21世紀 ヤマトごころの部屋
このページは、元幹部陸上自衛官で、2010年の12月に40年間に及ぶ自衛官生活にピリオドを打った池田整治さんによるコラムページです。池田さんが自衛官在任中に書かれた著書『マインドコントロール』(ビジネス社)は大変好評です。このコラムでは主に、“社会の真実”“家族愛”“自然との共生”をテーマにお届けします。
フクシマの嘘
嘘も百回言うと真実になる、と言われます。完璧とも言えるメディアコントロール社会の日本では、メディアが繰り返し流せば、日本国民の常識になります。そして、その嘘で隠された真実は「タブー」となり、放送禁止用語になるとともに、それを語る言論人等は、メディア界等からも排斥されてしまいます。例えば、原爆・原発の内部被曝であり、電磁波問題であり、ワクチン接種、化学添加物問題等々です。
もっとも3.11フクシマのショック療法により、このメディア洗脳態勢も崩壊するのでは、と意識ある人々は一時期期待しました。特に、1号機から3号機の原子炉のメルトダウンと3号機使用済み核燃料プールにおけるプルトニウム核爆発後の死の灰の急激な拡散を、「無かったもの」として報道せず、避難住民のみならず大なり小なり日本国民を被曝させたことは、その事実が明らかになるにつれ、国民にこの国の報道態勢がおかしいことを印象づけました。つまり、この国の為政者達とメディア界が「共謀」して肝心な真実を伝えていないことがわかり、国民の真実への「目ざめ」が始まりました。
しかし、上には上がいます。「日本人を弱体化させながらお金を搾りとる態勢」を維持してきた世界金融支配体制の中の核産業部門の「対応」も素早く、内部被曝つまり物質である「α線」(ヘリウム核)、「β線」(電子)の拡散と被曝は、「ない」もとのとして官・学・産等々総力で徹底したメディア再洗脳が行われました。まさに、戦後の広島・長崎原爆の再現でした。
原爆では、「爆心地から2km以内、瞬間的に電磁波である「γ線」を100ミリシーベルト以上浴びたものを原爆症と認める」と米国が日本に厳命したのです。1947年現地に設置されたABCC(原爆傷害調査委員会)もこの範囲の中の被曝者しかデータをとっていません。はなから死の灰、つまりα、β線による内部被曝を「隠蔽」したのです。さらに言えば、2km以内のγ線被曝の患者のデータだけとって一切治療していません。
信じられないのは、いま現にフクシマでも住民のデータだけをとって一切治療しないことです。被曝してもキチンと発酵菌やビタミン・ミネラル等でキレートすれば、また必須アミノ酸を筆頭に500万種あると言われる天然の栄養を十分摂取させれば、被害を最小限にすることもわかっているにもかかわらず、です。
もし、内部被曝の真実がひろまれば、世界の核産業の衰退のみならず、まさしく嘘で固められた戦後レジームが崩壊する恐れがあったからです。
その核産業も、米国本土ではスリーマイル島の原発事故以降30年、新しい原発は作っていません。やがて、104基の原発も寿命を迎え、米国も原発0になるでしょう。
それ故に、彼らが核産業で儲けるために、日本に原発を作らせているのです。
「放射能で日本人を抹消化しながら、お金を搾り取る」、しかも彼らは一切汚染しない。
まさに、彼らにとっては、かれらの金融支配体制を支える最高のからくりの一つなのです。
3.11フクシマ以降、この搾取体制がゆるみ始めたので、先の衆院選こそ、彼らのメディア力を結集した「総反撃」と私は見ています。結果、「元の木阿弥体制」にしてしまったのです。「日本を取り戻す」とは、彼ら世界金融支配体制者が、逃げていきそうだった日本の資産を「取り戻す」ことなのです。その最終的な収奪体制の完成を目論んでいるのが、TPPと言えます。
いずれにせよ、内部被曝の真実が報道されない悲劇は、周辺住民のみならず、日本人を直撃します。化学物質汚染に加え、放射能汚染でDNAが傷つけられると、メンデルの遺伝法則により、劣性遺伝の出る3代目以降、種としての日本人が文字どおり抹消化されるのではないでしょうか。
東京オリンピック時代の「やめられないとまらないかっぱえびせん」に代表される食品添加物問題から既に50年。日本人の体内に入った化学物質は3代目から4代目に蓄積されてきています。
最近の若者は、精子数が単位あたり3000になったと言われています。通常1万2千。正常値の4分の1では、妊娠はかなり困難となっています。彼らのもくろみどおり、日本人の種の灯火が消えてしまいそうです。
戦後最大のタブー
そして、最大のタブー中のタブーが在日米軍の存在です。
今やほとんどの日本人が、在日米軍なしでは、中国や北朝鮮からの脅威・侵略に対処できない、つまり日本防衛は米軍無しでは、自衛隊だけではありえない、と信じ込まされています。何故、このような精神構造になったのでしょうか。
ここに、米軍依存症、つまり世界金融支配体制による日本収奪体制固定化の「タブー」があるのです。
日本より防衛力がかなり劣り、中国との諍いもある東南アジアの諸国でさえ、もう米軍基地はありません。友好と駐留軍とは次元の違う問題です。
4月28日、安倍首相の肝いりで政府主催の主権回復記念式典が行われました。大東亜戦争(第二次世界大戦)敗戦後、日本は6年8ヶ月の長期にわたり米軍(連合軍)の占領下におかれ、昭和27年4月28日、やっと主権が回復しました。
ただし、沖縄等は引き続き米軍の占領、米国の施政下に置かれ、屈辱の日となりました。今回の記念式典実施の可否においても、「沖縄問題」が焦点になりました。
ところが、これは見事なタブー隠しの論点すり替え工作と言えます。何がすりかえなのでしょうか?
そもそも日本の主権回復の原点であるサンフランシスコ平和条約は、昭和26年9月8日に調印され、日本の主席全権委員は吉田茂首相でした。効力発生の日が翌年の4月28日で、今回これを安倍政権は、その経緯を知らず(??)祝いました。もし、経緯を知ってことさら行ったならば、米国への「忠犬ハチ公」ぶりを彼らに踊ってみせたポーズの意義でしかありません。
ところで、そのサンフランシスコ平和条約第6条【占領終了】には、「連合国のすべての占領軍は、この条約の効力発生の後なるべくすみやかに、且つ、いかなる場合にもその後九十日以内に、日本国から撤退しなければならない」と明記されています。
そもそも戦争は、外交で解決できない国家間の争点を軍事力で決着をつけるもので、戦時国際法に則って行われます。仮に戦勝国が保障占領する場合も、争点が解決すれば、すみやかに撤退しなければなりません。そうしないと、かつての植民地支配の再現になりかねません。つまり、武器のない社会に、武器をもった侵略者が入ると、思うままに略奪も可能となり、永久の隷属状態になりかねないからです。
例えば、最後の王が拷問死したインカ帝国の悲劇等をみればよく理解できます。白人によって、豊かな有色人種居住地域が500年にわたって武力で収奪された事実をしっかり再認識することです。武士が統治していたパラダイス国家・日本を除いて、豊かな国々には武力がなかったのです。武力どころか憎しみという言葉さえない、この世の楽園だったのです。それ故、銃一つで植民地化されていったのです。
敗戦後、日本は武装解除されていました。かっての被植民地であった地域と同じ、資産があるが、守るものがいない状態でした。それ故米国は、米軍の圧力のもとに、自由に日本を統治でき、かつ将来にわたり「搾取」する体制を構築できたわけです。
ちなみに、米軍占領前に日本軍は資産を隠しました。その隠した資産を探してGHQに届けるために作られた部署が現在の東京地方検察特捜部の前身の隠匿退蔵物資事件捜査部なのです。
米国の対日占領政策は明確でした。
1.二度と日本を米国への軍事的脅威の国にしない
2.国家再建を通じて、日本から「お金」を収奪する
いまでこそタブーですが、6年8ヶ月間の占領下で、日本人婦女子に対するかなりの陵辱事件もありました。私の調べたところ、1万人を超えています。だから急遽、慰安婦施設を作らなければならなかったのです。治外法権の米兵が訴えられることなく、また米国(GHQ)の命令の「プレスコード」により、その悲惨な事件は「報道」されることもなく、歴史の中でなかったことになっているのです。病院にトラック数台で乗り込んで、入院患者、妊婦、看護婦等に陵辱の限りをつくすという事件もありました。生まれたばかりの赤ん坊も殺されています。もちろん、誰もなんら問われていません。植民地支配と全く同じです。
ようするに、米国の対日占領は、日本人を弱体・病弱化しながらお金をむしり取るための「基盤作り」と言ってもいいと思います。
例えば、占領下の1947年に水道法を作り、水道水は蛇口で0.1ppm以上の塩素濃度があること、としました。塩素は第二次世界大戦でドイツ軍が開発した猛毒で、収容所でユダヤ人を虐殺するために使われました。戦後日本では、彼ら石油化学部門のメタン系の農薬が大量に使われるようになりました。水道の源泉である河川や地下水も農薬等で汚染されてきました。このメタン系農薬が浄水場で塩素と混ざり合います。そしてお茶や料理で熱を加えることにより化学反応が進み、遺伝子等を傷つける猛毒のトリハロメタンになります。
知らぬ間に、大事なご主人に入れるお茶の中で、可愛い子供につくる料理の中で、日本人の病弱化が進んでいるわけです。
さらにアルミ鍋や電子レンジを使い、幼児からワクチン接種し、抗ガン剤に代表される化学医薬品を投与すれば、完璧に病弱化が加速度的に増進します。
大人の無知を子供への罪といいます。もちろん今ではこれは、医療や薬による日本人弱体化と資金収奪システムの一環に過ぎません。
いずれにせよ、昭和26年9月8日に、サンフランシスコ平和条約が調印された時は、老若男女左派も右派も皆、占領軍から解放されることを心から祝いました。でも、そのよろこびはつかの間でした……。
48ヵ国の連合国の代表が集った華やかなオペラ劇場の調印会場から、吉田首相だけが連れ去られました。NHKなどのドラマで作られた虚像と違い、米国への忠犬ポチ公の元祖である吉田茂は、日本人には傲慢でしたが、支配者の米国人へはまさにポチ公そのものの態度でした。一人連行されながら、かなりびびっていたと想像できます。行き先は、米軍下士官クラブの食堂。アチソン国務大臣やダレス国務省顧問など米国関係者に取り囲まれて出された文書が、日米安全保障条約。その意図するところは:
「米国の欲する軍隊を、米国の欲する場所と時期に設置すること」。
しかも肝心なところは、本文でなく「地位協定」に書いて、交換文書としました。条約なら国会の承認が必要となり、このような屈辱的な条約を当時の国会議員、いえ、全ての日本人が承認するはずもありません。吉田首相は、ただ名前だけを署名しました。
アメリカに対する忠犬ポチ公だった吉田首相も、宿舎に帰って地団駄を踏んで悔しがったことが伝えられています。随行員たちも、日本の独立が将来にわたりなくなることを危惧したのです。
しかしながら、米国の真の支配層は巧妙です。しかも本土の工場等に戦争被害のなかった米国は、当時世界唯一の工場国であり、史上最強でした。その米国の影響下に、尖閣諸島、竹島、北方四島という「係争地」を日本と周辺国の間に「設定」し、在日米軍の存在意義を支配下のメディア等を通じ日本人に擦り込んできたわけです。
英国は、植民地支配の終了時点で隣接する2国間に紛争地域を設定しておき、独立後も調停者としての影響力を行使できるように仕掛けを作りました。尖閣諸島、竹島、北方四島は、米国がその師である英国を見習ったみごとなからくりです。
戦後日本人の戦略思考の欠落
戦後の占領政策でまず米国が行ったことは、完璧な情報統制である「プレスコード」の徹底でした。つまり、報道上の「タブー」の設定と完璧な実行・情報操作です。
「米国が憲法をつくって日本に渡したこと」「国際法違反である極東軍事裁判に関すること」「原爆に関すること」「米国軍人の日本人女性問題(暴行)」など30項目にわたります。
このプレスコードのもとで、「日本軍=軍国主義=悪」の刷り込み報道、そして解放軍としての米国軍を徹底してイメージ教育しました。さらに、日本から戦略的な著作約7700冊を没収し、完璧に日本人から「戦略的思考力」を欠落させました。現代版焚書坑儒です。これは歴史のねつ造以上に民族の精神にダメージを与えます。
戦略的思考の簡単な例としては、孫子の「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」があります。
現代は経済戦争時代です。ひとえに中国からの圧力と言っても、共産党なのか、中国軍なのか、政府内でも団派、上海幇、太子党のどれなのか。あるいは米国の支配グループにしても、金融グループなのか、核産業か、石油化学産業か、軍産体制か、国際的農産業かによって対日要求も違ってきます。これらを分析しない限り、オバマ大統領を顔としているTPPの真の狙いもわからず、結果として日本の国益を損なうことになります。
もちろん日本の国益とは、国民の健康と幸福です。今やこの国益でさえ、一部の利権者の権益となってしまっているのです。こういう分析をすべき思考力、メディア力が日本人から失われてしまったのです。
そもそもこの戦略的思考が欠落していると、ソ連崩壊で東西二極化構造が崩れた時点で、国際間の活動が経済戦争主体となり、米国の国益追求のための主敵が日本になったことさえ理解できないでしょう。
その一方で、米国の真の支配者層による仕掛けの「尖閣問題」「竹島問題」「北朝鮮ミサイル・核問題」で、日本人全員が西を向いて警戒態勢をとっているうちに、稼いだ財産がいつの間にか、背中で見えない足元から東の太平洋を越えて米国本土に持って行かれていた、ということになりかねません。
このように見てくると、在日米軍の存在は、米国の支配層にとって、打ち出の小槌のように金のなる木になるわけです。実際上も、米軍は、世界に約1000箇所基地を持って展開していますが、その経費の半額を日本が出しています。先の東日本大震災でも、そのお茶を濁す程度の救助活動に感謝して、政府は年1850億円を向こう5年間贈呈することを決定しています。その財源として、かなりの数の放射能被曝者を出しながらまさに命がけの救助活動をした自衛官の給料や退職金等から供出させられています。
安倍現政権は、日本を取り戻そう!と、「自主憲法の制定」「国防軍の創設」を掲げています。ちゃんとした戦略的思考力をもった普通の国ならば、当然のことでしょう。ただし、「日本を取り戻す」ためのもっとも根本的な項目が欠落しています。
そうです。
「在日米軍の日本領土からのすみやかなる撤退」
今こそ、サンフランシスコ平和条約第6条の原点に帰る必要があります。
日米友好と、米軍の駐留とは、まったく異次元の問題であることをしっかり認識する必要があることを重ねて申し述べます。
日本の役割は?
かって日本が近代化して間もない1904年、世界最大の陸軍国ロシアと戦火を交えました。500年に及ぶ欧州白人による世界の植民地化の波が東西から日本に押し寄せてきました。世界で植民地化してない国は列島しかありません。
もし、ここで日本が敗れると白人による世界の植民地支配が固定化され今も続いている可能性があります。
この時、日本は日英同盟を結び、見事な戦略的戦争指導で大勝しました。人類史上画期的な勝利と言ってもいいでしょう。
ここから、世界の植民地解放の道が始まったのです。被植民地の人々にとって、日本人は救世主だったのです。これは、米国内の虐げられていた黒人やネイティブアメリカンにとっても同じです。日本軍がもっと戦ってくれることを祈ると唱えた黒人運動家もいます。
では、この時日本に英国の基地はいくつあったでしょうか。もちろんゼロです。
友好・同盟と外国軍の駐留とは次元の違う問題であり、双方の国民にとって真の幸せにならないことを肝に銘じる必要があります。
在日米軍は、世界金融支配体制の世界制覇のためだけに存在しているのです。
その世界金融支配体制もリーマンショック以降、崩壊の道を歩んでいます。彼らの最後に生き残る道が、中国と日本との戦争等、世界大戦での借金ちゃらによる経済立て直ししかないのです。
日本には、古来より和も持って貴しの世界に誇る王道があります。しかも世界で唯一有史以前から続いている国家です。578年創設の建設業の金剛組を始め、1000年以上続く企業が7社もあります。創業200年以上の企業は、世界ダントツの3400社以上もあります。従業員とその家族をもっとも大事にする企業文化、和の精神が、企業も、国も永久にしあわせに永続させているのです。
エゴのアメリカスタンダードの会社など、5年平均もてばいいでしょう。
今こそ、日の本がなんたるかを、考えるときです。
人類を「破滅」においやるのか、「永久の進化の道」を進むのか。
今、日本人に問われているは、この究極の答えです。
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1955年、愛媛県生まれ。元・陸上自衛隊小平学校 人事教育部長で陸将補(2010年12月に退官)。防衛大学校国際関係論卒業。空手道8段、全日本実業団空手道連盟理事長。90年代半ばの第一次北朝鮮危機における警察との勉強会、それに続くオウム真理教が山梨県上九一色村に作ったサティアンへの強制捜査に自衛官として唯一人同行支援した体験等から、世の中の「本当の情勢」を独自に研究。2009年12月の自衛官在任中に著書『マインドコントロール』(ビジネス社)を出版。北海道での単身赴任時代、太古から残る大自然に感動し、4人の子どもたちへ、万が一の場合、父の想いを残し伝えるためのエッセイ『心のビタミン』(メルマガ)を始める。エッセイや写真は江戸の日本人が感じた『自然との一体感』をテーマにしたものが多い。著書に『心の旅路』(新風舎/改訂版:新日本文芸協会:2011年1月発売)もある。月刊『ザ・フナイ』(船井メディア発行)にもたびたび登場。2011年1月に新著書『転生会議』(ビジネス社)が発売。
2011年3月に『マインドコントロール2 〜今そこにある情報汚染〜』(ビジネス社)を発売。2011年9月に『超マインドコントロール』(マガジンハウス)と『原発と陰謀』(講談社)、2012年5月に『脱・洗脳支配』(徳間書店)を発売。2012年8月に『ついに来たプラズマ・アセンションの時』(ヒカルランド)、写真集『今を生きて〜ガイアからのメッセージ』(新日本文芸協会)を、2012年11月に『今、「国を守る」ということ 日米安保条約のマインドコントロールから脱却せよ』(PHP)を発売。大好評発売中。
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