中村陽子の都会にいても自給自足生活

このページは、認定NPO法人「メダカのがっこう」 理事長の中村陽子さんによるコラムページです。
舩井幸雄は生前、中村陽子さんの活動を大変応援していました。

2021.09.20(第84回)
秋にこそ楽しむマコモの浄化力

 メダカのがっこう田んぼカフェの庭にはマコモが生えています。15年前くらいに、若杉友子さんに苗を頂いて増やしたものです。

 若杉さん曰く、「マコモは日本に稲作が渡来する前、約2〜3千年の昔に縄文人たちの日常食だったんだよ。日本中の村や川には、ヨシと共に繁殖していて、古代から聖なる霊草として大切に扱われていた。今でも出雲大社では本殿のしめ縄や神事に使われている。お釈迦様は病人をマコモを編んだふとんに寝かしたり、マコモ茶を飲ませたりしたという話だよ。なにしろマコモは日本中に生えていて日本全域の縄文の遺跡から発掘される植物なんだから、今から日本中に復活させたいのよ」と綾部のマコモの苗を行く先々に持って行ったのです。

 それを受けて私も田植えの時期になるとマコモの苗分けをしています。農家にも会員さんにもたくさん苗分けしました。地元の川や池に植えた方もたくさんいます。メダカのがっこうの会員農家の水口さんは、たった3本の苗をひと夏で田んぼいっぱいに繁殖させた凄腕の農家さんです。そのおかげで、毎年この時期になると、たくさんのマコモタケが収穫でき、「秋のマコモタケ料理教室」を開催すると、待ってましたと、たくさんの方が参加されます。

 さて今年もマコモタケの季節がやってきました。美味しくいただける時期は約1か月です。その後はマコモタケを太らせる原因になっている黒穂菌が繁殖し、実の中に黒い斑点が広がり、最後は実全体が黒穂菌の胞子の粉だけになってしまいます。これがお歯黒の原料だそうで、ずいぶん口腔環境に良い習慣だったのだと感心します。毎年9月〜10月の間、マコモタケを食べ続けていると、お腹の動きが目に見えて活発になり、全身が浄化されていくことを実感します。私は10数年食べ続けているのですが、10年ほど前、すごい浄化を体験しました。その話をします。

 マコモタケ料理教室を1か月以上続けて最後の日、若杉さんをお呼びして料理教室とお話会の合宿をしたのですが、その日の晩、寝ていたら、足の先から世界地図のようなジンマシンが広がり始め、朝までに首の下まで来てしまいました。翌朝、若杉さんに診てもらうと、「これは排毒だから心配ない。せっかく出てきたんだから医者に行くんじゃないよ。体の毒が出口を探しているんだから、よもぎの足湯や腰湯をして、出口を示してやりなさい。私はうれしいよ」と励ましてくれました。

 その日にうちに帰って一晩寝ると、今度は顔や頭まで広がり、目も腫れて細くしか開けられないありさまです。全身かゆくてたまらず、昼間はおむすびを結ぶ仕事を無心でして気を紛らわすことが出来ても、夜になると寝てもいられず、水のシャワーを浴びては、生姜油を塗り、ヨモギを煮出しては塩を入れて腰湯をしたり、足湯をしたりしました。

 この3日間、よく体を動かしました。かゆみの他は具合が悪くありませんでした。ちょうど4日目の朝、すべての腫れがきれいに引きました。体重は3s減り、顔のくすみが消え、 透明感が出てきました。しばらくして若杉さんに合うと、「あんたきれいになったね」と言われました。地獄のような3日間でしたが、排毒という貴重な体験が出来たのは幸いです。

 私の様子を見ていた周りの人は、しばらくの間マコモの浄化力に恐れをなし、マコモタケをたくさん摂らなくなりました。でも排毒は、身体に出す力がないと起こらないので、玄米食、味噌汁、たくあんなど、基本的な食を抑えていないと体験できないようです。

 水口農場の無農薬・無化学肥料の浄化力のあるマコモタケはたぶん10月下旬まで収穫できるので、メダカのがっこうまでメールかfaxを下されば、ある程度の量まで応じられます。またマコモ茶も同時に煎じて飲むと、効果があります。私が飲み始めた時は、お小水が白く濁ったり泡だったりして何か余計なものを出してくれている感じがしました。ですが、利尿作用が強いので、外出時にはおすすめできません。

 価格は、マコモタケ500g、配送の場合、1150円+送料 1人1.5sまで
 田んぼカフェに取りに来てくれた場合、980円、
 マコモ茶は50? 2160円(配送可)
 メダカのがっこうのメール takashima@tbs.co.jp FAX:0422-70-6648
 ご連絡時の表題には、「マコモタケの注文です」と書いてください。(見落とさないため)
マコモタケの外側を2〜3枚剥いだ皮は、2〜3日日陰に干して、2〜3pにハサミで刻んでフライパンや土鍋で煎って、20分くらい煮だすと、黄金色のマコモ茶になります。煎る作業は良い香りが上がってきて結構癒されます。ご紹介まで。

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Profile:中村 陽子(なかむら ようこ)
中村 陽子(なかむら ようこ)
首のタオルにシュレーゲル青ガエルが
いるので、とてもうれしそうな顔を
してい ます。

1953年東京生まれ。武蔵野市在住。母、夫の3人家族。3人の子どもはすべて独立、孫は3人。 長男の不登校を機に1994年「登校拒否の子供たちの進路を考える研究会」の事務局長。母の病気を機に1996年から海のミネラル研究会主宰、随時、講演会主催。2001年、瑞穂(みずほ)の国の自然再生を可能にする、“薬を使わず生きものに配慮した田んぼ=草も虫も人もみんなが元氣に生きられる田んぼ”に魅せられて「NPO法人 メダカのがっこう」設立。理事長に就任。2007年神田神保町に、食から日本人の心身を立て直すため、原料から無農薬・無添加で、肉、卵、乳製品、砂糖を使わないお米中心のお食事が食べられる「お米ダイニング」というメダカのがっこうのショールームを開く。自給自足くらぶ実践編で、米、味噌、醤油、梅干し、たくあん、オイル」を手造りし、「都会に居ても自給自足生活」の二重生活を提案。神田神保町のお米ダイニングでは毎週水曜と土曜に自給自足くらぶの教室を開催。生きる力アップを提供。2014年、NPO法人メダカのがっこうが東京都の認定NPO法人に承認される。「いのちを大切にする農家と手を結んで、生きる環境と食糧に困らない日本を子や孫に残せるような先祖になる」というのが目標である。尊敬する人は、風の谷のナウシカ。怒りで真っ赤になったオームの目が、一つの命を群れに返すことで怒りが消え、大地との絆を取り戻すシーンを胸に秘め、焦らず迷わずに1つ1つの命が生きていける環境を取り戻していく覚悟である。
★認定NPO法人メダカのがっこうHP: http://npomedaka.net/

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