“本物主義”時代の幸せな生き方
このページは、(株)本物研究所と(株)船井メディア 社長の
佐野浩一の義理の父でもある舩井幸雄は、1980年代のバブルの真っただ中の頃からすでに、「競争主体で矛盾のありすぎる資本主義はもうもたない」、そして「資本主義にとってかわるのは『本物主義』ではないか」と考えており、2003年に(株)本物研究所をつくりました。
その(株)本物研究所の設立当初から社長として、佐野は常に、“本物”や、人々の“本当の幸せ”について真剣に考えてきました。
そんな佐野が、いよいよ間近に迫ってきたと思われる「本物主義」時代に向け、私たちはどう生きていけばいいのか、また「幸せに生きる」とはどういうことだろう? ということを先駆けて模索し、皆さまと一緒に考えていきたいと思います。
変化は成長の糧。
このことはだれもが知っていることですし、実際、変化させないと望めないことはたくさんあります。しかし、時代は変われど、変えてはいけないもの。これも案外たくさんあるものだと思えてなりません。
日本人が世界に向けて誇るべき思想家であり政治家がいます。時空を超えていまから1400年前にその方はこの世に存在しました。この時代から、現代の日本に至るまでを決定づけ、いまだに私たちに強い影響を及ぼし続けている偉人。
聖徳太子です。
日本人ならだれもが知る偉大な人物です。もちろん、いまの時代には“目撃者”はいないので、謎もいっぱい残されているようですが……。
それはさておき、聖徳太子といえば、「十七条の憲法」ですよね。
《第一条》一に曰く、和をもって貴しとし、忤(さから)うことなきを宗とせよ。
《第二条》二に曰く、篤く三宝を敬え。三宝とは、仏と法と僧なり。
《第三条》三に曰く、詔(みことのり)を承(う)けてはかならず謹(つつし)め。君をば天とす。臣をば地とす。
(以下略)
当然ながら、最初にきている条文は、十七条の憲法で最も大切な内容となっているはずです。聖徳太子は、最も大切なのは「和」である、と言っています。だから、「反抗してはいけない」というのです。後半部分は、天皇に対してはもちろん、みんなで話し合って決めた総意に対しても、反抗してはならないという意味が含まれているようです。
実は、このあとの条文にも、「上和(かみやわら)ぎ、下睦(しもむつ)びて、事を、論(あげつら)うに諧(かな)うときは、事理おのずから通ず。何事か成らざらん」とあります。これは、仲良く話し合えば必ずわかり合えるし、そうしてみんなで協力し合えば、できないことはない、と読んでいいのではないかと思います。
結局、聖徳太子が伝えたかったことは、「和が最も大切だから、みんなでよく話し合ってどうするかを決め、決まったことにはさからわないようにしなさい」ということのようです。
この考え方は、おおよそ1400年の時を越えて、今の時代にも通じるものです。実際に、日本人には「和の精神」がかなりの部分、根づいているといってよいでしょう。
しかし、これからの本物時代には、さらにこの「和の精神」が根を張り、真の共生時代に変化していくものと思われます。
それこそが、“ミロクの世”ではないでしょうか?
日本には、こうして時代が根底から変化していこうとも、長い時間をかけて醸成、熟成されてきた大事なものが、たくさんあるように思えてなりません。
それが、本物時代を生きる、または創り上げていくキーになるような気がします。
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1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。
2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。
講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。