21世紀 ヤマトごころの部屋
このページは、元幹部陸上自衛官で、2010年の12月に40年間に及ぶ自衛官生活にピリオドを打った池田整治さんによるコラムページです。池田さんが自衛官在任中に書かれた著書『マインドコントロール』(ビジネス社)は大変好評です。このコラムでは主に、“社会の真実”“家族愛”“自然との共生”をテーマにお届けします。
人は、三次元のこの地球上で、肉体に宿り、様々な体験を通じて霊性を向上させ、やがて五次元の世界へ旅立つ、と言われております。それ故、先送りした課題は、必ず克服するまでやってきます。また、業の深い現代地球人は、五次元レベルまで霊性を高めるには、何度も何度も転生・体験が必要なようです。
これは、3.11フクシマの現実を見ても、未だ死の灰を克服していないにもかかわらず、原発産業でのお金儲けを再開しようとする為政者たちの生き様を見れば、一目瞭然です。利権の欲に囚われているのか、あるいは脅迫概念なのか、あまりに霊性が低すぎます。
また、目の前の現実は、自分の思いで作られることから、現在の我々の霊性の度合いは、現実の社会を見ればわかります。観点を変えれば、歴史上の事象等も、克服していない場合は、形を変えて再度起こる、と言えるかもしれません。
喩えれば、1704年の宝永大地震型である南海トラフ大震災〜富士山噴火が起これば、現状のままでは、浜岡原発が第2のフクシマになることは、火を見るよりも明らかです。
最近とみに、明治維新が取り上げられています。一般には、「明治維新は良かったが、戦後のGHQの政策で日本はダメになった」という観点からです。
私には、明治維新で果たせなかった課題を克服するために、再度同じような状況がやってきたように思えます。今回は、この観点から明治維新を述べようと思います。
さて、維新を党名に使った政党に激しい逆風が吹いています。もちろん、維新とは明治維新を指し、士農工商の旧態依然たる封建体制の元凶であった江戸幕府を倒して近代国家・日本を誕生させた一連の志士たちの活動に象徴されています。その志士達にあやかって、混迷する現代日本を新たに切り開いていく、との思いで名付けられたのでしょう。
もちろん明治維新は、完全な江戸時代・社会の否定の上に成り立っています。
新政府は、日本人の礼儀作法・教育・文化の原点とも言える江戸仕(思)草や、ゴッホ達印象派の出発点である浮世絵の歌川派さえも禁止・断絶しました。しかも、ゴッホたちが名乗っていた「ヤパン・インプレッション」を、「日本版画派」または「日本浮世絵派」と訳すべきところを、御用学者第一号と言える福沢諭吉に「印象派」と訳させました。西欧の民主化の原点が、江戸の市民社会、つまり江戸幕府の施政下にあったことを隠す歴史上のマインドコントロールのためです。
つまり、自然と共生してきた「ヤマトごころ」の否定の上に、明治の欧米化政策がなされたのです。この歴史の事実・重みをしっかりと再認識する必要があります。
白人による植民地時代
大航海時代、つまり西欧白人達による世界の植民地化が始まる16世紀以前は、この地球上は、ムー〜縄文と受け継いだ、自然と共生した民族を祖とする文明で覆われていました。
北米にはホピ族などのネイティブアメリカン。中南米にはマヤ族やインカ帝国など。オーストラリアにはアボリジニ。
南洋の島々にはミクロネシア人、等々。
その本家本元の列島には、この世のパラダイスと言われた江戸市民社会が形成されていたのです。ちなみに、国連加盟国195ヵ国中、もっとも伝統のある国が日本です。現在使用されている漢字主体の文献上でも約1400年、実際には有史以前から列島には日本国しか存在していないのです。
米国は約250年、戦後生まれの中国・韓国は約60年に過ぎません。
その自然と食物が豊富な大地で、縄文人の末裔たちは、「憎しみ」という言葉さえない民族もあるほど、平和に暮らし、それ故、武器なども持っていませんでした。列島の縄文人達も、1万5千年、一切戦いのない時代であったことも遺跡等から検証されています。そもそも政(まつりごと)が、五穀豊穣を祝う祭りだったのです。
一方、緯度が高くて太陽の恵みも少なく、氷河で表土が削られ、痩せた土地に住む西欧人たちは、動物を射止めて食糧とする他なく、自然との調和とは逆に自然を征服する生活から、やがて部族間の競争の文明となりました。そして技術の進歩とともに、弓が鉄砲、船が軍艦となり、16世紀以降は、争って豊かな地方へ資源を求めて進出して行きました。帝国主義による植民地化時代、つまり競争原理による強奪の時代となりました。
彼らは、本来のキリストの教えとは大きく乖離したエゴ的キリスト教の聖書を左手に、右手に銃を持って、平和に暮らす心豊かなモンゴロイド達を殺戮し、金銀財宝、資源を奪っていきました。まさに、羊の群れにオオカミが襲いかかった時代でした。
「発見、即自国領」とすることができたのも、自然と共生する文明に武器がなかったからできたのであり、決して西欧人の人間性・霊性が高かったわけではありません。
ここで何故、霊性を述べるのか、重要なことなので再度説明しておきたいと思います。つまり、我々人類は、この地球上で3次元の肉体に宿り、様々な体験を通じて霊性を向上させ、やがて肉体を脱いで、5次元の社会(星)へと卒業する存在だからです。
実は、UFOとは金星や火星など銀河系内に住む5次元に進化した人類が、なかなか進化しない地球人を心配して、支援にきてくれている乗り物なのです。この高次元の人類が現状の地球をどう見ているのか、本にまとめてみました。タイトルは『かけがえのない青い水の惑星地球』(ヒカルランド)です。7月中に出版予定です。よろしくご笑覧ください。
ハッキリ言って、植民地化のこの500年は、人類が霊性を落とした時代でした。
現代は、気づいて意識を向上させた人々が、本来の人の道を思い出して、新たな霊性の高い文明を築きはじめた時、とも言えます。
もっとも、500年のエゴ文明の人々の最後のあがきもこれからますますすさまじいでしょう。大規模な天変地異、戦争さえも起こりかねません。下からの意識向上で、大難を小難にしたいものです。意識のレベルに応じて、進化の道も変わるからです。
収奪目標は日本
実は、彼ら西欧人がもっとも収奪したかったのが、ムーから続く現代人類の文明の本家であり、もっとも価値のあるこの列島でした。ところで、「発見、即自国領化」のルールに基づけば、種子島に火縄銃をもたらせた1543年に、日本はポルトガル領になっていてもおかしくなかったのです。他の地域は、すべて植民地化されました。
ところが、日本には、世界最強の軍人達、武士団が盤踞(ばんきょ)していました。たたら製鉄、陶磁器、源氏物語等恋愛小説、法隆寺等建設物、正確に時刻を知らせる数学等々、古(いにしえ)より日本は世界最高の文明を誇ってきました。
その証明が、世界最古の企業である578年創業の建設会社の「金剛組」であり、世界最古の温泉旅館・705年創業の「慶雲」の存在です。1400年も前から庶民が安全に旅行できたのです。庶民が温泉旅館に泊まるなど、ほとんどの国が戦後の最近の話です。ちなみに世界王族会議の長は天皇陛下です。もっとも古く、格式と道徳、文化の高い国、それが日本です。
江戸時代は、けっして鎖国ではありません。世界最高峰の文明の日本は、外国からの製品は必要ありません。これは現在も同じです。中国や米国製品など何も本当はいりません。但し高付加価値の日本製の部品がなければ、中国や韓国や米国、世界の工場がストップすることが、3.11大震災が図らずも証明してくれました。
その江戸社会は、自然公園都市で完全リサイクル都市でもあり、人情豊かな世界でした。しかも税金のない「おもてなし」の社会を、世界最精鋭の武士団が守っていました。ハリスは「この世のパラダイス。世界最高の人間性の社会に、我々は西欧の悪徳を持ってきてしまった」とさえ言っています。
明治維新の真相
ところで、植民地から収奪する方法には大きく二つあります。
一つは、直接的に軍事侵略して資源を奪うやり方。二つ目が、支配し自国の製品を売りつけて利益を得る方法です。
当時の日本を金融支配するには、武士団をなくし、「お金のいらないおもてなし社会」から「お金中心のエゴ的競争社会」に変えなくてはなりません。
そこで、ロスチャイルド達世界銀行家たちに使われたのが、薩長の志士たちなのです。日本の武士道は、「戈(ほこ=たたかい)」を止める道です。空手道の形も受けから始まります。相手を殺す必要もなく、武器を落として、高い霊性で感化して味方にするのが究極の武の道です。間違っても、市民を殺戮するということはあり得ませんでした。
ところが戊辰戦争では、薩長主体の官軍は、恭順を示して城で武装解除を待つ武士団のお膝元の町で、女性を陵辱し、殺害し、火を放って廃墟にしていったのです。ヤマトごころを失った、まさに西欧植民地軍と同じ霊性に陥っていたのです。それ故、侵略された会津では15才の白虎隊まで母、姉の敵(かたき)に、最後まで武士道の範を示して戦ったのです。
戊申戦争は、米国の南北戦争後、不用となった数千丁の新型ライフル銃を、薩長と幕府双方に売って、戦いがどのようになってもお金儲けできるようにしたロスチャイルドの仕掛けでした。
勝った明治政府以降作られた歴史では、薩長を英国が、幕府をフランスが支援したことになっていますが、グラバー邸に代表される英国ロッジと、江戸の仏国ロッジの裏にはロスチャイルドが糸を引いていました。植民地支配の「分断して統治(divided & rule)せよ」の原則の適用です。
戦争は、激しく大きいほど、世界金融支配体制の武器部、製薬品部、石油部、建設部等々に膨大な利益をもたらせてくれます。時代とともに、彼らのお金儲けの手段が、胡椒・砂糖から武器、石油、原発、医薬品、遺伝子組み換え農作物と手段が変わってきただけです。その典型が子宮頸ガン予防ワクチンなのです。
東北から、「勝った、勝った!」と本来の日本人の品性を欠いた騒ぎをしながら帰ってきた官軍を見て、江戸市民は、「これで日本も500年とは言わないが、300年は時代を(つまり戦国時代に)遡(さかのぼ)ってしまった。彼らは三代もしないうちに、この国をイギリスやアメリカに経済的に売ってしまうだろう」と影で嘆いていたのです。三代後とは、いうまでもなくアメリカのポチ公となっている現代日本の為政者達を予見していたわけです。
植民地派? 独立派? ……そしてTPPの狙いは?
こうして見ると、戦後の選挙なども、政治的な右派や左派の争いではなく、真の日本独立派と植民地派の争いではなかったかと思われてなりません。つまり、世界金融支配体制からおこぼれをもらう植民地的隷属派と、自然との共生の本来の日本を目指す独立派との主権争いです。
ところで、先にも述べたように、人は霊性を向上させるために、生まれて来る前に、課題(試練)を計画すると言われます。目前に迫った課題から逃げても、必ず克服するまでやって来ます。それは、3次元の体験の場ということを考えれば、波動の法則からも人の集団にも言えるし、歴史そのものにも言えるのではないかと思います。
3.11フクシマは、明治維新から日本を覆ってきた「世界金融支配体制の闇の支配から目覚めなさい」というガイアからの警告だったと思います。
一方、最終的に日本でのエゴの金融支配を完璧にするための狡猾な手段が、TPPのISDS条項ではないでしょうか。現代は、経済戦争の時代とも言われていますが、植民地の真の支配者を分析すれば、時代とともに国家を超えた企業群が主体になってきたことがわかります。TPPは、その企業が、占領国の国家を「平和的手段」で訴えて、金融支配下に永久に置くことができる狡猾な方法です。
物理的な日本人抹消は、放射能、医薬品・化学添加物、遺伝子組み換え農産物の三本の矢による遺伝子損傷で完結します。外傷ならば、豊かな天然の栄養をとりこめば自然治癒力でやがて治ります。しかし、遺伝子が破壊されば、やがて民族が滅びます。まさに、大量の化学添加物や医薬品、遺伝子組み換え作物をもたらせるTPPは、「自然と共生していた日本社会に西欧の悪徳」をもたらせた幕末の黒船・欧米化の再来と言えます。
これまで売国奴的戦後レジームを作ってきた政権与党や、本来の日本独立派である小沢・鳩山氏を追い出した変節民主を嫌う、真の保守の受け皿として維新が作られたのです。しかし、「維新」と名前が付いていると言うことは、世界金融支配体制の裏支配を暗示しているのではないでしょうか。TPPを推進しているのが気に掛かります。そういう意味でも、明治維新をしっかり再考しなければなりません。
ちなみに、安倍首相は明治維新の主役の長州出身です。もし、鳩山・小沢派が国民の絶対的支持下で存続していれば、今頃は脱原発の新社会へ日本も切り替わり、オスプレイ等外国駐留軍の国外移転も現実化し、消費税も上がらずに終わったかもしれません。何よりも、日本民族の抹消化につながりかねないTPPへの参加も見送られたでしょう。私には、鳩山・小沢派が、日本本来のヤマトごころを体現していた江戸幕府に見えます。
さて、これからの日本はどちらに進むのでしょうか。
滅びの道? 永久の道?
今まさに、歴史は明治維新の再来です。
今度こそ、選択を間違わないようにしましょう。
*7月26日、ワニブックスから福山隆氏との対談集『[親米派・親中派]の嘘』を出版します。そのまえがきです。
はじめに
世界でもっとも歴史のある国はどこでしょうか?
そうです。我々の祖国・日本です。文献上だけでも1400年の歴史がありますが、神話の伝える太古の昔からこの列島には日本人しか存在しておりません。世界最古の企業も、建設会社の金剛組であり、創業は578年に遡ります。旅館でも山梨県西川温泉の慶雲旅館は、705年創設の世界最古の旅館とギネスブックにも登録されています。当時から、日本人は温泉旅行を楽しんでいたのです。世界の庶民が旅行を楽しみ出したのは、戦後のつい最近です。
考古学的に見ても、自然と共生し、一切戦いのなかった文明である縄文時代がこの列島で1万5千年も続いております。実は、大航海時代に続く植民地化時代、つまり帝国主義時代以降の近代500年以前は、縄文人と同じ、モンゴリアンが、この地球上で平和的に自然と共生して生活していたのです。
ちなみにアメリカ合衆国は、誕生以来約240年に過ぎません。戦後生まれの中国、韓国、北朝鮮にいたっては、わずか60年足らずの歴史しかありません。世界金融支配体制を国内から追放し、やっとまともになったロシアにいたっては、僅か20年の歴史です。
そのアメリカに侵略されましたが、我々と同じ縄文人が祖先と言われるネイティブ・アメリカンのホピ族には、子供たちへ「二つの道」の教えが、民族の叡智として語り継がれています。
つまり、三叉路で、「滅びの道」と「永久(とわ)の道」のどちらを、今選択しているのか、と問いかけるわけです。そして、7代先の子供たちのために、永久の道を歩む選択をするように教えているのです。
いま、まさに日本は、三叉路どころか「分水嶺」に立たされています。一歩踏み外すと、民族自体が奈落の底に落ちる状況です。一番の問題は、そのような事態に陥っていることを、日本人自身が自覚させられていないことなのです。
もちろん、メディアを使ったマインドコントロールの賜です。
尖閣諸島を自国領と一方的に宣言して膨脹路線をとる中国、反日感情の激しい韓国との竹島問題、未だ平和条約の結べないロシアとの北方問題、放射能汚染を封鎖できないままの原発再稼働と輸出決定、日本そのものが中から浸蝕されかねないTPP問題、在日米軍という外国駐留軍の存在を維持させたままでの戦後レジームの見直し、等々。
一見これらは、バラバラで日本に働きかけているようですが、「日本人を抹消化しながら金融的に搾り取る」という観点で考察するときに、これらの現象が大きな「企図」のもとに効率よく働いていることに気づかされます。
その気づきのためには、「真実」を見抜く力が必要です。新聞やTV情報を鵜呑みにしていては、明治維新以降、表から見えないところで日本人のお金という「血」を吸ってきた世界銀行家等を核心とする多国籍企業群などの世界金融支配体制者の思うままに、マインドコントロールされ、生き血を抜かれてしまいます。
皆さんは、小惑星イトカワから7年の歳月をかけてサンプリングを地上にもたらせてくれた人工衛星「隼(ハヤブサ)」の産みの親である糸川博士の、生前の講話のエピソードをご存じでしょうか。
博士は、縄文時代から自然と共生してきたヤマト民族の素晴らしさを述べ、新聞には真実が書かれている所は一箇所しかない。それは「日付」だけだと喝破されていました。ちなみに、新聞で応募した衛星の名前が、一番多かった「アトム(=原子力)」に決まりかけた時に、博士にちなんで「隼」と名付けました。
実は、戦前、博士は戦闘機の設計者として有名でした。終戦近くになるにつれ、民間人の殺傷を禁じたジュネーブ国際条約を無視して、米軍機・B29によって無辜(むこ)の国民が大量殺戮されていきました。この悲惨な状況を少しでもなくそうと、限られた資源の中で、B29を迎撃するために使われたのが、博士が作った名戦闘機が「隼」なのです。
戦後の国際情勢と日本の「真実」を熟知していた博士にちなんで、アメリカもソ連もできなかったイトカワからのサンプリング収集衛星に、何故アトム=原子力でなく、「隼」の名前を付けたのか、今改めて考える時かも知れません。
私には、世界金融支配下のエゴ的ワールドスタンダード体制から、日本本来の共生の和の社会に原点復帰しなさい、という博士の思いが感じられます。
共時性、日本インテリジェンス界の重鎮・福山先輩との出会い
福山先輩は、防衛大空手道部の7期先輩です。韓国の駐在武官として大活躍され、退官後はハーバード大学の上級研究員として招待され、現在ではTV等でも活躍される、日本インテリジェンス界の重鎮と言えます。
先輩が、ワニブックスから出版される『防衛駐在官という任務 〜38度線の軍事インテリジェンス〜(ワニブックス)の「帯」のコメントを、この本の担当でもある田中氏から依頼されて私が書くことになって、初めて知り合いました。もっとも、私の方は、空手道部の福山先輩のご活躍は現役時代から存じ上げていました。
結論から先に言えば、時代の要請で、出会うべく出会って今回の本が誕生した、ということに尽きます。先輩の何が凄いかと言えば、情報の世界で生きてきて、しかもハーバード大学に留学しながら、アメリカの最大の狙いであるジャパンハンドラーズに取り込まれなかったこと、ジョセフ・ナイの言うソフトパワーを跳ね返して、日本人としての魂を売らなかったことです。日本から留学していった秀才達の中で、彼らに取り込まれなかったのは、多分福山先輩だけだと思います。
実は、『マインドコントロールX 国防の真実』(ビジネス社)で書いたように、私も米国に家族帯同で勤務する予定でした。その直前にそのコースから外されていなかったら、今頃はアメリカ称賛の論陣に加わり、『マインドコントロール』の出版も、今回の対談本も誕生しなかったことでしょう。それだけに、先輩のアメリカを現地で確認・知悉(ちしつ)しての情勢分析を、日本人として忌憚(きたん)なく述べている本著は、貴重な情報の宝庫とも言えるでしょう。
先輩との共時性は、本著の第1章である「なぜ一連のオウム事件は完全解明されないのか?」で知ることができます。
陸幕の運用第1班、通称「運1(うんいち)」の先任であった私は、運用責任者として一連のオウム事件、地下鉄サリン事件、北朝鮮ノドン発射事件、阪神淡路大震災等に中央の立場で対処しました。つまり情勢判断し、命令を発行する役割です。その命令等を、直接実行した第32普通科連隊の連隊長が福山先輩だったのです。全般を把握して命令を出す中央の状況と、命を賭して任務遂行した現場の責任者が、時を経て出会い、その真実を語っています。
オウムの拠点・上九一色村サティアンの強制捜査には、二日前に起こった地下鉄サリン事件の再現とならないように、福山連隊長が万一の事態に備えての厳戒態勢を東京でとるなか、自衛官としては只一人、私が運用アドバイザーという役割で警察に同行支援しました。
ところが、実際は二人で行く予定でした。役割から見ればわかります。「運用(作戦)」の私と、「情報(調査)」からやはり防衛大空手道部出身の同期が一緒に行く予定でした。しかし、彼は地下鉄サリン事件で入院してしまい、結果として私1人が現場に行ったわけです。
今回の対談は、そういう意味でも、当時果たせなかった、運用と情報の連携作戦の完結版とも言えます。
3.11の英霊に応えるには
地下鉄サリン事件、上九一色村強制捜査の約2ヵ月前には、阪神淡路大震災が起こり、私も運用責任者として現場にいきました。人命救助等に最善を尽くしたものの、国家としての危機管理ができていなかった反省に基づき、事後「政府現地対策本部」の制度ができました。焦点となる現場に、「政府」「自治体」「自衛隊等実行部隊」「メディア」の4者一体の日本の指揮所を設立し、迅速・確実な対処を狙いとしたものです。そのモデルケースとなった有珠山噴火では、私も自ら手を挙げて運用責任者としてルール作りに参加、1人の犠牲者も出すことなく1万5千名の緊急避難ができました。事後、これが日本の災害対処の雛形として定着し、中越地震等でも成果を収めました。
昨年6月、神戸で講演をする機会がありました。会場近くの新神戸駅のプラットホームに着いた途端、右足が重くなりました。誰かが私の足に取り憑いている感覚です。私も見覚えのある景色です。なんと、阪神淡路大震災時に、私が活動した地点でした。
阪神淡路大震災は、1月17日の早朝5時46分に起こりました。約6400名の犠牲者のほとんどが寝たままの状態で圧迫死でした。自分がこの世の役割を終えたことも理解できないままに、自縛霊として多くの方々が残っているのでしょう。
右足を引きずりながら講演会場に入った私は、開口一番、彼らに感謝の言葉を述べました。
「ありがとう。君たちの犠牲的精神のお陰で、日本も政府現地対策本部という制度を作り、有珠山噴火でその実効性が証明され、中越地震でも大成功だったよ。もう日本の災害対処は万全だよ。君たちのお陰だ。感謝するよ。もう役割は終わったから、本来の光の世界に旅立っていいよ。」
すると、光のエネルギー(魂)になって、空に飛んで行きました。この地球での役割を終えた崇高な魂たちが、やっと次のステップに進めたのです。
さて、3.11フクシマでは、ついに「政府現地対策本部」は、設立されませんでした。記者会見は、都内の政府記者クラブか東電本社内でした。現場に足を踏み入れて正確な情報を送ったのは、フリージャーナリストか、ドイツ等の外国特派員だけでした。日本の主要メディアは、見事に御用学者と同じレベルの機能しか果たしませんでした。
戦後アメリカからタブーと命令された「内部被曝」の真実、原発の虚構を知らせないためです。皮肉にも、地球の反対側のドイツのお茶の間番組で「フクシマの嘘」として、3号機使用済み核燃料プールのプルトニウム核爆発、放射能汚染の実態等が世界に広まりました。
かつての自然と共生していた江戸を手本として緑豊かな安全な国家建設に邁進するドイツと、いつまでも自然を壊してコンクリートジャングル化する日本との、このあまりに対照的な生き方の違いが、徐々に日本人にも認識されるようになりました。
原発に関する相反する対応は、その対称性の一コマに過ぎません。
あらゆる意味で、日本政府が世界の核マフィア等に牛耳られている実態がわかり、日本人の「目ざめ」が始まったのです。
今回の東日本大震災では、2万人近くの人々が犠牲となりました。人は、全て役割をもってこの世に生まれて来ています。2万人もの魂が、犠牲的精神を発揮して、残った我々日本人に訴えていることはなんでしょうか?
間違いなく、このままでは、日本人は抹消化される恐れがあります。今や米国などの国家そのものを手駒として駆使しながら、食品添加物、医薬品、放射能、遺伝子組み換え食品等々を使い、したたかに日本からお金(血)を吸い取りながら、自分たちだけは未来永劫、生き残ろうとする輩達の存在。
その一方で光もあります。
日本人の「目ざめ」が、この500年続いている、搾取の負の時代に終わりを告げ、本来の自然と共生の新たな時代に導く可能性です。
是非、情報分析、インテリジェンスのプロ中のプロの福山先輩とのこの対談本を通じて、読者の皆様の今生の役割の再認識と、日本人としての「ヤマトごころの復活」に期待したいと思います。
本当のことを知れば、生き方が変わり、社会が向上します。新刊が、真実への扉になることを祈ります。
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◆池田整治 公式HP: http://ikedaseiji.info/
◆東藝術倶楽部顧問
◆美し国 副代表 http://umashikuni.co.jp/index.html
◆池田整治監修の防災セットはこちら http://ikedaseiji.info/bousaiset/
◆『[親米派・親中派]の嘘』(ワニブックス)
◆『ヤマトごころ、復活!』(新日本文芸協会)
◆『今、「国を守る」ということ 日米安保条約のマインドコントロールから脱却せよ』(PHP)
◆『ついに来たプラズマ・アセンションの時』(ヒカルランド)
◆『脱・洗脳支配』(徳間書店)
◆『マインドコントロールX 国防の真実』(ビジネス社)
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◆『心の旅路』(新風舎)(新日本文芸社:改訂版)
◆『なかったことには出来ない話』(新日本文芸協会)
◆写真集『今を生きて〜ガイアからのメッセージ』(新日本文芸協会)
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1955年、愛媛県生まれ。元・陸上自衛隊小平学校 人事教育部長で陸将補(2010年12月に退官)。防衛大学校国際関係論卒業。空手道8段、全日本実業団空手道連盟理事長。90年代半ばの第一次北朝鮮危機における警察との勉強会、それに続くオウム真理教が山梨県上九一色村に作ったサティアンへの強制捜査に自衛官として唯一人同行支援した体験等から、世の中の「本当の情勢」を独自に研究。2009年12月の自衛官在任中に著書『マインドコントロール』(ビジネス社)を出版。北海道での単身赴任時代、太古から残る大自然に感動し、4人の子どもたちへ、万が一の場合、父の想いを残し伝えるためのエッセイ『心のビタミン』(メルマガ)を始める。エッセイや写真は江戸の日本人が感じた『自然との一体感』をテーマにしたものが多い。著書に『心の旅路』(新風舎/改訂版:新日本文芸協会:2011年1月発売)もある。月刊『ザ・フナイ』(船井メディア発行)にもたびたび登場。2011年1月に新著書『転生会議』(ビジネス社)が発売。
2011年3月に『マインドコントロール2 〜今そこにある情報汚染〜』(ビジネス社)を発売。2011年9月に『超マインドコントロール』(マガジンハウス)と『原発と陰謀』(講談社)、2012年5月に『脱・洗脳支配』(徳間書店)を発売。2012年8月に『ついに来たプラズマ・アセンションの時』(ヒカルランド)、写真集『今を生きて〜ガイアからのメッセージ』(新日本文芸協会)を、2012年11月に『今、「国を守る」ということ 日米安保条約のマインドコントロールから脱却せよ』(PHP)を、2013年7月に『[親米派・親中派]の嘘』(ワニブックス)を発売。大好評発売中。
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