新時代への道しるべ

このページは、船井幸雄と同じ理念を持った、(株)トータルヘルスデザイン会長の近藤洋一氏によるコラムページです。近藤会長は、健康、環境、食料などの分野で、新しい21世紀を創り上げることを使命とした活動をされています。

2010.03
20世紀の常識は21世紀の非常識
“症状は療法”

 以前にもこの欄で述べさせていただいたことなのですが、歯医者さんを除いて40年ほど、お医者さんのお世話にならずにやってきました。30歳のときに「薬は飲まない、検査はしない、病院には行かない」と軽い気持で思ったところ、その通りになっているのですから不思議なものです。
 若いときに「症状は療法」という言葉を聞いて、熱が出る、頭が痛いなどの症状は、身体が元気を取り戻すためにやっていることで、実は治療が行われているのだということに納得していました。
 外科の病気は別にして、特に内科に関係する病気は自分でつくり出している可能性が高いので、よほどのことがない限り、病院のお世話にならないでおこうと思ったのです。

 8年ほど前に、風邪か何かで高熱を出し3日間寝込んでしまい、8キロほどやせるという危機がありましたが、何もせず身体にまかせていると、どうにかしのぐことができました。
 特に身体が丈夫というのでもなく、結構不規則で不健康な生活をしているにもかかわらず、40年病院のお世話になっていないと言うと、よくびっくりされます。
 病気に関しては早期発見・早期治療が原則なので、何かあったら病院に行ってみてもらうのが一番という現代の常識に反することをやっていることになります。
 船井先生はよく、21世紀には病気はなくなると言っておられます。とするなら現代人は健康に対する考え方と行動パターンを変える必要があるように思うのです。

 我田引水(がでんいんすい)になってしまいますが、体験談を述べさせていただくことにいたします。
 30歳の頃、体調を悪くして病院に行ったところ、あれやこれやと散々検査をされて、帰りに袋いっぱいの薬をもらい、それを飲まざるを得ない羽目になりました。次回指定された日に病院に行くと、やはり同じことの繰り返しでした。
 この間、タバコはやめろ、酒も控えろ、朝はパンにしたほうが良いなど生活指導もばっちり受けて、お医者さんの言いなりの健康的な(?)生活をしていたのでした。
 お医者さんに言われたことはやはり気になるし、肝心の身体は良くなったのかというとそうでもない、かえってちょっとしたことで体のことが気になるなど気分の悪い日々を過ごしていたのでした。
 さんざん検査された挙句、「あなたの身体の調子が悪いのは胃に原因がある」と宣告され、治そうとすればするほど悪くなることに気づき、目からうろこが落ちたのでした。
 そこで、こんなに体のことが気になる状態こそ病気なのだと気づき、病院に行くのも薬を飲むのもやめてしまったところ、元気になってしまったのです。
 今、つくづく思うことは、人の体は実にうまくできているということです。身体は全体としてひとつの大きな流れのなかにあり、どこから始まってどこで終わっているのかわかりません。水を飲まないと生きていけないのだから、人の体は口から始まるということでもありません。空気を吸わなければ生きてはいけない、だからと言って肺からスタートするわけでもありません。水を飲むにも、空気を吸うにもエネルギーが必要です。空気を吸い、水を飲むエネルギーはどこからやってくるのでしょうか?
 いまの科学では分からないことだらけといってよいと思うのです。


現代医療の盲点、常識の盲点

 新型インフルエンザを巡る騒動にそのことが現れているように思います。
 『それでもあなたは新型インフルエンザワクチンを打ちますか?』(由井寅子 ホメオパシー出版)には、現代の医療の盲点が端的に指摘されていて、興味深く読ませていただきました。
 常識の盲点の一部をご紹介させていただくことにいたします。

@年に一回くらいインフルエンザにかかって体の大掃除をしておいたほうがよい。風邪というのは一種の浄化であり、本当に恐ろしいのは、タミフルや解熱剤を使って症状をとめること。死に至る可能性がある。
A恐ろしい病原体がいるというのは幻想で、本当に恐ろしいのは現代人の免疫力の低下である。免疫力を低下させるものの代表が予防接種である。1918年のスペイン風邪では、世界中で2000万人の人が死んだと言われている。このスペイン風邪の大きな謎は、筋骨隆々の若者が多く死んだのに、子どもや高齢者はあまり死んでいないことである。その理由は第一次世界大戦に参戦した若者が、強制的に予防接種されていて、免疫力が低下していたからである。
B インフルエンザワクチンの中には卵のタンパク質や発がん性物質として知られるホルムアルデヒド、有機水銀化合物チメロサールが含まれている。また輸入ワクチンにはスクワレンが含まれている。
血液の中にダイレクトに異物を混入するのは大変危険なことだ。
C 抗体があるということと免疫が高いということとは関係がない。免疫が高ければ、自己と非自己をしっかりと認識し、異物(非自己)が入ってきたら排除する働きを発揮するので、抗体は必要ない。

 などなど、私たちが何となく信じ込んでいる常識を、新たな角度から見直す必要があることを痛感した次第です。


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2010年3月号

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Profile:近藤洋一(こんどうよういち)

近藤洋一株式会社トータルヘルスデザイン 会長。2008年10月に株式会社バンクシア設立。1938年生まれ。61年京都工芸繊維大学繊維化学科卒業。90年、株式会社トータルヘルスデザインを設立。「びっくり現象のなかに21世紀を切り開いていく鍵がある」という考え方をもとに、従来の思考の枠組みを超えた技術、商品を発掘。「だれもが美しく健やかに、そしていきいきわくわく生きていくことのできる暮らしづくり」を提案し、実現していくことを企業目的として、京都と東京を拠点に、《美と健康》事業を展開している。《安全、安心、エコロジー、“気”のある商品、気になる情報》を提供しつづけている。月刊『THD LIFE』や、インターネットを通して情報発信活動に取り組んでいる。

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