“本物主義”時代の幸せな生き方

このページは、(株)本物研究所と(株)船井メディア 社長の佐野浩一によるコラムページです。
佐野浩一の義理の父でもある舩井幸雄は、1980年代のバブルの真っただ中の頃からすでに、「競争主体で矛盾のありすぎる資本主義はもうもたない」、そして「資本主義にとってかわるのは『本物主義』ではないか」と考えており、2003年に(株)本物研究所をつくりました。
その(株)本物研究所の設立当初から社長として、佐野は常に、“本物”や、人々の“本当の幸せ”について真剣に考えてきました。
そんな佐野が、いよいよ間近に迫ってきたと思われる「本物主義」時代に向け、私たちはどう生きていけばいいのか、また「幸せに生きる」とはどういうことだろう? ということを先駆けて模索し、皆さまと一緒に考えていきたいと思います。

2016.02.01(第24回)
真反対の融合

 ファッションの流行で考えるとよくわかるのですが、コートの丈もロングが流行れば、必ずショートが流行るときがやってきます。ネクタイだって、スカートの丈だって同じです。こうして、流行は、まるで振り子のように、正反対の方向に振れながら、刻々と変化していきます。
 ところが、ここ最近、少々おもしろい傾向が生まれてきているように感じます。それは、「ミディアム」という新しい“流行”です。たとえば、Tシャツやシャツの袖丈には、「七分袖」が登場しています。コート丈も、とっても短かったときに比べると、「セミロング」といってもよい長さのものが出てきています。
 両極端に振り切ったあとは、「ミディアム」という選択が生まれてきているのです。
 日本でも、高度成長期の反動で、いわゆる競争社会が出現し、その度合いはますます激しくなってきていると言っても過言ではないと思います。
 「勝つか、負けるか」
 「イエスか、ノーか」
 「強いか、弱いか」
 「得か、損か」
 私たちは、もう長い間、こうした二者択一を迫られる時代を生きてきました。
 いつも、“白黒”をつけて、生きてきたのです。
 でも、経済だって、これ以上の成長はないかもしれないくらいに伸びきった状況下で、まだ競争し、優劣を争うような世の中を未来永劫続けていけるとは思えません。
 どうも、もっともマクロな視点で、あらゆるモノやコトの行く末を思うと、「中庸」、これこそが最良の答えなのではないかと思うのです。よって、これからまちがいなく、「中庸」が求められる時代がやってくる、いや、もうやってきていると言ってよいと思います。
 一方、いまでも、究極を求めた人は、必ず真反対の性質を身につけていくように感じます。
 たとえば、究極の強さ。
 結論から言うと、本当に強い人は、柔らかい……。トゲトゲしていなくて、まーるい感じです。いつだって身のこなしも柔らかで、しなやかで、軽やかです。そして、もっと強い人は、それに、「いつも笑顔」がくっついています。
 筋肉だって、本当に強いのは、表面上、硬くて、太ーく、いかにも強そうに仕上げられたものよりも、インナーが鍛えられていて、どちらかというと柔らかく見えるものが、最後には強いと聞いたことがあります。これも、またおもしろいものだなって思います。
 ちなみに、私の合気道の師匠は、次のように申します。
 「受け身をきちんと取れると、相手も傷つかないし、自分も傷つけない。とにかく、丸く、丸く……、転がる。ぶつからないで、相手の力を活用して、まーるく、柔らかく……。結局、そうやって、転んでは立ち、転んでは立ち、最後まで立っていた人が一番強いんだ」と。
 求めている強さの次元が違うんです。
 大きく、力強く、圧倒的な強さを是とされていない……。
 負けることが強さ。相手の力をうまく受け取ることが強さ。本当の強さは、とことん弱さを知り尽くしていることかもしれない……と、師匠を見ていて感じることがあります。
(*誤解なきよう、蛇足を少々……。師匠は、小柄で華奢でいつもニコニコされて、常に融和を求める方ですが、本当にスイッチが入ると大男や武器を持つ人も倒してしまわれる滅茶苦茶“強い”方です。)
 強さの概念も弱さと融合して、中庸となっているということですね。
 少々話が横道に逸れた感がありますが、どうも、真反対のモノ、コト、要素の融合があちこちで始まっているように思えます。
 真反対のものが融合したり、白黒つけないで中庸で生きることは、もっともムリがなく、ムダもなく、長く続けていける選択ではないかと、最近は確信するようになりました。
 私たちの周りで、こうした事例をたくさん見つけてみられてはいかがでしょうか?
 驚くほど、こうした現象が生まれてきています。



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Profile:佐野 浩一(さの こういち)
佐野 浩一(さの こういち)

1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。 2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。 講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。

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