしゃれな方法を考えます。
この自然再生葬では、葬られる人にも条件があります。それは、健康な死体を目指してほしいということです。大地に還るのですから、化学物質まみれの土壌微生物が分解できない体であってほしくありません。大地を健康にするのも簡単なら、人間が健康になるのも簡単。それを証明することが次世代への最高の贈り物です。
日本では火葬後、墓地外のところに灰を撒くことは許されていないので、このゴルフ場を墓地として認めてもらわなければならないかも知れません。まだまだ考えていないことばかりです。しかも、ゴルフ場も手に入っていません。アハハハ(^O^)/ これが私のナウシカプロジェクトの最終章です。
次世代に清浄な土と水と空気と安全な食糧を残すためのメダカのがっこうの活動は、今田んぼや種子や日本の農業を守ること、有機給食を実現することで手一杯ですが、この自然再生葬までやり遂げてから死ねれば本望です。ゴルフ場のオーナーでこの考えに賛同してくださる方、この自然再生葬のためにボランティアで協力してくださる方、自然再生葬を希望される方、一緒に考えてくださる方、募集します。私と一緒にいれば、一生飽きることはありませんよ!最後の最後まで楽しく働きましょう(^O^)/
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首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。
1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。
長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/