若き経営者の奮闘録

13年間の教師生活から一変して入ったビジネス界。義父・船井幸雄からさまざまな教えを受けながら、日々学び、成長していく(株)本物研究所社長・佐野浩一の経営者としての奮闘録をお届けします。

2007.04
 
経営というものの縮図 
経営とは、極めてシンプルなものであるとよくいわれます。それは、「売上げは最大限に、経費は最小限に」という考え方。一見あたりまえに思えますが、実際はなかなか思うようにいかないこともあるので、実はとても悩ましいわけです。
 船井会長は、よく「原価意識の徹底」と口にされます。それには、経営者の強い意識はもちろんのこと、社員にもそれを厳しく徹底させることが重要です。 

 船井総研でお世話になっていたとき、あるバスツアー勉強会を計画したことがありました。当時、私の直属の“上司”は船井会長。訪問先企業への交渉を終え、集客段階に入りました。日に日に焦りが募りました。集客が思ったほどうまくいかないのです。実施数日前で、まだ定員の約40%。この段階では、損益分岐点に満たない状態です。
 船井会長に現状を報告し、前日ギリギリまで集客営業を続けさせてもらえるよう打診すべく、意気込んで会長室を訪れました。
 報告を終えて、二秒と経たない間に……。「ツアーは取りやめよう。」
 会長の口から出たその言葉に、驚いたり落ち込んだりする余裕すらありませんでした。
 「はい、かしこまりました……。」
 その後デスクに戻り、一緒にこの企画を進めてきた仲間にそのことを伝えました。
 「残念ですね……。」
 すぐさま、訪問予定先企業の社長や担当者、お申込者に対して、ツアー取りやめのご報告とお詫びのお電話を入れ始めました。ありがたいことに、多くの方々は心中を察してくだり、逆に励ましてくださった方もおられました。もちろん、ごく少数の方からは厳しくお叱りを受けました。あたりまえのことです。自身の力のなさに、心底情けない思いでした。

  「一つひとつの事業で黒字を出すことが鉄則であり、そうすれば会社は必ずうまくいく。だから、原価意識を大事にしないといかんのや。」 あのとき会長室で、最後におっしゃった言葉です。 

 あれから数年。私の中にいまでも鮮明に残る記憶。もしかすると、生涯忘れ得ない“事件”となるかもしれません。厳しい判断で、経営というものの縮図を示してくださった船井会長に心から感謝しています。必然必要で、あの経験をしたわけですから。
 いま、経営者として、社員たちに同様のことを語っている自分がいます。
 「一つひとつの事業やプロジェクトは、必ず黒字でないとあかん!」
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Profile:佐野浩一

1964年大阪生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、13年間中高一貫教育校の英語教員として従事。2001年4月、(株)船井事務所に入社。2003年4月、船井幸雄グループ・(株)本物研究所を設立し、代表取締役社長に就任。商品の「本物」、技術の「本物」、生き方、人づくりの「本物」を研究、開発し、広く啓蒙、普及活動を行なっている。

ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる2005年10月に『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる
(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)を出版。




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