“本物主義”時代の幸せな生き方
このページは、(株)本物研究所と(株)船井メディア 社長の
佐野浩一の義理の父でもある舩井幸雄は、1980年代のバブルの真っただ中の頃からすでに、「競争主体で矛盾のありすぎる資本主義はもうもたない」、そして「資本主義にとってかわるのは『本物主義』ではないか」と考えており、2003年に(株)本物研究所をつくりました。
その(株)本物研究所の設立当初から社長として、佐野は常に、“本物”や、人々の“本当の幸せ”について真剣に考えてきました。
そんな佐野が、いよいよ間近に迫ってきたと思われる「本物主義」時代に向け、私たちはどう生きていけばいいのか、また「幸せに生きる」とはどういうことだろう? ということを先駆けて模索し、皆さまと一緒に考えていきたいと思います。
日本人は昔から、協調性に優れた国民だといわれてきました。
大切にしてきたのが、「あうんの呼吸」と言われるように、場の雰囲気や空気を読み、自分がその場、そのときに何をすればよいかを判断し、一つの大きな目標や目的のために一つになれたものでした。「チームのため」というような錦の御旗が通用したものでした。
私が、教員時代に精力の多くをつぎ込んだ中学・高校テニス部のかじ取りもそうでした。県下でも弱くて有名?だったテニス部でしたが、当時日本でもっとも強かったある学校のテニス部を目標に仕立てたのです。
「打倒、〇〇学園!」
当時の選手たちは口をポカンと開けて見ていましたが、部室の扉に、就任して間もない私が、大きな画用紙に墨でこのように書いて、貼り出したのです。
「先生、そんなアホなこと言うても、ムリやで……」
「先生、アタマおかしいんちゃうか?」
「先生、恥ずかしいから、外してや!」
……と、マイナスの反響ばかり。がっかりしましたが、その後13年間教師を務めている間中、絶対にあきらめませんでした。
「だいじょうぶや。いま弱いだけ。おまえたちも、やればできるよ!」
「一番になりたくないんか? おんなじしんどい練習するんやったら、一番になろうや!」
残念ながら、一年目と二年目のチーム(当時の高2と高3)には、まったく受け入れられませんでした。ある日の練習後、選手たちが職員室にやってきて、「先生にはついていけない!」と監督降板を談判しにやってきたこともありました。
それでも、言い続けました。
「一番になろうや!おもしろいで!」
でも、おもしろいもので、言い続けたら、何がしかの“花”は咲くものですね。
「テニスは団体競技や!」
「みんなで一つの目標を勝ち取るんや!」
「コートの中では一人でも、外ではみんながおまえと一緒に戦ってるからな!」
まずは、地区レベルの団体戦では、はじめ第4部(最も下のグループです)からスタートし、4年かかって第1部に昇格し、とうとう優勝を手にすることができたのです。そこからは、昇竜のごとく、県の団体戦でも上位の常連校となっていきました。
その間、6年……。結果として、県で団体戦5位まで昇りつめたのでした。
大きな目標を掲げ、それを達成するための小さな目標を一つひとつクリアしていく……。まるでドラマに出てくるようなストーリーですが、本当に毎日がドラマでした。
彼らは、チームが勝つため、強くなるためには、自分が強くならなければならないことを明確にわかってくれたのです。
個々それぞれが、勝つためには、自分の何を鍛えなければいけないかを考え、実践してくれました。
まさに、「あうんの呼吸」。
チームのために、自分の長所と役割を求めて、努力を重ねて成果を出す。
そのためにもっとも大切にしてきたのが、「メンバーの仲がよいこと」です。チーム内で競わせるのではなく、チームのためにみんなが強くなることを大事にする……。もちろん、「仲良し」のための方策は語りつくせないくらい打ってきました。
この考え方は、いまの本物研究所の経営においてもまったく同じことです。
教員を辞めてから、ある日うれしい知らせが届けられました。
「インターハイ出場!」
これは、本当に涙が出ました。
さて、新時代のチームワークのお話にうつります。
かつてのチームワークは、大きな目標と錦の御旗があれば、大きな成果をあげることができたようです。しかし、時代は変わりました。
グローバル化、多様化、個人主義的な考え方の広がり、働き方の多様化……などのいくつもの大きな波が押し寄せるなか、これまでの「枠」のなかでのチームワークだけではやっていけない流れが来ています。
そんななか、チームワークはどのように変わっていくのでしょうか?
みなさん、ご一緒に考えてみませんか!
このお話については、次月に続きを書かせていただきますね。
18/04 | |
18/03 | |
18/02 | |
18/01 | |
17/12 | |
17/11 | |
17/10 | |
17/09 | |
17/08 | |
17/07 | |
17/06 | |
17/05 | |
17/04 | |
17/03 | |
17/02 | |
17/01 | |
16/12 | |
16/11 | |
16/10 | |
16/09 | |
16/08 | |
16/07 | |
16/06 | |
16/05 | |
16/04 | |
16/03 | |
16/02 | |
16/01 | |
15/12 | |
15/11 | |
15/10 | |
15/09 | |
15/08 | |
15/07 | |
15/06 | |
15/05 | |
15/04 | |
15/03 | |
15/02 | |
15/01 | |
14/12 | |
14/11 | |
14/10 | |
14/09 | |
14/08 | |
14/07 | |
14/06 | |
14/05 | |
14/04 | |
14/03 |
1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。
2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。
講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。