新時代への道しるべ

このページは、船井幸雄と同じ理念を持った、(株)トータルヘルスデザイン会長の近藤洋一氏によるコラムページです。近藤会長は、健康、環境、食料などの分野で、新しい21世紀を創り上げることを使命とした活動をされています。

2009.01
バンクシア

 明けましておめでとうございます。なんだか雲行きの怪しい2009年ですが、こんな時こそ「笑う門に福来たる」の精神で、イキイキわくわく楽しくやりたいと思います。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 オーストラリアの森林にバンクシアという、一風変わった植物が自生しています。現代人が置かれている状況を象徴しているようで、興味深いのでご紹介させていただくことにいたします。
 バンクシアの実は堅い殻につつまれていて、普段は決してはじけることはなく、発芽することもないそうです。ところが森林が自然発火して山火事になり、樹木が燃え尽きてしまったとき、不思議なことが起こります。その焼け跡で、あの頑固なバンクシアの殻がはじけて、種が放出され、芽を出し、やがて新しい森が再生するのだそうです。
 バンクシアはすごい役割を果たしているのですね。

燃え尽きる資本主義社会
 アメリカのサブプライム・ローン問題に端を発した金融恐慌が自動車産業を直撃し、人々の暮らしをおびやかす生活恐慌にまで変化していく姿は、まさに資本主義という森が炎上している状況を暗示しているとは言えないでしょうか?
 資本主義という古い森が炎上しつつあるとするなら、私たちはバンクシアに見習って、新しい森、すなわちポスト資本主義社会を創造するために心の準備を調える必要があると思うのです。
 いよいよ日本人の出番です。競争激化する資本主義という社会システムは、私たち日本人に合っていない借り物のシステムのように思えるからです。
 少し古い話で記憶が定かでなく恐縮ですが、イザヤ・ベンダサンは、その著『日本人とユダヤ人』(角川書店刊)の中で、農耕民族としての日本人のことを"隣百姓"と表現していました。日本人は、自分で判断するというよりも、隣の人が田植えをするから自分もするという生活スタイルを身につけているという意味のことが書かれていたように思うのですが、"当たらずといえども遠からず"ではないでしょうか?
 "隣百姓"というと、付和雷同(ふわらいどう)という響きがありますが、別のとらえ方をすると"和を尊ぶ"ということになります。
 いまこそ、人を思いやることができるという特性をもつ日本人が率先して、行き過ぎた資本主義に代わる新しい森を再生するために尽力すべき時だと思うのです。

ポスト資本主義社会のテーマ
 ポスト資本主義社会のテーマは何かについて考えて見ますと、目指すべきは「金利ゼロもしくはマイナス金利体制(株式はじめ金融派生商品、マネーゲームは消滅)」と「大家族の復活」の二つが浮かび上がってまいります。
 お金がなくてもクレジット・カードがあれば、欲しいものは何でも買えるというアメリカ型システムは大変便利なのでずい分普及しました。ところがサブプライム問題を契機として、借金漬け社会アメリカで「レイアウェイ」という支払方法が普及し始めていると報道されています。
 欲しいものがあればまず頭金を支払って、その品物を店頭で確保しておいてもらい、その後、残金を支払って、無事その品物を手に入れるというのが「レイアウェイ」というシステムなのだそうです。
 これは信用収縮という問題に直面し、経済的に苦境に立ったアメリカで生まれた苦肉の策ともいうべき支払い方式ですが、ポスト資本主義社会のあり方を暗示しているように思われます。これだけ肥大化し、マネーゲームが当たり前になった資本主義社会で「いつもニコニコ現金払い」というのは、難しいのかもしれませんが、超えていくべき課題だと思うのです。
 もうひとつのテーマは「大家族の復活」です。"和をもって尊しとなす"日本では、「全体からはみ出した"個"」は評価されず、「全体の中で生きる"個"」が最優先の課題とされ、社会の安定、安全と大きくかかわってきたように思います。ところが西洋型自我を尊重する教育、社会システムが導入されるにつれ、日本の社会は信頼関係の乏しい殺伐とした孤立型社会に変貌をとげてしまいました。
 日常のなんでもない語らい、そして楽しい食卓など家族制度によって保障されていた心のよりどころとなる"ストレス解消の場"が消滅しつつあり、そのことが人間疎外、社会不安を生み出しています。
 すべての人が、家族のような"ヨコ型融合ネットワーク"のもとで、楽しくふれあい、学びあう場を求めているように思われます。これは日本人の本来の姿なのですから、ごく普通に暮らしていれば、日本の家族主義的社会は世界のモデルになると思うのですが、いかがでしょうか?
 その意味においても『にんげんクラブ』のような未来志向のヨコ型ネットワークで「家族の延長としての師と友」づくりを心がける機会をもつことは大切なことだと思うのです。

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2009年1月号



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Profile:近藤洋一(こんどうよういち)

近藤洋一株式会社トータルヘルスデザイン 会長。2008年10月に株式会社バンクシア設立。1938年生まれ。61年京都工芸繊維大学繊維化学科卒業。90年、株式会社トータルヘルスデザインを設立。「びっくり現象のなかに21世紀を切り開いていく鍵がある」という考え方をもとに、従来の思考の枠組みを超えた技術、商品を発掘。「だれもが美しく健やかに、そしていきいきわくわく生きていくことのできる暮らしづくり」を提案し、実現していくことを企業目的として、京都と東京を拠点に、《美と健康》事業を展開している。《安全、安心、エコロジー、“気”のある商品、気になる情報》を提供しつづけている。月刊『THD LIFE』や、インターネットを通して情報発信活動に取り組んでいる。

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