若き経営者の奮闘録

１３年間の教師生活から一変して入ったビジネス界。義父・船井幸雄からさまざまな教えを受けながら、日々学び、成長していく（株）本物研究所社長・佐野浩一の経営者としての奮闘録をお届けします。

2008.12

　 人との出会いって、本当に楽しいです。お話をしているなかで、互いの人生経験を共有する場面が訪れることもあります。そうなると、さらに楽しいものとなります。思えばこれまでどれだけの人々と出会ってきたか……？
　しかし、先日のことです。ふと自らの出会いを振り返ることがありました。
　「一体、どれだけの人と“心で出会って”きたのだろうか？」
　そう問いかける自分がいました。
　もちろん、それぞれの出会いをいい加減にしてきたつもりはありません。
　でも、こう思ったのです。
　自分では“出会った”つもりでも、実は“その人の心の周辺をとおり過ぎた”だけの出会いも多かったのではないだろうか？
　そんなことを自問自答する自分がいました。
　「心で出会う」
　思えば、これまで何一つ自分だけの力でできたことなんてなかったと思います。自分が刻んできた短い歴史のなかで、必ずそのとき、そのときを共有する“人”がいました。　
　支えられてきた、そしていまなお支えられている自分。そう考えると、おのずと幸せ感にひたることができます。

　そんなことを考えさせてくれた“出会い”。そのお相手は、ザ・レジェンドホテルズ＆トラスト株式会社の鶴岡秀子社長。彼女は、マインドリッチでひたむきで快活な、尊敬すべき女性でした。その鶴岡さんは、２０１０年に「伝説のホテル」をオープンさせるべく、資金も、土地も、計画も、同士も……、ほぼ何もないところから夢と信念でここまでこぎつけてこられた経緯があります。彼女は、東奔西走するなかで、多くの人々に自身の信念や夢をひたすら語り続けてこられました。すると、応援してくれる人々がどんどん手をあげ、集まってこられたというのです。

　彼女は自ら“心の出会い”を本気で求めてこられたのではないかと思ったのです。だからこそ、“心の出会い”がたくさん生まれたのではないかと確信しました。
　同じ経営者として、とても大事なことを教えていただきました。
　まさに、“心の出会い”でした。